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はじまりの前のことば

前回の投稿のとおり、2022年7月25日に株式会社ビアスタイル21は設立20周年を迎えた。2002年に大手ビール会社の社内ベンチャーとして設立し、2007年に同社との資本関係を解消したのだが、そこから数えても15年ということになる。さすがに「昨日のことのように」ということはなく、実感としても遠い昔の話であり、自分でもちょっとした "おとぎ話" のように思える(笑)。

創業当時の話はこちらをどうぞ。

僕らのGARGERYブランドに対する想い入れは当時も今も相当なものだと自負しているが、このブランドを生み出す前のステップで、「beerStyle21(ビアスタイル・トゥ・ワン)」という会社を設立することに関して、想いを言葉にして書き出した。それが、以下2枚の写真だ。今あらためて読んでみると、青臭くて人前に出すのは恥ずかしいが、これが僕らの「初心」だった。ひとことで言えば、「かっこいいブランド」をつくるために「かっこいい会社」をつくりたかった。

当時の自分は36歳。あの頃ビジネス界隈で流行っていた言葉「アントレプレナーシップ」に憧れつつ、ビール業界に必要なものは何か、自分たちのミッションは何か、やりたいことは何か、プロジェクトの二人で激しく意見を交わしながら、収斂させた方向性がこれらの言葉になった。大手ビール会社の中で育った『健全な反骨精神』だったと思う。

20年が経過した今、「GARGERY」によって、これらの想いが実現できたかと言えば、正直なところ胸は張れない。矢印2番目に「数千KL」と販売量に触れているがが、これに全く足りず一桁及ばないし、「かっこいい組織」というより「どろくさく」「愚直に」っていう言葉の方がぴったり合う気がする。ただ、矢印3番目の “「いつも飲むブランド」ではなくても、「愛するブランド」は?と聞かれたときにお客様が目を輝かせて名前を出してくれる。” の一文については、少しは実現しつつあるかも… とも思っている。

一方で、あの頃はほとんど意識していなかったけれど、今はとても大事になってきていることがある。それは「継続」することだ。1,000店を超える取扱店に対して、安定してビールを届け続けられるか。そして、僕らのGARGERYブランドとビール造りへの想いを次の世代に引き継ぐことができるか。ビジネスとして成長することは大事だし「かっこいい」ことかもしれないが、これからは続けることの輝きが増してくると思う。それは、ただ同じことを続けるのではなく、時代の移り変わり、環境の変化の中で、変わらない価値を感じてもらうために、変えるべきところは変えながら続けるということだ。新しい世代を巻き込みながら、凄味を感じる「変わらない」「かっこいい」ブランドを目指したい。

などと想いつつ、beerStyle21(ビアスタイル・トゥ・ワン)、21年目に入っております。


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