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記録 | The road to 丸刈り坊主(金髪編)

坊主にしよう!と心を固めたとき、もうひとつ決めたことがありました。

金髪坊主にすることです。

実は坊主のイメトレ中、インスタグラムで海外女性のバズカット(バリカンを使った超短髪)を見まくりまして。

それはそれは素敵なんですよ。

ほぼ白色みたいな激烈ブリーチ坊主、薄いピンク色の坊主などインスタに並ぶハイトーン坊主はどれもシンプルな装いにめちゃくちゃ映えていて、みなさんの魅力をより一層引き立てていました。

まぁ…そらそうですよね。

「あの」インスタグラムに投稿されている訳ですから、わたしが目にしたのはどれもオシャレ坊主界の上位5%に君臨するトップオブトップ金髪坊主なのでしょう。

素敵じゃない訳ないのですが。

ちょっと考えればわかることをわたしは勘違いしてしまいました。

金髪坊主は、ワールドワイドにオシャレを演出するこの上ない髪型なのだと。

わたしの目の前の鏡に映るボサツキもったり坊主も、金髪にさえすればハイスぺオシャレ坊主になるだろうと。

一度思い込むと止まらない猪突猛進モードに突入したわたしは、体調不良の身体を引きずってドラッグストアへブリーチを買いに行きました。

ネットで調べると、頭皮の健康のためにちょっと長め坊主にしてからブリーチするように…体調不良で頭皮がデリケートなときは避けて…などいろいろ書いてありましたがそんなの関係ありません。

どんなコンディションだろうと「今」金髪坊主にした自分が見たい。

ちょっとボサついているのだからもうこれは長め坊主に違いない。

杉並区で一番の不器用だけど…失敗しても大丈夫、髪はすぐ伸びる。

先輩坊主(夫)は寝ているけどもう待てない、助手などいらぬ、ひとりでできるもん!

某教育番組の名前を心で叫び、さっそくブリーチの準備に取り掛かりました。

いざブリーチへ

アフロヘアーなど奇抜な髪型はやってきたクセに、髪を染めるという行為とほぼ無縁な人生を送ってきまして。

セルフカラーは初体験です。

冷静に考えてください、数十分置いただけで黒い髪の毛が黄色になるんです。

魔法使いもびっくりな恐ろしい劇薬ですから、箱を開けるところからビビりが止まりません。

「目に入ったら終わる」
「肌についたら死ぬ」

と呪文のように自分への注意喚起を繰り返しながら皮膚をクリームでベタベタにガードし、腕を遠くへ伸ばしてへっぴり腰スタイルでカラー剤をシェイクし…いよいよ髪の毛に塗っていきます。

「坊主なんで刷毛とか使わずに手で伸ばしちゃってOKですよ」

と教えてもらった通り、先ほどの慎重さはどこへやら、ビニール手袋にブリーチをびちゃがけして髪の毛に塗っていきます。

あ、クリームのひんやり感が気持ち良い…?

お、あまり痛くな…い?

