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「パンとスープとネコ日和」


久しぶりに映画「かもめ食堂」を見て、もう少しこの小林聡美さんのカフェ姿を見ていたい!と思ったので、U-NEXTで「パンとスープとネコ日和」を見てみました。

落ち着いた素敵なドラマでした。服装も「かもめ食堂」を思い起こさせる北欧風プリントで爽やか。
小林聡美さんってパンが似合う。さくっとサンドイッチを包丁で切るシーンとか絶品です。
伽奈さんという女優さんを初めて見ましたがとても素敵な方ですねー。この方なしにはドラマも成立しなかったと思えるぐらいの存在感。すごく透き通ってるのに地に足がついてる、不思議な雰囲気の方なんですねー。

ここんとこずっとアメリカのドラマを見てたから、日本人の「余計なこと言わない」「胸にしまっとく」的な言動が新鮮で「はー、日本だわこりゃ」と感心したり
登場人物が「ぐっとこらえて笑顔で済ませる」シーンを見ては「なぜ言わない…そこは言っていいところよ!(アメリカのドラマならすでにひと悶着あるだろうに…)」と応援したりと一人で忙しかったです。

それにしても謙虚すぎませんか

に、しても、なんですけど、
ドラマの中に
「すみません、なんか図々しくて…」
「私なんかがそんなこと言ってごめん」
「庭といっても大した庭じゃないんです」

といった謙遜する言い回しが多すぎて、ほとんどセリフがそればっかりに聞こえる気さえして
正直、変だな…と感じてしまいました。
「すみません」と「私なんか」がないとドラマって成立しないの?

条件反射で喋ってることって多いんです

つくづく思うんですけど、喋り方って単なる条件反射であって、そういう言い回しが癖になっているだけのことが多いんじゃないだろうか。
私は特に、イライラしてる時に自分が発する言葉が、ほんとうに子ども時代からの記憶の持ち越しで、叱られた時に親に言われたことだったり、子どもだった私が親に言い返したときの言葉だったりするんです。
つまりはただのエピソード記憶なんですが、それが条件反射で口をついて出るということに驚きます。私だけかな?
今はイライラしてキツイことを言いたい!ってときに、「これはただの条件反射だから衝動がおさまるまで待とう」と思えるようになってきました。
でも、言っちゃってますがね。まだまだ修行半ばであります。

「すみません」→「ありがとう」
「私なんか」はNGワードでいかが

何年か前から、私は過剰な謙遜を言わないように心がけています。
最初はほんと「すみません」と「私なんか」的な発言を会話の中で自然と口にしていることに気付いて、自分でも驚いたものですが、条件反射で口にしていると分かればすぐにやめられます。

○「すみません」を「ありがとうございます」に。
○「私なんか」的な発言は一切NG。
○ついでに、思ってもない褒め言葉や他人の意見への安易な賛同もNG。

を徹底しようと努力を続け、こちらはある程度板についてきました。
そのことで何か変化があったのかと言うと、どうなんでしょうか。
思い返してみると、もしかしたら謙遜してみせることでうまく立ち回れるシーンもあったかもしれないけど、多少誤解されたとしても、自分に嘘がないことはとてもラクです。

嘘がないことで自分が自分を信用できる、そんな気持ちになれます。
必要以上に気を使うことがなくなって、肩が軽くなります。

たかが言葉と思うかもしれませんが、
そして、日本人的な謙遜をしてみせたほうが人間関係がスムーズに行くと思う方もいらっしゃるとは思うのですが、
私は過剰な謙遜、やめてみることをお勧めします! 肩こり治ります。

空気は読めなくてもいい

謙遜してみせる言い方をよく使うひとは、おそらく皆さん空気を読んで
「こんなこと言って図々しいと思われてないか」「自信過剰と思われてないか」
と、自分の立ち位置を測って口にされてると思うんですよね。

しかしですねー、これまで会ったことのある、会社や団体の長となる方はもれなく
「空気が読めず」
「自分がどう思われるかを気にしない」
「自分をもっと知って!という欲求を隠さない」
方ばかりでした。
そう、新しい社会のリーダーになる方は目立ちたがりが多い!
なんならひとの話を聞かない(でも自分の話はしたい)!
さらにいうと他人のアドバイスを受け入れない(というか聞いてない)!

まさしく個性がはみ出してる、そんな方が多いと感じてます。そしてそれでいいんです。
身近にそんなはみ出してるお子さんがいたら、「将来有望だわぁ」と優しく見守ってあげてほしいです。
そのはみ出してるのが、才能ですよ。

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