そういう当たり前が理想なんです
ちょっと、嫌なことがあった帰り道。
なんだかもやもやぐるぐるしながら夜の道をとぼとぼ帰ってきた。
こんな時に、帰ったお家で彼が待っててくれてたらなぁ……なんでおらへんねやろ……なんでおらんねん……なんで一緒に住んでへんねん……!!
みたいな、とても自分勝手でわがままな気持ちになった。
大好きな人が簡単に会える距離にいたり、共に生活していたり、そういうのってなんて幸せなんだろうって思う。精神的にもそっちの方がゆとりがありそう。
沈んだ気持ちで帰ってきても、彼がお家にいたら多分そんなのどうでも良くなるだろうし。楽しい気持ちで帰ってきたら、そのほくほくした感情を嬉々として共有するだろうし。そういうことができるのが、一緒に生活する上での最大のメリットなんじゃないかとすら思う。
もう8年半ほど遠距離恋愛をしてきて、その延長でそのまま結婚したけれど、離れて暮らしているから環境は結婚前と何も変わっていない。変わったのはわたしの苗字くらい。
だから、彼に「俺、家族やで」って言われたときに、ハッとなったというか。そうか、わたしたちは家族なんだなって実感したというか。当たり前の事実でも、離れて暮らしているとその事実の認識ですら薄れてしまうというか、もともとあんまりちゃんと自覚できていなかったというか。
そうか、わたしたち、家族なのかあ。
わたし、大好きな彼と、家族になったのかあ。
感慨深くて、嬉しくて、くすぐったくなった。
早く一緒に暮らす日がくればいいなって、純粋に思う。
「今日の晩ご飯何にするー?」とかって言いながら夜のスーパーで一緒にお買い物とかしたいし、コンビニでアイス買って夜の道を手つなぎながらお家まで帰りたいし、「行ってきまーす」「いってらっしゃーい」とか「ただいまー」「おかえりー」とかしたい。そういう当たり前が理想。
いつから一緒に暮らすのか、どこに住むのか、仕事はどうするのか、結婚式は、子供は、家族計画は……って、これから決めていかなきゃいけないことは色々あるけれど、ぜんぶ、ちゃんと、妥協無くお互いの納得のいく形で進めていきたいなって思う。
そんなわけで、今日もおつかれさまでした。
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