心とか子どもとか歌とか

特別支援教育や発達障害、心理学に関する記事、子どもとやってみたアナログゲームレビュー、…

心とか子どもとか歌とか

特別支援教育や発達障害、心理学に関する記事、子どもとやってみたアナログゲームレビュー、クラシックなどの音楽記事をあげていく予定です。

最近の記事

ヴェルレーヌ 覚書

フォーレの「5つのメロディー ヴェネチア」より「マンドリン」を練習しています。発音を確認しつつこの歌の深掘りをしてましたらなんとも面白かったので覚書。 この曲の詩はポール・ヴェルレーヌの詩「雅な宴」から取られたもの。 冒頭 “セレナードを奏でる男たちと、それを聴く美しい娘たち。 彼らは歌う小枝の下で、取り止めもない会話を交わす。” ラスト “灰色を帯びたバラ色の月の光の中、うっとりと渦を巻きながら マンドリンの音色が鳴り響く、そよ風のざわめきの中で。” このヴェルレー

    • 協力アナログゲーム三選

      アナログゲームというと、勝敗を競ったり、運でなかなか思うように行かなかったりと、勝ち負けにこだわる子どもにはなかなか難しいものです。 ゲームはゲームでも、皆で協力して勝利を掴み取るものを3つ集めて見ました。 ①Leo ボッサボサのたて髪のライオンが、床屋を目指して森の中を進むゲーム。 床屋の開店時間は午前8時〜午後8時までで、タイルで道を作り、色と数字が示されたカードを場に出していくことでゲームが進みます。 例えば黄色の3のカードを場に出し、3つ進む。進んだ先のタイル

      • エルガーって威風堂々だけじゃなくて人としてすごいんだなって話

        大学生の時は、勉強と言いつつクラシックのコンサートに行ってはグーグー寝ることも多かった私ですが、アラフォーになってようやく知能が追いついたのか、クラシック音楽そのものに浸って楽しむことが日常的にできるようになったと感じます。 それでも大きい音や大きな集団にあまり惹かれず、専ら室内楽大好きで実際のコンサートも小編成に行くことが多い私。 お知り合いのコンサートでエルガーを聴いてきて、それがまた素敵でした。 お聞きしたのはピアノ五重奏。 2楽章の最初がとてつもなくカヴァレリア

        • 会議は会議以外の時間が大切って話

          「美容って生々しいもので、コンプレックスや、見返してやろうっていう気持ちから生まれます」 ジェーン・スーさんの「闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由」の中で、美容家の神崎恵さんがおっしゃっていた言葉です。 そこそこに美容には興味がありますが、芸術であれなんであれ「美しさ」ってもう絶対的な力があって、自分にその美の要素を取り入れることができる美容は、「これをすれば自分も変われる」という、今の自分に満足できない、後ろめたさがある心を刺激する感じがします。 でもって、日本の美

          「自分が自分が」と思ってしまう人に 他者意識をもつための名言

          子どもがアニメ「推しの子」を見始めました。結構ドロドロな話なのに 画力の美しさで浄化されてますね。 まだ追い切れてませんが、そこでニーチェの名言が引用されたそうですね。 「深淵を覗く時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」 この言葉の意味としては、どうやらその前に化物(もちろん比喩)に触れる時には注意しろ、ミイラ取りがミイラになるぞみたいな文脈があるそうで、言葉の美しさ、印象深さが先立ちますが、日常生活の場面でふとリンクしたので残そうかなと。 私にとっての日常の深淵は「人

          「自分が自分が」と思ってしまう人に 他者意識をもつための名言

          ちょっと社会が良くなった気がする出来事

          ここ数年で最近の子ども達は、ダンスが体育で必修科目になり、TikTokの影響もあり、創作ダンスなどが身近なものになっています。 自分も昔ダンスサークルに所属していたんですが、学校ではなかなかそのことを言えず。ダンスって少し気恥ずかしい、みたいな気持ちがありました。高校で創作ダンスもありましたが、授業内では「張り切りすぎない」が念頭におかれて踊っていたような気もして、本気のダンスはサークル内や心を許した仲間内にしか見せていなかった気がします。 そんな記憶の中今の中高生を見る

          ちょっと社会が良くなった気がする出来事

          WISC-Ⅴについて 

          本日、明星大学発達支援研究センターのオンライン講演会に参加しました。 一度すぐ定員いっぱいになり、追加募集もあったほどで、今日は2千人ほどの人が視聴していたそうです。 講師は大六一志先生。特別支援の教師になりたての頃に一度講演会を受講したことがあり、久しぶりにお話を聞くことができました。 しょっぱなから「知能検査は古くなるほど得点が甘くなる」との知らなかった情報をいただき、今のWISC-ⅣのFSIQは開発当初の2010年から平均して5点ほど高くなっているとか・・これは注意

          おすすめな子どものお絵描き道具

          昔から可愛い文房具や画材が大好きでして、比較的手に入りやすいものを見つけてはポツポツ購入していました。 なので、実際に子供に買ったり、私が使ったりした美しく可愛いお絵描きグッズを紹介しようと思います。 ①おやさいクレヨン お友達から子どもにいただいたクレヨンで、米油と野菜の粉末、少しの顔料で作られているというもの。 きゃべつ、むらさきいも、カシスやたけすみなどの野菜の名前のクレヨンは見ていてほっこりします。 色は淡く淡く自然な色です。きゃべつやねぎなどの緑系は発色がいい

          おすすめな子どものお絵描き道具

          小さきものの権利について

          1989年に制定された、子どもの権利条約を知らない人が多いのって、良くないよね。という話です。 日本ではこの条約を、名前は聞いた事があっても中身まで知らない人が多いという記事。大人も子どもも、知っているのは3割程だそう。 こと記事を読むと、「遊ぶ、休む権利」「意見を聞いてもらう権利」など、そういう権利もあるのか、と改めて感じることも。 大人がこの権利を知るだけでなく、当の子どもたちも、自分の権利について知る機会が欲しいと感じます。昨日読んだ雑誌にも同様な記述があり、改め

          小さきものの権利について

          男性社会について触れる

          雑誌「臨床心理学135号」を読みました。 今回の特集は、『これからの時代を生きる高校生・大学生の処方箋』。 教職員や支援者向けに書かれている記事が多くて勉強になりました。 今回の記事の中で目に留まったのが、男性への性被害、男性社会の問題について書かれた二つ。 自分がそれに興味を持ったのは、身近な男性で社会的マイノリティの方がいたことが大きいです。 それまでは女性の集団の方がちょっと怖いイメージがありましたが、男性が男性に対して行う加害性はもっとひどい、と言われ、 なん

          男性社会について触れる

          「ランダム単語ガチャ」楽しいよ

          子どもとの活動に利用するツールとして、最近注目しているwebサイトがあります。 ランダム単語ガチャ 語彙のレベルが1〜5まであり、ガチャでひく単語数も1〜10まで選べます。 まぁこれが子どもの実態や活動の種類によって、非常に柔軟に合わせやすくて大変重宝していて。 具体的にどんな活動をしているかを紹介します。 1 ランダム単語ガチャで短文づくり このwebサイトの主目的?みたいな使い方です。 ランダムで3個くらい単語を出して、その3つをうまいこと文章の中に入れながら

          「ランダム単語ガチャ」楽しいよ