【詩】綺想曲
アンキロサウルスを
銀座に突っ込んで
にぎにぎしてやる
家に着いたら
下腹部が心地いいように
アロエを舐め回すんだ
夕食後はサボテンを水槽に沈め
己のトゲで自殺するまで
小一時間眺める
何かの雌が
虹色の宿便を
ひねり出す瞬間も
忘れずに録画する
夜は覚えたての非鳴法で
鳴き声を殺して眠る
もうすぐ五度目の脱皮が始まる
海という海が死んだ
誰も知らない人類の王国で
唯一割れなかった鏡が
後ろめたく潮騒を取り戻す
映し出された音は誰?
夜の尻尾は悪魔色
遠くで月が跳ねる
水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。