満たされるってこんなにも人の行動を後押しするんだ～11ぴきのねこ　あほうどりみたいなコロッケがつくりたい　/こどもから学ぶ毎日note#6

「１１匹のねことあほうどりにたいなコロッケ、ぼく作りたいんだよねぇ」なんて言われたら、一緒に作りたくなっちゃうじゃないか！！！！

君は母の心をくすぐる誘い方を知っているなぁ。

夕方17時過ぎ。
支援センターからの公園からのスーパーからの帰り道、
車の中でつぶやく3歳5か月。
「きょう、ぼく、コロッケつくりたいなぁっとおもっているんだよねぇ。」

…なんですって⁉
午後、図書館に本を返しに行ってサクッと家に帰ってくるはずだったのに、うっかり月曜日だということを忘れていた。
図書館は休館日。
さてどうしよう、と予定を変更して、気ままな彼に付き合っていたら17時過ぎ。
その後の家事は何にも終わっていない！

君が今にも寝そうだったから、わざわざちょっと遠回りしているというのに、なぜそんなに目がらんらんとしているのだ。。
その上、今日は夫は仕事で帰りが遅くなるって言っていたから夜は寝るまでワンオペ確定だぞ。。

「えええ～コロッケ～？やるの～？」
あからさまに嫌だなぁ、という反応をしてしまった。笑

頭の中で逆算が始まる。
おそらく冷え冷えになっている洗濯物をまず取り込んで
お風呂を洗って
米は朝炊いたのが残ってるし。。
夫はおそらく夕飯はいらないから、今日は料理はせず冷蔵庫の残り物祭りでいいや、と思っていたのに。

いや、家に帰って、もうひと遊び始まる前に一緒にコロッケ作った方がスムーズかなぁ。。なんて大人の浅はかな期待。

半ばやけくそで、「そんなに作りたいなら帰って作ろうかぁ」

じゃがいもがないからかぼちゃでもいい？と聞くと、スーパーによってじゃがいも買ってほしい、と言われたけれど、そこは何とか回避。ここからもう一度スーパーに行くなんて、何時になっても夕飯にありつけない。
どうにかこうにか、かぼちゃで許してもらうことに。

超特急で帰って、いざ進めやキッチン。
「11匹のねこあほうどりを見ながらつくろう～」と絵本を引っ張り出して来て、ねこたちがコロッケをつくっているページを開くと、これを見えるところに立てかけてほしいという息子。
そんな息子を横目に、わたしの脳内のBGMはキテレツ大百科、一択。

超特急でかぼちゃを蒸しはじめる。

つぶして、まるめて、粉をまぶして、卵につけて、パン粉をまぶす。

息子が生まれるまで、揚げ物なんてほとんどしたことなかったけれど、
これつくってみたいんだよねぇ～という息子と一緒に、コロッケやらドーナツやらを作るうちに、我が家では揚げ物のハードルがとんでもなく下がっていった。

全身粉まみれになりながら、真剣な息子。
粉をまぶす作業を彼に託し、その間にほかの家事を進める。

ほくほくあまくて、おいしいコロッケ。

「あぁ～ぼくお料理ってだいすきなんだよねぇ～」
「コロッケおいしいなぁ～」
「今度はじゃがいも買ってね♪」
「残ったやつは、明日のおべんとにしようねぇ」

何とも満足そうな顔。

えぇ、コロッケ作るの～？なんてあからさまに嫌な顔してごめんなさいね。君のおかげで、とっても楽しい夜でした。

毎日着ているお気に入りのシャツも、いつもは脱ぎたくない！と怒るけれど粉まみれになったおかげで、びっくりするほどスムーズにご飯前にお風呂に入ることができた。
リクエストした夕ご飯だからモリモリ食べること食べること。
ご機嫌に寝る前のルーティーンもこなし、なんならいつもよりも1時間も早く寝る部屋に行くことが出来た。

満たされるって、こんなにも人の行動を後押しするのね。

いやいやでも付き合ってよかったなぁ。
いや、なんなら君のおかげで、こちらまで幸せな気持ちをもらったよ。

これだから、こどもと暮らすってとびきり面白いなぁ。