FUSO

肩ひじ張らず、見栄も張らず

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    過去のお題応募記事をまとめます。

  • おはようニュース

    毎朝ランダムなテーマを設定して、メディア記事やセミナー情報を発信してました。

  • 【読切短編集】文字の風景

    風景を文字で切り取る実験です。1000文字以下の超短文&1話読み切り連載 です。もしあなたに読んでいただけたら来週からも書き続けられます。

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【読書の秋2022】愛があるなら

読みながら思い出したのは、 『アデル、ブルーは熱い色』という映画や『シガテラ』という漫画。 主人公のフランシスをはじめ、ボビー、ニック、メリッサは誰もがチャーミングで美しい。深い深い内省や、悲劇的な過去や、普通の人がなかなかしない経験を現在進行形で重ねていく。 でも、物語全体を覆うトーンはどこまでも「日常」でしかない。 この本がいかに面白かったかを話して聞かせている友人が、実は秘密で同じような体験をしていたとしてもおかしくない、そんなリアリティが横たわっている。 チャット

    • 【買ったわけ】贅沢な15年

      ポチる手が震えた。7万円。決して小さい額じゃない。でも、注文完了画面を見て妙な達成感と爽快感が後を追いかけてくる。 私が買ったのは長年ライブに通うあるアーティストのライブDVDボックス。第1弾と第2弾、合わせて7万円。今日び音楽はサブスクで、ライブ動画もYouTubeで見れる時代に、CDについてる特典DVDすらロクに見ないまま棚の肥やしにしているくせに、買ってしまった。 きっかけは大したことではない。apple musicにも今までの音源にも私の聞きたいアレンジの演奏が入

      • 【推し短歌】ライブハウス

        ■照らされて 伸びる影フロア 断ち切った 見えない位 客を呼びたい ■リハ終わり 楽屋にたまった ヤニカスを 追い立てるさま 羊飼いかな ■このハコで だれてきた時間 仰ぎ見る 赤黄紫の 照明が好き ■暗闇の スポットライト 照らされて 網膜を焼く 三番のペグ ■過去薫る 壁一面の バックパス 明日へ繋げる 十枚目の今日 ■完パケの 命からがら 延長回避 ぬるいビールと 塩辛味玉 ■満身創痍 重い機材を 担ぎ上げ 余韻が抜けない マジックアワー #推し短歌

        • 「RANDOM」企画書

          キャッチでたらめ男が仲間のために、奈落へ堕ちるまでの物語。 あらすじ本作は、 主人公が自分の運命に抗い仲間との絆を試される冒険ファンタジーです。 異形と人間が共存する遥か未来の世界。 ここで暮らす一匹狼の賞金稼ぎ、ランダム。 彼は人間と悪魔のハーフだ。 「他人は信じるのではなく騙すもの」と考え仲間は作らない主義なのだが、成り行きで同じ賞金稼ぎのドワーフであるトライホーンと、誰も帰ってこられないという噂の死地「モラ・オリジン」のミッションへ向かう。 そこで待ち受ける試練

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        【読書の秋2022】愛があるなら

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          16本
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          19本

        記事

          【仕事のポリシー】ボールとカードのタスク論

          社会人になって10年が経った。 転職したり、病んだり、表彰されたり、落ち込んだりしながら、なんとなく仕事には2つの技術が必要だと感じている。 それは、 段取り良く作業を進める「捌き」の技術と ここぞというとき話をまとめる「詰め」の技術である。 捌けないと、仕事が溜まって背骨を押し曲げてきて、参ってしまう。 詰められないと、努力と成果のバランスがどんどん悪くなって、これもやはり参ってしまう。 「捌き」の技術の観察新卒当初、ケアレスミスばかりだった私はとにかく「捌き」の上手

          【仕事のポリシー】ボールとカードのタスク論

          【もったいないから】めんどくさい、を頑張らない努力

          私はずぼらだ。 朝起きて、カーテンを開けて朝日を浴び、洗濯機を回しながら掃除機をかける。火にかけておいたヤカンがしゅんしゅんと音を立てたらコポコポ…と茶を淹れて一服し、洗い終わった洗濯物を干し、今日回収予定のゴミをまとめて朝8時までにゴミ捨て場に持っていく。 そんなルーティーンをこなせる人を心底尊敬する。 頑張れば、めちゃくちゃ気を張れば1日くらいは出来るだろう。やり切った後の達成感も相当のものだろう。でも習慣的にこなすのはまず無理だ。きちんとした生活を送る満足感より、

          【もったいないから】めんどくさい、を頑張らない努力

          【AIの活かし方】人工知能に「家族」を問う

          AI、人工知能という名称はいかにもつかみどころが無く曖昧だが、実は生成AIが話題になる前からあらゆる場面で私たちの生活にAIは組み込まれている。siriに話しかけ、ルンバで掃除をし、安全性の高い自動車で出かける。 近年の生成AIはより「AI」らしいまま私たち自身が触れあえる、というだけだと思う。 生成AIの代表と言えばやはりChatGPTだが、特徴として「間違える」ことが話題になっている。さも本当かのように誤った情報を返してくる問答を面白がってSNSに掲載する人も多い。

          【AIの活かし方】人工知能に「家族」を問う

          【大切にしている教え】仕事は肩ひじを張るものだと思っていた私へ。

          社会人になって、今年でちょうど10年目。 いよいよ解禁となった花見を新卒の同期で楽しんでいた時、そんな話になった。転職したり、出産したり、出世したり、長い休みを取ったり。当日集まったメンバーはそれぞれ10年前想像もしなかった経験を経て顔つきも丸くなった気がした。 私は1度の転職を経験した。10年なんてこんなにあっという間か、と感じる。今は胸を張って仕事が楽しい、楽しめていると言えるが、新卒の時は本当に目も当てられない社会人だったと思う。 そんな私が今活き活きと働けているの

