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#推薦図書

人と、意思と、幸福と。それらを綴る、お伽噺――『Unnamed Memory』

人と、意思と、幸福と。それらを綴る、お伽噺――『Unnamed Memory』

 魔法が当たり前にある世界での、王と魔女による運命のお伽噺――。
 壮大で、重厚で、軽妙で、悲痛で、愉快で、鮮明で――しかし、儚い。そんな叙情詩のような物語に、貴方はきっと引き込まれるでしょう。

初めに

 藤村由紀さん、あるいは古宮九時先生の書いた、永く壮大な物語。

 『Unnamed Memory -名前を持たない追憶-』

 公開から十と余年の時を経てようやく本になったこの小説は、私にと

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幻想と共鳴――藤村由紀『ジルコニア』

幻想と共鳴――藤村由紀『ジルコニア』

 職業作家がいなくなった時代の、ある書き手と読み手の交友――。
 法により誰もが本の出版を定められた社会。そこで問われた物語の価値と作家にまつわる物語に、きっと「脳」を揺さぶられるでしょう。

初めに

 最初に断っておきたいことが、二つあります。

 一つ目は、この記事は紹介ではなく感想の記事に近い、前言(参照:私のTwitterのお話その2)を翻したものになります。とはいえ、そもそもネタバレで

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