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Annaの日記 犬というこども⑤
きっと生まれてくる我が子よりも、我が犬を愛してやまなかった夫。
以前に、妊娠した時の事をこのnoteに書いたが、夫は最初出産に反対だった。
形の見えない命より、今後最低でも20年育て上げられる体とお金の体力がないというのが一番の理由だった。その時48歳。現実的な回答だった。
しかし私も、正直子供は望んでいなかったが、授かった命を金の問題で「あきらめよう」と言った一言がどうしても許せずに、深刻な妊娠会議の時に言った。
「金がない」という理由で、アムロ(犬) 殺せる?
今はまだ実感がないけど、同じ命だよ。
私は未だに、夫が急に翌日頑張ろうと言ったのか、はっきりわかっていないが、多分この一言が突き刺さったのだと個人的には思っている。
夫は、自分の犬 アムロに弟を作りたい、と出会った当初からずっと言っていた。犬の為と言っていたが、確実に先行く犬の命の最期を支えなく見送る事が出来ないからだと私は思っていた。
しかし、そもそもこんな嫉妬深い犬が、弟という名のチビ犬がやってきて周りがチヤホヤしたら確実に家中がゲロまみれになると私は確信していたため、やんわりといつも話をそらしていた。
なのに・・・現実 犬の弟の前に 妹が出来てしまった。しかも人間の・・・
急に考えが変わった夫は、まだ初期のどうなるかもわからない段階で子供の名前をつけ、どうアムロと仲良くやれるかばかりを考えていた。
最大の問題は、犬が吐くことよりも、子供が「犬アレルギー」だったらもともこのないということだ。
こればかりは仕方ない、ひどい子は気管支喘息まで起こすというから簡単には考えられない。
妊娠期も、子供に影響があるかもと本に書いてあったが、これはもう妊娠の前からの仲なので気にしない事にした。
問題なくお腹は大きくなり、産休にはいってから毎日犬と共に夫を見送り、一緒に朝寝をするのが二人の楽しみとなっていた。
しかし、お腹から離れない。
きっとこいつは分かっている。
体をぴとっと近づけて
二つの鼓動が聞こえているのを。
ライバルがここにいる事を・・・
~続く~
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