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【夏の風物詩(山エッセイ)】

夏の雲を眺めるのが好きだ。入道雲がモクモク立ち上る姿を見ると夏だなあと感じる。

平地で空を眺めると遠く見える雲も、山の上で眺めているとすぐ間近に感じられる。はじめて八ヶ岳に行った日、白駒の池から入山した時は小雨が降るくらいの空模様だった。ニュウの山頂も雲の中で、その日の行動中は結局、晴れることはなかった。

空の様子が変わったのは、黒百合ヒュッテにテントを張ったあと。テントの中で小一時間ほど昼寝をして、外に出ると頭上の雲に切れ間が見えた。

すっきりと晴れた空にはならなかったものの、雲が次々と形を変えていく様は見ていて飽きない。遠くの空には分厚い雲がかかっているのに頭上には晴れ間があって、反対側に目をやれば入道雲が夕陽に照らされて赤くなっているのも見れる。空が近く、広々と見渡せる山の上ならではの景色。多彩な雲は夏の風物詩だと思う。


山の上で眺めた雲



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