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「点転天 TEN TEN TEN」展で子供らに伝えたいこと

10月13日から展示が始まった。夏前あたりから子供らが自分で決めた課題(子供らはミッションと呼んでいる)で、自分で目標を定め、苦しみながらもやってきたので、ここで何か一つの結実となるような機会になるといいなと思う。

通常は大人の見学も断っていて、ある意味閉ざされた場なので、風通しの意味とどんなことをしているか、保護者や一般の人に対する報告のような意味合いで始めた。通常大人は私一人であるため、地域の人々の理解や協力などが必須だ。何かあった時には助けを求めなければならないし、「アトリエの子供だ」と地域の人の認識があった方がいい。そのためにも「ほおのき秋楽祭」を同時主催している。

個人的には展示やイベントなどは、大して重要ではないと思っている。本当はしなくてもいい。しかし展示などのわかりやすい目標を持ってやることは、子供らにとってはモチベーションになる子もいて、そういう子はこの機会を利用すればいいと思う。

当然何か目標を持つことが全くモチベーションに繋がらない子もいて、そういう子はマイペースに日常を意識的に過ごしているので、それはそれで素晴らしい。要するに、展示に出るとか出ないとかはどうでもよい。コツコツした「日常」が何よりも大事だ。だから私はなるべく安定的にアトリエを開けている。本当は正月や盆も明けたい。来ないから明けないけれども。不思議なもので、私もアトリエの日は体調を崩さない。私にとってもリズムをとる軸になっているのかも。

「点転天」展のコンセプトは、点(みんな、それぞれ)が遊んで、転がっているうちに、いつの間にか天の星になって、宇宙ができてしまったというもの。つまり「それぞれの宇宙観」だと子供らには説明した。通念としての常識的な宇宙ではなく、自分だけの宇宙。前回同様、子供らはそのことに何の違和感もないようだった。

また、子供らの希望によって作品は販売することに。このアトリエは「創造性と経済を繋げて拡げる」ことがコンセプトの一つでもある。ここで子供らに強調して伝えたいことは「経済=お金」ではないということだ。子供らがお金のために創作するようになってしまっては、本末転倒だし本質からずれてしまう。けれども現代人は「経済=お金」と考えている人が本当に多い。
以前も別のメルマガでお話ししたが、「経済=バランスとシェアと循環」。ここは子供らに間違いなく伝えたい。

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