と思うより早く、かなり食い気味で頭皮に刺すような痛みが走りました。

どう言えば良いのでしょう、「うああぁ…」と思わず拳をグッと握りたくなる痛みです。

しかも鼻は滅多にかがない刺激臭にやられ、もはや首から上はお祭り状態。

知らない間に心の声が全部外に出ていたようです。

「い゛だい゛ー!!!!」

「何これこんな痛いし臭いし何なの!?」

「インスタにはそんなこと書いてなかったのにー!」

「誰か臭いって教えてよーーーー!!」

朝から後輩坊主が騒ぎだしたのでおちおち寝ていられなかったのでしょう、先輩坊主(夫)が起きてきました。

先輩からしたら驚きの光景です。

頭は白いクリームがムラ塗りされていて、首からビニールエプロンやゴミ袋をぶら下げ、目はガン開きで痛い痛いと拳をグーにしながらウロウロしている女がいるのですから。

夫「えっ?!もうブリーチ始めたの?(笑)」

わ「めっちゃ痛いー!!!何これ!」

夫「てか…塗り過ぎじゃない?頭皮痛むよね?」

わ「この毛の短さで頭皮を回避する方が◎△$♪×¥●&%#(怒)…!」

コミュニケーションを取ろうにも取れずあわあわするわたしたち。

最初こそ阿鼻叫喚でしたが時間の経過と共に痛みは治まり、先輩とまともにコミュニケーションが取れるようになりました。

はけを使わずに手でぬりぬりしたことを伝えると、納得した様子で

夫「あぁ、だから後ろが全然黒いのね」

と衝撃の一言。

慌てて調べると、なるほど髪の毛はエリアや毛の位置によって色の抜けやすさ抜けにくさがあるらしく、色が抜けにくいエリアの黒が残ってしまったようです。

放置すればさらに色は抜けるだろう…ときっちり30分放置し洗い流してみると色は抜けずムラまみれ。

どこぞの古地図と見間違うレベルでした。

2回ブリーチする方が良いですというアドバイスにも納得、このオシャレもクソもない古地図ヘアーでは絶対に外に出れません。

楽しいはずのセルフカラーが絶対に失敗できない古地図脱却ミッションと化してしまい、二回目のブリーチを先輩坊主にお願いすることにしました。

ちなみに、二回目のブリーチを行うときは期間を空けてくださいと注意書きにはあります。

しかし、期間を空けている間に古地図を頭に貼り付けて外出する訳にはいきません。

しかも子どもの運動会という保護者として大切なイベントも控えていたので、絶対に今日中に、古地図とお別れしなければならなかったのです。

断腸の想いで禁断の当日二回ブリーチを決行しました。

ブリーチ二回目

一度目は初めての痛みに衝撃が走っただけで、二回目はそこまで痛くないだろう。

高をくくっていましたが、相変わらず衝撃の痛さでした。

頭皮が焼けるというか沁みるというか…まさに薬品でやけどするあの感じ。

ブリーチ毛をキープしていらっしゃる方は毎回あの痛みを体験しているのかと思うとリスペクトが止まりません。

ブリーチ毛を見るたびに泣きながら手を合わせそうです。

しかし二回目は一人ではなく先輩が薬剤を塗ってくれたので、痛みと戦いながらブリーチする必要もなく、ただひたすら痛がることに集中できました。

わたしは正反対で、何でもこなす器用な先輩坊主。

見事に薬剤を塗り切り、何と頭にラップまで巻いてくれました。

するとどうでしょう、一度目は抜けなかった黒い部分が笑えるくらい白くなっていきます。

二回目のブリーチということもあるかもしれませんが、明らかに髪の毛の色がみるみる抜けていくのです。

痛みとともに改めてブリーチの威力を目の当たりにし、もうこんな想いはしたくないな…と思いつつ洗い流しました。

古地図があったとは思えないほど黒味が綺麗に抜け、多少のムラはあるものの一回目に比べたら全く気にならないレベルで金色になったのです。

不思議なもので金色に染まった新生坊主を見た瞬間、先ほどまで騒いでいた痛みのことなどすっかりどうでも良くなってしまいました。

理由はわかりませんが、黒髪より金髪の方が坊主がわたしに似合っているような気がしたのです。

金髪坊主への感想

ありがたいことに金髪坊主を見た先輩坊主は大はしゃぎ。

「え、めっちゃ良いじゃん!」

「ボサボサ感消えたね、すごく似合うよ!」

そうなんです、たしかに黒髪坊主に比べて長さやボサボサ感が気にならなくなりました。

それに眉毛は真っ黒でも不自然に感じないというか…これはこれでアリだよねみたいな雰囲気が漂うのです。

子どもたちは金髪頭を見て大絶叫でしたが、ファースト坊主よりも好意的な反応でした。

一度坊主になれば色味などはどうでもよくなってしまうのかもしれません(笑)

わたしが感じる変化としては、カラフルな洋服を選ぶことが増えました。

普段からド派手カラーの服は好きなのですが、前は派手になりすぎないように色味は一色まで…とかバランスを重視していました。

が、金髪にしてからはネオンオレンジに紫とか、ピンクに緑とか、派手な色を組み合わせることに抵抗が消えた気がします。

これも金髪坊主のなせる業なのでしょうか。

あとは…母親とテレビ電話が怖くてできません(笑)

段階を踏んで金髪坊主に到達した訳ですが、母はこのプロセスを一切知りませんし…そもそも坊主にしたことも言ってないですし…奇抜を良しとする感じでもなく…この姿に母が何と言うか想像がつきません(笑)

いずれ見せなければならないのでそのときはそのときだと覚悟はしていますが、お披露目の衝撃を緩和するべく、少しでも早く髪の毛が伸びないかなと毎日祈っています。

母に見せることがあれば、そのときのこともご報告しますね。

最後に

髪型に限らず好き勝手やらせてもらっている訳ですが、それは周りの理解や協力あってこそだと金髪坊主にして改めて感じています。

本当に本当にありがたいですし、受け入れてもらう喜びを骨身レベルで知っているから、わたしも色んな概念に囚われず誰かの個性や願いを受け入れられる器のでかい人でありたいなと思っています。

痛いと騒いでいただけなのに、思わず壮大なまとめになってしまいました。

金髪的まとめとしては、

  • やっぱりプロの技術は半端ない

  • 金髪坊主にしたいなら先にブリーチを

  • 頭皮はハチャメチャに痛いけど、でも可愛い

  • ボサボサ感が気になるなら金髪坊主がおススメ

です、ご参考までに。

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