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マクドナルドが新コンセプト店舗「コスマックス」で狙う、午後の売上拡大とコーヒーチェーン市場への参入

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2023年12月6日、米マクドナルドは新コンセプトの店舗「コスマックス(CosMc’s)」の詳細を発表し、8日にイリノイ州ボーリングブルックに最初のテスト店舗をオープンしました。コスマックスは、ドリンクを主力とするコンセプトで、色鮮やかで見た目にも楽しいドリンクや、カスタマイズ可能なメニューを用意しています。

マクドナルドがコスマックスをオープンした背景には、午後の売り上げ拡大とコーヒーチェーン市場への参入という2つの狙いがあると考えられます。そこで、今回はその狙いについて、詳しくお話ししたいと思います。

コスマックスのメニューは、普段のマクドナルドとは違い、まったく新しいドリンクメニューが主流となっています。色も鮮やかで、ドリンクにフルーティーボバや機能性を高めるエナジーブーストショット、フレーバーシロップを加えるカスタマイズができるのも特徴的です。
フードメニューは、甘いものと塩味のある軽食が色々揃っています。また、エッグマックマフィンやM&M’sマックフルーリーなどのマクドナルドの定番メニューもいくつか用意されています。

午後の売り上げ拡大

マクドナルドのクリス・ケンプチンスキーCEOは、コスマックスは午後3時の売り上げ不振に対する「この世のものとは思えない」解決策だと述べています。これは、午後の時間帯はランチ客が減り、売り上げが落ち込む傾向にあることを踏まえた発言とみられます。コスマックスでは、若者を中心に新たな客層の取り込みを図ることで、午後の売り上げ拡大を目指しています。

コーヒーチェーン市場への参入

Research and Marketsの調査によると、2022年に1,657億米ドルと推定されるコーヒーショップの世界市場は、2030年までに2,299億米ドルに達すると予測されています。

コーヒーショップの世界市場は、2022年から2030年の分析期間にわたって、年平均成長率(CAGR)4.2%で成長すると予測されています。

マクドナルドは30年前にオーストラリアでマックカフェを立ち上げ、カフェ業界に参入しています。しかし、近年のカフェ市場の急成長により、スターバックスやダンキンドーナツなど、コーヒーチェーン店が大きなシェアを占めるようになっています。マクドナルドは、コスマックスを通じて、この市場に参入することで、カフェ事業のさらなる拡大を目指しています。

米コーヒーショップチェーン売り上げは、スターバックスとダンキンドーナツが独占していています。

今後の展望

マクドナルドの発表によると、来年中にはテキサス州ダラス・フォートワース・メトロプレックスとサンアントニオなど、約10施設がパイロット店舗としてオープンを計画されており、このコンセプトは1年間テストされ、その後、会社は大きく成長するか中止するかを決定する予定だそうです。

コスマックスは、マクドナルドの新たな挑戦です。今後、コスマックスがどのように受け入れられるのか、注目されます。

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