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"DIVIN" Vol.23

『DIVIN』(ダイヴィン)は、国内外の様々な記事や読んだ本、面白いinstagramアカウントなど、生活している中で得た「誰かに教えたい情報」をお伝えするニュースレターです。

スパムメールを解除するタイミング

ブラックフライデーという、小売店、ブランドにとっては一年で一番忙しくなる日。

そして今年のパンデミックを受け、飛躍的に売上が伸びたEC業界でもサイバーマンデーという日を11月30日に迎える。

ブラックフライデーやサイバーマンデーという日が、ずっと欲しかった家電や家具の購入機会になる。

そして、大切な友人や家族に向けてのクリスマスギフトを選ぶキッカケとなる。イギリスの調査によると、60%の人々が今年のクリスマスギフトは11月中に購入すると答えた。これは例年よりも人々が前もって購入することを意味しており、ECを通じての購入も今年は飛躍的に伸びると予定されている。

クリスマス直前にデパートや小売店に足を運び、あれやこれやと悩む代わりに、お気に入りのD2CブランドやプロダクトをEC経由で購入し、相手に手渡しでなく、直送するのが基本となるだろう。

ブランドや小売店のマーケティングに携わる人々にとっても重要な日となる。今年、重要なプロモーション戦略はEメールを中心としたデジタルプロモーションとなる。

ECの高まりを受け、消費者の買い物習慣に大きな役割を果たす一方で、ECが送信するEメールの数も増え続けていると言う。

見に覚えがない(多くは気付きにくいチェックマークを外し忘れているせいだが…)メールが受信ボックスに入り始め、店舗でなくECを通して購入することで次第にその送信元は増えていく。

マーケティングやプロモーション、テックニュースを伝えるメディア「FastCompany」のこの記事では、「スパムメールの配信削除の方法」を教えている。

というのも、今回のブラックフライデーのような大規模な”販売イベント”の直後はメルマガの登録解除率が33%急上昇するという研究結果があるのだ。

つまり、人々がいつも以上に”しつこく”Eメールを受信し、いつもは無視していたそのメールを認識することで配信解除に至るというものだ。

ただでさえ、メールが大量に来るときに、うっとおしい、全く好きでもないブランドからメールが来たらそりゃ嫌になるだろう。

配信を削除するにはGmail、iOSメール、MicrosoftのOutlookアプリなどからは、マーケティングメールを自動的に検出し、上部に[登録解除]ボタンを表示させる場合が多いため、それをクリックするだけで良いと言う。

それ以外の場合は、メールの下部に小さく隠すかのように書いてある「登録解除」のリンクを探してみようと言うもの。

または、昨今人気を集めるツールも紹介している。こんなサービスがあったとは知らなかったので面白かった。

Leave Me Aloneは、受信トレイ全体をスキャンしてマーケティングメールを探し、すべてのメールの購読を解除することができる。その金額は2.50ドルだ。

Abine Blurは、まずサービスを登録するときにランダム化したメールアドレスを取得できる。そのメールをメインアドレスに転送するシステムとなっている。

このサービスの特徴は、送信者が実際のアドレスを知らないという点。つまり、不必要と思ったメールの転送をオフにするだけで、メインアドレスを知らないブランドからは一生メールがいかないというもの。

「配信解除された訳ではないのに、なぜか急激に下る開封率とクリック率にマーケターは頭を悩ますだろう。」の最後の一言がいい感じに性格悪くて最高だ。

快適に眠るための15の教え

オーストラリアのベッド周りのホームプロダクトブランド、Bed Threads.。

上質で、なんとも素敵な色使いのシーツや枕カバーなどを提供している。

リネンの色の名前も、SageやTerracotta、Oatmealなど可愛らしくて秀逸。サイトを眺めて自分に合う色を選ぶのが楽しくなるギミックだ。

「ターメリック」なんて名前のベッドセット可愛すぎる。

なんと言っても素晴らしいのは写真の数々。

そこには、いつも(日本で)見慣れているような寝具ブランドの広告写真、イメージ写真とは異なっている。

シワがあり、生活感のある写真が並ぶ。日本でみるような、ピシーときれいにアイロン掛けされている写真ではなく、実際の使用イメージがわくような写真たちだ。

そもそもBed Threads.のアイテムたちはシワができても目立ちにくい素材が多い。毎日使うものだからこそ、楽しめる色使いと、クオリティーの良さ、そして使い勝手。

