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コーチングをアップデートするために必要なのは○○について自分で定義し直すこと

「コーチングスクールでスキルを学んだけれどこれだけでコーチングをやっていけるか自信がありません」
「既にコーチングを学んでいるけれど、新たなスクールに行こうか迷っています」
「自分のコーチングを選んでもらえるようになるにはどうしたらいいですか?」

と言った声をよく聞きます。

コーチングに関するベーシックなスキルを学んだところから、さらにコーチとしてステップアップするためにはどうしたらいいのでしょうか?

その第一歩は、

「コーチングとは何か」「コーチとはどんな存在か」について自分で定義をし直すこと

です。

「『コーチングとは何か』について、コーチングスキルを学んだスクールで教えてもらった」と思われるかもしれません。

確かに、コーチングを学ぶ前提として、コーチングとは何か、コーチとはどんな存在かを習うでしょうし、コーチングに関する書籍も必ずと言っていいほど「コーチングの定義」から始まっているでしょう。

実際、ICF(国際コーチング連盟)の資格認定のために必要なプログラムを提供しているスクールも、それぞれ「コーチングとは何か」を定義しています。

▼ICFの資格認定のために必要なプログラムを提供する団体の定めるコーチングの定義(2020年10月時点でWebサイトに紹介されているものを抜粋)

コーチ・エィの定めるコーチングの定義
目標達成に必要な知識、スキル、ツールが何であるかを棚卸しし、それをテーラーメイド(個別対応)で備えさせるプロセス
コーチ・アイエンヌジーの定めるコーチングの定義
目標達成やビジョン実現、望む状況に向けて、相手(個人・組織)の自発的な行動と可能性を引き出すコミュニケーションであり、相手の学習・成長を促す継続的なプロセス

CTI ジャパンの定めるコーチングの定義
話し手の気づきから生まれる意識と行動の変化を促すために話し手自身に焦点を当てて関わるコミュニケーション
銀座コーチングスクールの定めるコーチングの定義
パフォーマンス向上のために、対話によって対象者を勇気づけ、"気づき"を引き出し、"自発的行動"を促すコミュニケーション・スキル

このように、それぞれ少しずつ表現は違いますが、共通するエッセンスもあり、これらを読むと「ここに書いてあることで十分だ」という気もしてきます。

しかし、もし通ったスクールで学んだ説明やどこかのウェブサイトや書籍で見た説明をそのまま活用しているうちはまだ「コーチングスキルについて学んだだけです」と言っているのとあまり変わらない状態とも言えます。

なぜなら、「学んだ型通りのことをやっている・説明している」というのは守破離の「守」のステージにいるということだからです。

もちろんまずは学んだ通りに、型通りに行うことは、その後、自分の型を作っていく「破」のステージに進んでいくための土台となる大切な取り組みです。

一方でいつまでも「学んだ通り」にしていては、「学んだ通り」のことができる他の人たちとの違いがなく、価格や表面的なプロモーションで差をつけないといけないということが起こってしまいます。

もしあなたが自信を持って自分らしいコーチングを行なっていきたいのであれば、学ぶだけではなく、どんどん経験を積むと同時に、「学んだこと」の外側にも自ら飛び出していくことが重要です。

そうしていると「コーチングとは何か」「コーチとはどんな存在か」について自分自身の経験を元に、自分の言葉で定義することができるようになります。

もしかしたら、「結局最初に学んだ定義がしっくりくる」と感じるかもしれません。それならそれで大丈夫です。

たとえ表現は同じでも、「誰かから聞いたことや本で読んだことをそのまま話している」のと、「自らの経験から実感を持った言葉を話している」のでは、そこに込めるエネルギーが変わってきます。

あなたが自分自身の体験や想いと繋がる言葉を使っていると、それは相手の心にも強く響いていきます。

あなたは今、コーチングに限らず、どのくらい自分の体験を元にした実感のあることを言葉にしているでしょうか?

拙くても構いません。最初はしっくり来なくてもかまいません。

知識として得たことではなく、体験から実感したことを言葉にし続けていれば、その中からだんだんと自分が本当に大切にしたいことが浮かび上がってきます。

だんだんと力強く人に届く言葉になっていきます。

コーチングをアップデートするために、まずは「コーチングとは何か」「コーチとはどんな存在か」についてあなたの言葉で定義をし直してみてください。

そしてぜひ、それを続けてください。

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【お知らせ】
ICF(国際コーチング連盟)が更新したコア・コンピテンシー(能力水準)について少人数でじっくり学びを深める勉強会を2回に分けて開催します。

第1回、10月10日(土)21:00-22:20の概要編ではICFの定めるコーチングの定義や、コーチに必要とされる能力について深めていきます。

第2回、10月17日(土)21:00-22:20の実践編では、コア・コンピテンシーに新しく追加された項目であり新たなコア・コンピテンシーの核とも言える「コーチングマインドを体現する」についてさらに実践的に深めていきます。

各回あと1名ご参加いただけますのでご関心がある方はお気軽にご連絡ください。

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それぞれの方が自分らしいコーチングや対話の形をつくっていくことに向けてご一緒できることを楽しみにしています。

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