自分にあった時間とお金の価値で「交通機関」を選ぶ方法
身近な場所で移動する時は、すでに勝手も知っているので最適な移動手段を選びやすいと思います。
一方で、長距離移動の際に交通機関を選ぶ時、人によって飛行機もあれば鉄道もあったりと、選ぶ基準はそれぞれだと思います。
今回は長距離移動の際の交通機関選択にフォーカスして、「時間とお金」を軸に自分にあった選び方をまとめました。
時間を買うという考え
長距離移動で交通機関を選択する時、「自分の時間をお金で買う」という視点を持つと、最適な交通機関を選びやすくなります。
ただ、時間を買うなら一番移動が早い交通機関を選ぶのが正解というわけではなく、状況にあった選択をすることがポイントです。
これから紹介する視点を複合的に取り入れて考えてみると、自分に最適な移動手段が見つけられるかと思います。
1)移動時間とコストを比較する
実行している人も多いと思いますが、移動時間とコストを比較する方法です。方法はいくつかありますが、ここでは私がやっている方法を紹介します。
例えば以下のような場合(※便宜上、仮のデータです)
新幹線:3時間で15,000円
青春18きっぷ:10時間で2,300円
飛行機+空港と目的地移動:2時間30分で12,000円
この場合、どれか1つを起点にして時間とお金を見ます。
ここでは「飛行機」を起点にしてみます。
飛行機と比べて、新幹線は30分時間がかかり、3,000円高い
飛行機と比べて、青春18きっぷは7時間30分時間がかかるが、9,700円安い
こうしてみると、後述する理由に当てはまらない場合は、新幹線より飛行機を選んだほうが「時間とお金」がお得となります。
一方で、新幹線と青春18きっぷの場合、7時間半の時間を9,700円で買うのが安いと思えば飛行機がお得ですし、高いと思えば時間はかかっても青春18きっぷがお得になります。時間とお金が両方ともお得ならわかりやすいですが、片方ずつに分かれる場合、状況に合わせて自分にあっている方を判断する必要が出てきます。
ただ、この項目だけで判断すると失敗することもあるので、この後紹介する項目も考慮しながら選んでいくのがポイントになってきます。
2)移動後の時間価値で考える
交通機関を選ぶ際に見落としがちなのが、この移動後の時間です。
いくら「時間とお金」両面でお得だったとしても、移動後の時間が極端に少ない場合、本当に自分にとって最適な選択かわからないためです。
ここでは便宜上、同じ路線の飛行機を起点に説明します。(そのため、移動時間は同じとして扱っています)
羽田空港 -> 新千歳空港の便で、20,000円で午前11時に到着
羽田空港 -> 新千歳空港の便で、15,000円で午後16時に到着
この場合、移動時間が同じなら、費用が5,000円安い便が魅力的ですが、午前到着の便を選べば現地で5時間多く滞在できることになります。利用する際、この5時間を5,000円で買うのが、自分にとって価値が高いか低いかを「1)移動時間とコストを比較する」で紹介した内容と組合せて検討すると、より自分にあった選択がしやすくなります。
例えばビジネス目的でお客さんと17時に合う予定の場合。
時間まではどちらの便を選んでも仕事をしているのであれば、料金が安いほうが良いという選択肢が出てきます。一方で、観光で訪れる場合には、滞在を少しでも楽しみたいのであれば5時間を5千円で買うというのはお得という考えにもなります。
このあたりは、自分の状況に合わせて最適な選択を見つけてください。
3)深夜の移動の考え方
「1」「2」の考え方で判断が難しいのが「深夜の移動手段」です。
国内だと、「夜行バス」「夜行フェリー」「サンライズ出雲(鉄道)」辺りが夜出発して、翌日早朝に到着して活動できる交通機関になります。
この時も「1」「2」で紹介した方法が使えるのですが、視点として「宿泊代が浮く」「体力に影響が出やすい」の2点を考慮に入れて考えましょう。
宿泊代が浮くはそのまま、寝ながら移動するので一泊分浮きます。また、日中移動するどの交通機関よりも早く到着できるメリットがあります。
一方で、体力に影響が出やすいについては、経験したことがある人もいると思いますが、あまりゆっくり体を休められる空間は多くありません(※)
朝早く到着しても、寝不足や体調不良でその日を満喫できない可能性があります。
※比較的、等級の高い部屋や座席を選べばゆっくり休むこともできます
これらの要素も考慮して、深夜移動は選ぶとよいと思います。
4)バックアップ手段も踏まえて考える
「1」「2」「3」のような確定要素とは違うのですが、交通機関を利用する以上、何らかのトラブルで遅延や欠航が発生するリスクがあります。
移動手段を選ぶ際には、こうしたトラブル対応時の事も頭の片隅に置いて考えれると、問題が起こった際にも「時間とお金」の最適な選択につながることがあります。
ちなみに交通手段的に1つしかないような場合は、ダメになったら諦めるしかないです。
ビジネスでの打ち合わせなど、移動することが必須の時は、バックアップ手段も考慮しておくのが重要だと思います。
飛行機移動で例を1つあげると、2021/4/15時点だと「羽田空港-那覇空港は30便」「成田空港-那覇空港は5便」になっています。もし、成田空港出発を選んでトラブルに遭遇した場合、次の便を探すのも選択肢が限られますし、見つかっても待ち時間が長くなる可能性があります。羽田空港なら成田空港に比べて別便も探しやすく、比較的リカバリーしやすいメリットがあります。
絶対に外せない場合には、こうしたバックアップ手段も考慮し、自分に最適な「時間とお金」にあった移動手段を選ぶとよいと思います。
余談)結果的に損しないために考えること
到着が夜遅いケースは可能な限り避けましょう。特に1時間遅延したら定期交通機関がなく乗り継げないような状況は避けた方がよいです。私自身、一度関空への到着が遅れ、結果タクシーなど使って目的地に移動したことがありますが、飛行機代往復より関空から目的地までの移動金額の方が高くなったことがありました。(もちろん、時間も想定よりも多くかかりました)
それ以来、長距離移動時は、到着が遅くとも21時ぐらいになるように選んでます。
例外として、到着地から目的地まで絶対的な移動手段(徒歩、車があるなど)がある場合は、最終近くでも問題ないと思います。
ここまでに紹介してきた内容(特に1、2)を中心に見ていくと、自分のその時の状況に最適な「時間とお金」の組合せの交通機関を選びやすいかと思います。
最初はあれこれ考えるのが面倒くさいと感じるかもしれませんが、慣れてくるとパッと大体の感じはイメージできるようになると思います。
自分にあった「時間とお金の価値」で交通機関を選ぶことについて、紹介しました。少しでも長距離移動の交通機関選びの役に立てばと思います。
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