会議は会議以外の時間が大切って話

「美容って生々しいもので、コンプレックスや、見返してやろうっていう気持ちから生まれます」
ジェーン・スーさんの「闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由」の中で、美容家の神崎恵さんがおっしゃっていた言葉です。

そこそこに美容には興味がありますが、芸術であれなんであれ「美しさ」ってもう絶対的な力があって、自分にその美の要素を取り入れることができる美容は、「これをすれば自分も変われる」という、今の自分に満足できない、後ろめたさがある心を刺激する感じがします。

でもって、日本の美容企業といえば「資生堂」。
最近出会ったポッドキャスト「美のひらめきと出会う場所〜資生堂S/PARK」を聞いていて、美容とは少し離れたお話で印象に残ったことを書きます。

エピソード90の話。


資生堂OB、現化粧品工業連合会技術委員会の畑尾正人さんのお話を聞きました。
PAという(+++など)、UV-Aの基準を決めたチームに所属しており、
30~40カ国が出席する世界会議で、その基準値を制定した経験のある畑尾さん。
そこでの会議の進め方がいたく勉強になったらしく、前編ではその話をされていました。
畑尾さん曰く、会議は「無知とエゴのぶつかり合い」。
みんなが専門性を持って一同に介するわけではなく、十分な予備知識なしにあちこちから意見が飛び交い、収集がつかなくなることもあると。


その中で会議で成功する秘訣の1つは、「時間をおく」こと。
会議中は参加者もその場の議論で頭が熱くなりがちで、発言や提案内容を十分に咀嚼する時間がない。
その場で決定しなかった、理解を得られなかったものも、会議が終わって時間を置くことで、「なんとかせねば」と思っている参加者であれば、次回に向けて新たな解決策等を持ってくるものだと。まとまらなかったことがまとまっていくのだそうです。

もう一つは「会議の休み時間を有効に使うこと」
休憩中はコーヒーを飲みながらでも参加者に声をかけ、相談をし、共通理解や相違点を改めて確認する。ぼーっとしている時間はないそうです・・。

結局人なので「誰が話しているか」で意見が通るのが会議。「こいつはまともな話をするぞ」という前提のないつながりや実績のない状態では、スルーされちゃうとのこと。

これを聞いて、「世界会議でもそうなんだ」と思いました。その場の議論で結論を出そうとせず、種まきをするように問題提起をして、芽がでるのを待つのですね。
日本の伝統「根回し」ほど会議の前から結論が決まっているわけではなさそうですが、結局人なのだな、つながりなのだな。とはよくよく感じました。

前編の最後に話していた「光老化」という言葉についてや、中編の序盤で話していた「研究とは『不可能を可能にする魔法』」もとても面白かったです。日焼け止めちゃんと塗ろう。


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