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お母さん失格なわけない

今日は浜田ろう学校の卒業式でした。
今まで教員席に座っていたのに、今回は来賓の席。
見える世界が変わって、なんだか不思議な感覚でした。

国歌斉唱になったとき
そこに沈黙が流れました。
CDから流れる「君が代」だけが聞こえます。

コロナだから歌わなかったわけじゃない。

手話での国歌斉唱。
静かな静かな国歌斉唱。

教員時代、大きな声で歌う指導を見てきました。
それが、ここでは通じない。
あの時指導していた先生がここにいたら、
どんなことを思うのだろう。
ふとそんなことを思いました。

「送る言葉」
幼稚部から高等部、全員参加の卒業式。
幼稚部の男の子が一生懸命言葉を贈っていました。

あぁ、言葉を発することってこんなにも難しいことなんだ
あぁ、思いを伝えるってこんなにも難しいことなんだ

私たちが普段伝えている中で
どれだけの「思い」が伝わっているのだろうか

ここの先生が
手話の捉え方や伝わり方は受取る側がどう受け取るかが大きい
自分と相手の当たり前も考え方は違って当たり前
だからこそ、意図したことがきちんと伝わっているか
今していることがきちんと同じ方向を向いているか
できるだけ丁寧にコミュニケーションをとりながら
進めている

そんなことを話しておられた。

もしかしたら、耳の聞こえる私たちの方が
本当に伝えたいことを伝えられていないかもしれない

私もよくやる
伝わるだろう、伝わっているだろうの
一方向のコミュニケーション。
もはやそれはコミュニケーションではないか…。

ついこの間までうまく話せなかった我が子たち
あんなに丁寧にコミュニケーションをとっていたのに
最近は理解してもらえることに頼って言葉を発している

私は忙しすぎる
無理をしすぎている

時間がないのではない
時間を費やしすぎている

まずは自分と丁寧にコミュニケーションをとろう

ゆとりを作ろう

かわいい我が子たちの成長はあっという間だ
そんな成長を見ていると
本当に「今」が大事なのだなと考えさせられる

いろんな引き寄せの話があるけれど
もしかしたら、子どもたちに向き合って
「今」と向き合うことが
一番よいのかもしれない

たぶん子育てがしんどいんじゃない
本当は子どもと向き合いたいのに
あれやこれやとやらんといけんことや
固定概念や責任がいろいろあって
本当はそれがしんどいんよ

けど、それって見えにくいから
結局子育てがしんどいってなるんじゃないかな

お母さんはそれでいいよ
その子育てもおもしろいよね
今日は晩御飯うちで食べていきんさい
お風呂も入ってく?
旦那さんのごはんは持って帰るか?
抱っこしといてあげるけぇお母さんもゆっくり食べんさい
お母さんばっかりしてたらしんどいでしょ?
今日は自分に戻ってゆっくりしていき

そんな風な環境があれば
きっと子育ては楽しいし
子育てから子育ちへと変えていける

子どもは育てたらいけん
子どもの育ちに寄り添っていたらそれでいい

何もさせんくてもいいわね
もうさ、話せてるだけ、歩けてるだけ…
いや、生きているだけでしあわせでしょ
そこにいてくれるだけでしあわせだよ

子どもがいるからしんどいんじゃない
その環境にいるけぇしんどいんだよ

お母さん失格なんかじゃない
環境がそうさせてるんだよ

大丈夫、一歩進んでみよう
世界が変われば見るものも変わる

私はそう思ってる
寄り添うことは苦手だけど
あなたのことを思っているよ

大丈夫、大丈夫

今日は3月9日サンキューの日だと校長先生が話しておられました
まずは自分に「ありがとう」
そして、身の回りにあるいろんな当たり前じゃない
ありがたいことたちに「ありがとう」を届けていこう

今日も生きててくれてありがとう

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