          【大切にしている教え】仕事は肩ひじを張るものだと思っていた私へ。

          【ビジネスとの出会い】追いたい背中

          ビジネスとか、会社とか、OLとか そんな言葉が嫌いだった。 毎日PCと向き合いながら更衣室で愚痴を吐きつつ社内のすったもんだに振り回されるような、平成のドラマで見たOLの姿と自分を重ね合わせることはできなかった。 でも、大学もいよいよ終わりが見えてきて、お金は無いし人生を夢に賭けられる素地も覚悟もない自分には就職しか選択肢が無かったから就活をした。それでもただ事務作業に追われたり、お金を稼ぐために働くのは嫌で、何かを作る仕事がしたいと思ってどうにか受かった会社に入ったけど、

          【ビジネスとの出会い】追いたい背中

          【どこでも住めるとしたら】母と繋がる家

          出身はどこか、と聞かれると回答に詰まる。 意外とそんな方は多いと思う。 私もそうだが、大抵の場合「生まれた場所」と「育った場所」が異なるので、どちらを答えるべきか一瞬悩むのだ。 私は九州で生まれて、物心つく前に関東に引っ越してきた。だから、本当に小さい頃は九州弁だったらしいのだが今は全く残ってない。少し残念。 関東と言っても洒落た都会ではなく、少し電車に乗れば地元と変わらぬ風景が広がるような場所だった。数世代にわたって住み続けている家も珍しくなく、地域の夏祭りで神輿を担ぐ

          【どこでも住めるとしたら】母と繋がる家

          【映画館の思い出】正気と狂気のあわいに立つ

          同じ顔の男たち、と言われて最初に思い出したのは『マルコヴィッチの穴』だった。幼い頃に見たのでちゃんとストーリーは覚えていないが、同じ顔の男(マルコヴィッチ)たちが大勢ひしめく様は脳裏に焼き付いている。 しかし、A24がそんな額面通りの余韻だけ残す映画など、作るはずが無いのだ。映画館を出た後で、頭に染み付き剥がれなかったのは、同じ顔の男たちよりずっとタチの悪いトラウマシーンと、飲み込めばしばらくトイレから出られなくなりそうな、喉越しの悪い問題提起の渦だった。 禁足地に足を踏

          【映画館の思い出】正気と狂気のあわいに立つ

          2022年の100冊を振り返って

          「あけましておめでとう」とずるずる蕎麦をすすったのがついこの間のようですが、もう2022年は幕引きが近いようです。毎年、その年に達成したいひそかな夢を立てるのですが、今年は「読書100冊」と決めました。 昔、学校で「朝の10分読書」という時間がありました。好きな本を10分間読みましょうという時間なのですが、私はその時間が大嫌いでした。 「10分なんて蛇の生殺しはよしてくれ、せめて1時間、いや30分!」と、なんともひねた理由です。今もなんとなくそんなきらいはあると思います。

          2022年の100冊を振り返って

          あなたを看取る日は

          「かえでちゃん、最後のお散歩です」 「そらちゃん、すっかりおばあちゃんになっても元気です」 「きなこちゃんは天寿をまっとうしてお空にのぼりました」 「なっちゃん、今までありがとう。天国でまた会おうね」 私たちは、愛する彼ら・彼女らに愛をこめ「ちゃん」「くん」付けで呼びます。生まれたて、遊び盛りの若者時代、穏やかに過ごす老年期も。 呼びかける人は、みな一様に優しい眼差しをしています。愛する子供をあやすように、鼻を突き合わせて微笑んでいて、事実、自身を「ママ」「パパ」と称する

          あなたを看取る日は

          【2000字のホラー】帰路

          自転車を一度降りないと通れない。 国道を横に逸れた、細い一本道。住宅地の中を暫く進んだ所だった。黄色く塗装され、Uの字を逆さにしたような、よく見かける自転車防止柵。道幅は自転車1台でギリギリの小さな道だ。本来通るべきでは無かったのだろうが、家路を急いでいたので適当に抜けられるだろうと入り込んでしまった。 時報と、間延びしたゆうやけこやけが聞こえる。17時を回ったらしい。自転車から降りると、顔を撫でていた涼しい空気が私の肌で熱された。日は短くなり、辺りは既に群青色に染まりだ

          【2000字のホラー】帰路

          【2000字のホラー】傍観推測

          一種の感覚異常らしい、と小野は言った。 「指先が、地面につくほど長く感じるの。爪が擦れると痛いからずっとこうしてる」 彼女はいつも両手の指をぴんと斜め前に突き出している。 そんな理由があると初めて聞いた。なんにせよ、周囲が彼女を遠巻きにし出したのはその奇異な癖がきっかけなのだが。 「パソコン普通に打ってるじゃん」 「指先じゃなくて、腹でうまく打ってる。習得まで結構かかったよ」 「…それってさ、実際は長くないって分かってるんだよね?」 「目で見る分には。でも感覚って、人間

          【2000字のホラー】傍観推測

          20220111_おはようニュース

          あけましておめでとうございます。 本日は【企業パーパス】をテーマに7本の記事をピックアップします。 年末年始にかけて、新しい部署が創設されたり企業広告を刷新したり、大企業でも色々な動きがありました。 年末に自分を見返し、来年こそは自己実現を目指そうと心に決める人も多いと思いますが、企業にも同じことが言えるのかもしれません。 まして、2020年~2021年はリモート化はじめ様々な変化にさらされる中で、大きな企業ほど社員同士を繋ぐよすがの大切さに気付くことも多かったのではない

          20220111_おはようニュース