アメリカの寝具(ベッドマットレス)のCasperの広告を思い出した。

マットレスのD2Cとして、今までIKEAなどのインテリアショップか高級店でしか買うオプションがなかった業界で大成功を収めたCasper。

マットレスの広告写真と言えば、快適に眠るカップルの姿だったり、平和そうに川の字で眠る家族の様子、スヤスヤと気持ちよさそうに眠る可愛らしい子どもたちだろう。

しかしCasperの写真はマットレスが主役ではなく、ベッド周りでのアクティビティにフォーカスされていると言う。

例えば、部屋でヨガを楽しむ女性の姿。

健康的な理想的なこういったライフスタイルは、良い睡眠を取った後にできるよね。というメッセージが込められている。

そう、Casperの広告は寝ているシーンでなく、寝た後に生まれるライフスタイルを見せているのである。1日に8時間、1/3の時間をベッドで過ごすとは言え、大多数の時間はベッドの外で過ごしている。

仕事も家での時間も、アクティビティも、良い睡眠の結果生まれるよね、とCasperは表現している。

同じことはスーツケースのD2CブランドAwayでも同じだ。店舗を作った際に、Awayはその色とりどりなスーツケースを並べるだけでなく、旅雑誌を自分たちで作り、それを並べた。

スーツケースを購入した先にある、このスーツケースとともに過ごす楽しい旅の時間を(人生・生活)を見せたのだ。

ミレニアル世代をターゲットにするD2Cブランドは、こういった見せ方が、店舗でもデジタルでも非常に上手だ。

オーストラリアのブランドは、Aesopにしろ、IN BEDにしろ、インテリアショップのJardanにしろ、そこらへんのクリエイティブの考えの細かさ、ディテールへのこだわりが、D2Cと呼べない規模感になっても保っているブランドが多く、素晴らしい。

さて、そんなBed Threads.では、サイトで商品を(当たり前に)販売しながらも豊富で面白い切り口のコラム、記事がある。

どれもやはり眠りや暮らしについてのものだが、今回はその記事の1つをご紹介。

よい眠りをとるための15個のtipsがまとめている。

「寝る前にスマホをいじらないほうがいい」というものから、「ベッドで仕事をしてはいけない」「ご飯をベッドで取らないようにしよう」といった現代のWFHを意識した内容だったり、「ペットと一緒に寝ない」や「昼寝は15時前に20分だけ」など多岐に渡る。

理由も書いてくれているので参考になる。

当てはまる”悪い習慣”はしていないか確認してみよう。

男性用コスメブランドFaculty

今年6月に創設され、7月にローンチしたブランド。

男性向けのスキンケアプロダクトは昨今多く出てきているものの、Facultyは男性はもちろん、LGBT+の人々に向けたコスメブランドとなっている。

A NEW ERA OF GROOMINGのタグラインが目を引くとともに、サイトも色使いやグラフィック、細かいUI、UXに至るまでこだわっており、新しいイケてるメディアサイトのような作り込み。

カナダで生まれ育ち、アラブ人家庭に生まれたUmarがこのブランドのファウンダー。

妹のメイクアップキットで遊んだり、爪を塗っていた幼少時代。、友だちとドラッグストアに通い、大学に入っても行っていたという。

彼がある日、姉妹や友だちが持っているものを試すのではなく、実際に購入者としてドラッグストアに行ったときに販売棚を眺めたとき、Umarは「何千もの商品が積み重なっているけれどカテゴリーとしては少なく、自分に合った商品が見つからない」と思ったそう。

エイサップ・ロッキーやハリー・スタイルズがマニュキュアを塗り、スカートやブラウスのようなファッションを楽しむうちに状況は変わってきたと話す。

Umarは7月にマニキュアを発売。1週間後はグッチ、シャネルがマニキュアを発売したが、そのキャンペーンには男性が含まれていた。

実際にはコンシーラーを販売したかったが、キャッシュフローの問題でマニュキュアになったという。

そして、資金が無いということもUmarたちは戦略に変えている。当初、非常に少量ずつ沢山の色を販売することも出来たが、四半期ごとや月ごとのように、1つの色にフォーカスし生産・販売することにしたのだそう。

現在は緑と黒の2色のマニュキュアが販売されたが、即完売となり今はウェイティングリスト状態。

Umarは今後5年でアイシャドウやリップクリーム、その他”楽しくて表現力豊か”なメイクアッププロダクトを提供していく予定だ。

男性限定のプロダクトであるとは謳っていないものも、Umarは、なぜかこの世界の人工の半分の人には許可され、半分の人が行うと奇妙と思われてしまうカテゴリーで新しい体験価値を作り出したいと語る。

It would be incredible to recreate the Glossier experience for the other half of the population.
How different would that look? Or would it not look different at all?

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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edited by Ayumu Kurashima

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illustration : @mihirayuta

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