業務改善に取り組むモチベーション①
前回「業務改善note始めます!」の中で、私はマーケティング業務を担当する中でも、自ら進んで業務改善に取り組んできたと書いたのですが、この記事では、なぜ私が業務改善に積極的に取り組むのか、そのモチベーションの源泉についてお伝えしたいと思います。
心のモヤモヤを減らしたい
業務改善を行うことのメリットというと、業務効率化(工数削減)のイメージが強いのではないでしょうか。実際、私も業務改善に取り組むことで、既存業務の工数削減に寄与してきました。
ですが、私個人としての業務改善を行うことのモチベーションは、何よりそれが自分の心のモヤモヤをなくすことにつながるからです。
私が過去に行ってきた業務改善のひとつとして、担当業務のマニュアル作成が挙げられます。
マニュアルのない引継ぎで起こるモヤモヤ
入社や異動のタイミングで、他の人の業務を引き継いだ経験は会社員なら誰しもあると思いますが、そのときに業務内容や手順が網羅されたマニュアル(ここでは「引継書」や「手順書」も含めて「マニュアル」と記載します)をちゃんと用意してもらえた経験は少ないのではないでしょうか。
私は転職や異動の回数が多く、業務を引き継いだり引き継がれたりした経験も多いですが、その度にモヤモヤした気持ちを抱えてきました。
引継がれる側のときは、基本的にほぼ口頭での引継ぎというケースばかりで、その説明を聞いていても、
「今(前任者が)説明している工程は全工程の中のどこの話?」
「『確認』は何をいつどの粒度で確認するの?」
など、次から次へと湧いている疑問にモヤモヤした気持ちを抱えながら、前任者の説明が途切れたタイミングを見計らって都度質問し、口頭で言われたことを忘れないようにメモして、夜な夜な自分でメモを整理し直して…と、手間のかかる工程を繰り返してきました。
一方で、業務を引き継ぐ人も、自分のこれまでの業務を渡しながら、誰かの業務を受け取る時期が重なる場合が多いため、そのタイミングでこれまでの業務をすべて文書にまとめるのが難しいことも理解できます。
ただ、私自身、引継ぎを何度も経験してきて思うのは、文書化していないと、結果的に引継ぎに費やす時間が圧倒的に多くかかり、引継ぐ側も引き継がれる側も、負担が大きくなってしまうということです。
口頭で引継ぐと、すでに説明済の内容かどうかをお互いの記憶に頼ることになるため、「あれ、これ前回も説明したのにな…でもそれを言ったところで、相手が覚えていない場合、言ったvs言わない問題になってしまうから言っても仕方ないし…」というモヤモヤした気持ちを抱えることになってしまいます。
マニュアルのある引継ぎで消えるモヤモヤ
マニュアルがあれば、引き継がれる側は、文書全体を見渡すことで早い段階で業務の全体像を理解できますし、(マニュアルを作成しておく過程で既存業務が定義されることになるため)各タスクで何をどこまでやればいいかの理解もスムーズになります。引き継ぐ側も、質問されたときに「それはマニュアルの●●頁に書いてあるから、そこを見てわからなかったら質問してね」と伝えて対応時間を削減することができ、お互いにモヤモヤした気持ちを抱えずに、効率的な引継ぎができます。
誰しもそうだと思いますが、私もなるべく気持ちよく働きたいので、引継ぎ時にモヤモヤした気持ちを抱えなくて済むように、日ごろから担当業務をマニュアルにまとめておくようにしています。これには、いざ引き継ぐ段階になって急にマニュアルを用意しようとすると負荷が大きいから予め用意しておくという意味もありますが、マニュアルは作成過程で、既存業務を定義することになる=既存業務を見直す効果があるためです。(マニュアル作成のメリットは他にもたくさんあるので、ご興味のある方はぜひこちらの記事もご覧ください)
【余談】マニュアルは、過去の苦労の結晶
これは、「とにかく仕組み化」という本の中の言葉です。読んだときに「まさに!」と強く共感し、それ以来マニュアルのことを考えるとこの言葉を思い出します。
料理はレシピを見て作ることが当たり前なのに、どうして仕事におけるマニュアルは軽視されがちなのか、どうして過去の苦労を活かさず同じ失敗を繰り返しているのか、そう思いませんか?
私はこれからも、まずは自分の手の届くところから、マニュアルを作成し、マニュアルの素晴らしさを周りに伝えていきたいと思います。
「とにかく仕組み化」は、仕組み化の考え方を主にマネジメント層に向けて伝える内容となっていますが、マネジメント層ではなくても読みやすい内容でしたので、おすすめです。
今回はここまでです。タイトルに①が入っている通り、次回は「業務改善に取り組むモチベーション②」について書きたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
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