見出し画像

不登校だった娘がロシアでバレリーナになった話#2(学校に行けた半年間)


学校へ行けない、でも何とかしたい、でももう自分ではどうにもできない状況でした。

もちろん、私もこれから先どうしたらいいのかわかりませんでした。

「長女の思うとおりにさせて、見守っていこう」
という思考には、まだまだ至らなかったのです。


学校へ行くチャンスが訪れた

それは、1年生の冬休み直前の校外学習(遠足)です。

丸一日グループ行動で、歴史のある街を歩きながら建造物を調べたりお寺で体験学習をしようというものでした。
事前学習では班ごとに調べて発表するなど、長女にとって割と得意分野の内容でした。

友達に誘ってもらって行くか、ママと行くか

しばらくぶりの登校のチャンスでしたが、奇異な目で見られることは必至でした。

HSP気質も手伝って、人一倍周りの目を気にする長女です。

それでも、この校外学習のチャンスは彼女にとっても何とか学校へもう一度行こうというきっかけになりました。

事前学習から参加したいと言って、久しぶりの登校は仲良しのお友達に家まで来てもらって行こうかと話し、自分からその子にLINEを送っていたくらい積極的でした。

当日の朝は、結局「ママも来て」ということで急遽仕事を半休とり、付き添いました。

登校時間ギリギリ・・でも行けた!

先日の意気込みとは打って変わって急に「行きたくない」モードに突入した当日の長女。

お友達は家まで来てくれてしばらく待ってくれましたが、遅刻させてはいけないので申し訳ないけれど先に行ってもらいました。

根気強く、何とか説得して強引に腕を引っ張りながら連れて行った気がします。本来はそんなことしない方がいいのでしょうが…

1年生の時は、あろうことか下駄箱から教室まで一番遠いクラスでしたので、すでに朝の会が始まっているクラスの前の廊下を4クラス分2人で歩いて行かなければなりませんでした💦

これはこれでハードルが高かったと思います。

長女を出迎えに、担任が廊下の向こうから歩いてきて、ドスのきいていない声で「おはよう!」と笑顔で出迎えてくれました。(この話は#1参照)

2時間目までいられた

丁度、事前学習の時間割に合わせての登校ということで、いきなり一日中というわけではなかったので、気が楽でした。

それでも、教室にいる間の時間がとても長く感じました。

教室に入っても、クラスのみんなは普段通りに接してくれたのはありがたかったなぁ~というのを覚えています。

逆に「なんでお母さん一緒に来たの?」と無邪気に聞かれてしまいました。

簡単には続かない

事前学習から校外学習当日までは。短い時間の登校を許されていました。

クラスでも特に浮くことなく過ごせていたようで、ほっと一安心と思いました。

3学期は逆戻り

わかっていたと言ったら、長女を信用していない発言になりますが…うまく続かないものですよね。

少しだけでも登校できた時間は、特に居心地の悪さの感じずに過ごせたというので、じゃあちょっとずつでもまた学校いけるかな、なんて話していました。

ところが、何が理由なのか本人としても自覚できないのも不登校あるあるなのでしょうか…

これと言って行けない理由があったわけではないようでした。

この時、私はスクールカウンセラーさんと定期的にお話させていただいていて、長女の精神面でのバックアップをどうしたらいいか学んでいました。

スクールカウンセラー

当時は学校に常駐ではなく週1回の定期訪問という形で来てくださっていました。

その時は、「相談」というより、親のメンタルを考えてくださっているお話が多かったです。

今はいろいろな方が不登校の原因について発信していますが、
「子どもが不登校になるのは親の責任じゃないですよ」
という話をしてくださいました。

「いやいや、家庭環境のせいだろう」という方もいらっしゃいますのでそこは深堀りしません。

また、公立中学校は地域の子が集まっているところだから、そのコミュニティで仲間になれないと辛い時間を過ごすお子さんは実際多いというこや、高校に行くと同じレベル(家庭環境や成績など)の集団になるので一気に居心地よくなります、なんていう話もされました。

その時は、高校のことなんて全く考えていませんでした。
そもそも、中学校にまともにいけないのにこの先高校受験とか無理でしょ…と漠然とした絶望感がありました。

まさかの女の嫉妬で逆戻り

中学2年生になり、学年担当教員たちの配慮があってか、長女とずっと仲良くしていた友達数人が同じクラスになりました。

その中には男子もいたのですが、この子がきっかけでまた不登校に逆戻りになるとは思いもしませんでした。

小学校から仲良しなんだからいいでしょ

新学期の座席は、名簿順というクラスが多いと思います。

そんな中で偶然とはいえ、長女が小学校から仲良しのその男子と隣になったんです。
それも、一般的にイケメンでモテ男君だったんですよね。

ですが、小学校からの付き合いで「男」として見ていなかった長女にとっては親友みたいなもの。
となりの席で本当に喜んでいましたし、私も安心していました。

あからさまな嫌がらせ

ある時、登校するとその男子(K君)と長女の机だけ離されていることに気づいたそうです。

机は2列ずつくっついて並んでいます。
それが、K君と長女の机だけ不自然に離されていたんですよね。

教室の掃除は当番が放課後にやっています。
その時は机といすを全部牛rなお下げて掃除します。

掃除が終わると元の位置に戻す…この時にわざと二人の間が開けられていたようです。

長女は登校して気付いた時は、自分でくっつけていたそうですし、K 君もそうしていたようですが、いい加減毎日になってくると二人で「おかしいね」と言うようになっていたそうです。

そして、告白したんだよその女子

「あ、やっぱりね」
そいうことか!と腑に落ちたのは、K君のことが好きな女子からの嫌がらせだったことが分かった時です。

教室での席は、長女の後ろでK君の斜め後ろだった女子。

K君とは部活が一緒だったので接点は割と多かったでしょう。
何より顔も性格もイケメンのK君ですからモテるのは当然なんですよね。

夏休みに入る直前、中学2年生は「林間学校」というお泊りの体験学習があったんですが、その前にカップルになろうと狙っていたのかな(笑)

まぁ、風のウワサでは告白は失敗に終わったと聞きましたが、2学期から長女の不登校が再発したのでその後のK君とその女子のことはわかりません。

長女は、そんな女子の嫉妬心をあびながら学校へ行くことを拒否するという思考回路に早変わり。

結局、1年生の2学期半ばに不登校が始まって以降、学校へ行けたのは1年生の冬から2年生の夏という半年だけでした。

この後、2年生の2学期から卒業まで、長女は1日も登校することなく中学校生活を終えました。















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?