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愚痴ばかりの日常が、感動の毎日になった〜テクノロジーに頼ること

シワを伸ばしてから、乾きやすい順に洗濯物を干す。手間ひまかけて、乾く順まで考えるから、裏返しが気になる。そんなこだわりから解放されたくて、思わず家族や恋人に「自分で干してよ。」と言う。本当は、細かいことを気にして他人に要求することが苦痛。干す時間は、嫌なことを言わなければならない時だった。

アイロン台を出して、ハンカチを当てて、一つ一つシワを伸ばしていく。片したアイロン台の場所が、家族や恋人によって違うから探す。それを毎日繰り返す。だから置き場所を決めた。そうすると、うっかり出しっぱなしにした人は悪い奴として怒られる。

衣類を洗って片す、たかがそれだけでイライラポイントがいくつもあり、大事な人と要らぬ喧嘩をする。
そんな日常が一変したのは、乾燥機付きドラム型洗濯機を購入したから。
スイッチを押して寝れば朝には乾燥まで終わり、ふわふわタオルが出来上がってくる。干すことがないからシャツが裏返しであることにすら気が付かない。
さらにハンディーアイロンのお陰で、アイロン台は要らなくなり、誰も悪い人にならなくなった。
…………
毎日のことは日々積み重なり、見えないストレスとなる。同じ家にいれば、誰かのストレスは他の誰かに感染する。負のスパイラルを解消するには、誰かの我慢が必要で、例えば洗濯物を裏返しにする人は、面倒でもそれを辞めなければならない。
そのくらいの事?やれば良いじゃん?
と思うかも知れない。しかし、職場で理不尽な小言を言われ続け、心身ともに疲弊して、今は何も考えられない人にとって、帰宅してからの裏返しの洗濯物の話は勘弁被りたい。アイロンだって、置きっぱなしにさせて欲しい。というか、片付ける気力すらない。
しかし、目に見えない「疲れ」に配慮してくれる人はおらず、正しいことをちゃんとしてくれない不満が家事担当者に蓄積される。
技術は、そんな家族や恋人間のギスギスを解消してくれる。
……………
朝、起きれば、タイマーで炊きあがったご飯と味噌汁が出来上がっているから、早起きは必要ない。
お湯はりスイッチでお風呂の様子を見に行かなくて済むし、食器洗いは機械がやってくれる。だから、家族と一緒に一息つくことが出来る。
家事よりも、対話に時間を割くことができる。
…………
家電は値段が高いからというばかりではなく、
「便利は怠慢」
「力仕事は美徳」
「人が家事をする方が良いに決まっている」
そんな固定観念から敬遠してきたハイスペック家電だったが、使い始めると、生活が優しいものに変わった。人によって家事を「ちゃんとする」への感じ方が違う以上、意識の違いから齟齬が生まれ、イライラが蓄積される。そんなイライラは対話で譲り合って解決する必要ないこだわりだったのかも知れない。
自分の代わりに誰かがやるのではなく、自分の代わり家電が動いてくれたのなら、人に対する要求がなくなり、共に生活する相手への非難がなくなる。非難に変わって、「凄い綺麗になってる!」「便利!」「美味しい!」と感動を共感出来る時間が増えて、日常が温かくなった。
…………
テクノロジーによって、私の日常は、愚痴ではなく感動を口にする、そんな楽しい毎日に変化していったのだ。

とても嬉しいので、嬉しいことに使わせて下さい(^^)