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詩エッセイ

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自作の「詩」を織り交ぜて書いたエッセイ。時には「物語」や「お話」が織り交ぜられることもあります。
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ランドセルに残したパンを入れて帰る

ランドセルに残したパンを入れて帰る

最近、時代遅れだ、やりすぎだと話題になる学校の校則。
小学校でも中学校でも、理由はあるにしろ、おかしな、あるいは無意味なルールが確かにあった。

わたしが小学生だった頃は「給食を残してはいけない」というのが絶対的ルールだった。食べるのが遅い子や、好き嫌いがある子は、掃除の時間(給食の後が掃除の時間だった)に、教室の後ろに席を寄せた状態の中で、ときには泣きながら食べていたものだ。
あれはほとんど、見

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みんなそうだよ、と言われると

みんなそうだよ、と言われると

自分が迷っている時、背中を押してくれるような、何か気づきをあたえてくれるような、そんな言葉を求めたりする。そしてあの人はいつも良いアドバイスをくれるから、とか思っていると、その人からは欲しいい言葉はやって来なくて、意外な人が言った一言が心に響く、なんてこともある。

「神様の用意したリュック」それには
言葉がたくさんつまっていて
その人に一生のうち必要な
言葉たちが入っている

ふとした時に
人生

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絵本の授業、絵が描けないわたしが何を作るか。

絵本の授業、絵が描けないわたしが何を作るか。

美術専門学校のとき、映像作品の講評を受け表現方法に迷いが出てきたわたしは(note前の回)、2年生になり「これだ!」という表現方法を出会う。それが「本をつくること」だった。文章を書いて、本にすること。

それは、何年生でも受講出来る授業で「絵本工房」という名前だった。わたしは、絵が描けないにもかかわらず、絵本が好きだったので、ついとってしまった。でもいざ初回の授業前になって、
「どうしよう、絵なん

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8ミリフィルムの作品を見て言われたこと。

8ミリフィルムの作品を見て言われたこと。

何かを作りたい、ということははっきりしていたが、どういう風に作るかを模索していた美術専門学校時代。

毎回各授業、各課題が終わる最後に講評がある。講評とは、自分が作った作品を先生とクラスのみんなの前で見てもらい、自分の意図やコンセプトをプレゼンすること。そして、先生から(あるいはクラスの誰かから)作品に対してコメントやアドバイス、ときには酷評をいただく。美術系の学校ならこれを避けては通れない。講評

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ばいばい、こうでなくちゃいけないわたし像。

ばいばい、こうでなくちゃいけないわたし像。

今の自分を、結構好きでいる。病気もあって、大変なこともまあまああって、だからこそ今があると思える。でも今の時点で人生を振り返って、一番輝いた日々は間違いなく「地球一周の船旅」で過ごした日々だ。

わたしは大学に入学後、体調を崩して中途退学をした。今考えると、その大学はわたしに合っていなかったし、その後美術専門学校で学べて本当によかったと思う。
でも、それは今思えるのであって、当時はそんな風には思え

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ひるねはきもちいい、と書いた日記。

ひるねはきもちいい、と書いた日記。

大人の自分と、子どものときの自分。どっちが自分らしいんだろう。

今ではわたしは、色んなことに過敏で、聴こえ過ぎたり、気になり過ぎるのだけれど、実は小学校の頃はかなりぼんやりした子だった。片方靴下が下がっていても全然気にもしないような感じだった。

喘息持ちで発作のためかなり学校を休んでいたから、授業にもついて行けず、なかなか大変なことも多かった。
けれども、1年生の冬休みに書いた日記から読み取れ

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カセットテープの声の便り。おとうさんおげんきですか?

カセットテープの声の便り。おとうさんおげんきですか?

「エモい」と言う言葉を最近使うようだけれど、最初聞いた時、その響きから、「きもい」が連想されて、意味が分からずにいた。
でもそれを、若い人は褒め言葉として、レトロな、懐かしい何かをさして言うらしい。

1980年代、ウォークマンを買ってもらった時のことを忘れない。
流行っていた音楽をカセットテープに入れて、車で聴いたり、そのウォークマンでも聴いていた。
余談だけれど、カセットに音楽を入れる時、カセ

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記憶と詩で編み物をする。はじめましての回。

記憶と詩で編み物をする。はじめましての回。

人はどれくらい覚えていられるのだろう。
今までの記憶はハードディスクのようなものに入れられて、ほとんどが思い出されない。開かれないフォルダに入っている画像のように。
「今」というときを存分に生きているのだったら、それはそれで幸せで、過去の記憶なんて眠っているままでいいのかもしれない。

「線香花火のさきっぽ」火がついたその時から
だんだんと大きくなり

火花を散らして
生きているわたし

長いた

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