ひなたのしずく

『ひなたのしずく』

『ひなたのしずく』

だれもが 握りしめて
生まれてきた
愛がある

なにも できなかった
それだって
包まれてた

野を駆け 河に遊び
光る風が友達だった

いつか擦り切れて
走れなくなっても
ずっとそこにいて
笑っていてくれた

あなたを忘れない

ひとりきり 話せずに
育ててきた
夢がある

きっと 振り向かれない
それだって
信じてた

無邪気に 笑いあえた
輝く季節(とき)もにじんでいった

いつか疲れ果て
歩けなくなっても
ずっとそこにいて
笑わずにいてくれた

すべて色あせて
花は枯れ散っても
もっとそばにいて
手を振っていてほしい

ひだまりに落ちた滴が
虹を咲かせるまで
どこまでもゆくよ

いつか擦り切れて
走れなくなっても
ずっとそこにいて
笑っていてくれた

いつか疲れ果て
歩けなくなっても
ずっとそこにいて
笑わずにいてくれた

あなたを忘れない

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水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。