世界に自分を開く Diamond Approach オンラインコースレポート 3. モジュール2 Opennessの瞑想と講義
2020年2月に始まったDiamond Approach(ダイヤモンドアプローチ)のオンラインコース Diamond Approach Spirituality in a Fractured Worldのモジュール3の内容をご紹介します。
<こんな方に>
・自分自身の「在り方」自体を成長・深化させていきたい方
・経営者として、プロフェッショナルとして「器」を成長させていきたい方
・自分自身の意識を成長させることや感性の発揮に取り組んでいる方
・スキルの習得では乗り越えられない壁にぶつかっている方
・認知能力や内省能力を成長させていきたい方
・インテグラル理論を学び、統合的実践にさらに取り組んでいきたい方
・Diamond Approach に興味があるけれど、日本語での情報が少なくて困っている方
コース全体の概要、モジュール1の概要と実践内容はこちらでご紹介しています。
1. Module 2 のテーマ:Open Window
<Module 2 のテーマ:Open Window>
開かれていない視点とその理由を探る
「別の視点に開かれる」ということがどういうことなのかを確認する
実際には、各週ごとの取り組みを通じてこのテーマを深めていきます。
2. Week 1①:瞑想の実践 "Openness"
第1週目の取り組みとして紹介されていたのは "Openness" の瞑想でした。
ここで言うオープンネスとは、自分以外の人や考え方、文化を受け入れる在り方。限界や境界のない在り方のことです。
他者とのコミュニケーションの中で、オープンな自分であれることにつながる取り組みとして、Opennessの瞑想が紹介されています。
ここでは英語のガイダンスで紹介されていたものを簡単に日本語にまとめたものをご紹介します。
聴きながら実践できる日本語の音声ガイドもご用意しています。
"Openness" の瞑想
<方法>
・何度か呼吸をして心を落ち着けます 楽な姿勢で、目を閉じます
・あなたを写真に撮るように、あなたの体を正面から見つめます
・あなたの体が広がっていって、あなたの体の細かい部分が見えてくることを想像します
・だんだんと皮膚が広がっていって、あなたの皮膚は、体の中の筋肉や内臓を見ることができる窓のようになります
・体がそのまま広がっていくと、体はほとんどが、空間、スペースでてきていることに気づきます そのスペースの端、境界が見えなくなるまで、スペースが広がっていきます
・体の広がりを見ていると自分自身の中の広がりを感じるかもしれません 見つめている広々としたものには、内側も外側もありません あなたが見ている広がりは、あなたが感じている広がりです 空間がそこにあることを、そのまま感じます
・広い空間として、そのまま数分間座っています
・広がりを感じながら、地面の上にある足を感じます 脚と腕に注意を向け、同時に、広い空間を感じます
・それができても、できなくても、どんなことを感じていても大丈夫です 繰り返していくごとに、感じるようになっていきます
・見ようとせずにただ目を開いていきます だんだんと焦点が合ってきます
・聞こうとせずに聞こえ始めます 最後に、感じて、見て、聞いていきます
*こちらは、内容を少し省略したものです フルバージョンはこちらをご覧ください
<実践>
ぜひ実際にやってみてあなた自身がどう感じるかを味わってみてください。
感じることに、正解も間違いもありません。
繰り返しやってみて、どんな風に感覚が変化していくかも感じてみてください。
Diamond Approachの創設者であるA. Hameed Aliは彼の著書『The Void』の中で「スペースは、私たちの感覚や感性の質の向上や心のゆとりをもたらします。直感を深めます。私たちの意識を新しい次元に拡大します。認知や体験の能力を高めます」と述べています。
私はコーチとして、物事を捉える意識の枠組み自体の成長や深化を専門としていますが、意識の枠組みの成長が起こるためには現在の枠組みの揺らぎがおこることが必要で、その揺らぎが起こるためには「スペース(余白)」が必要だということを実感しています。
知識を得ても実践をしなければ、自分自身を成長させていくことはできません。やり方を学んで、満足するのではなく、ぜひ実践を続けてみてください。
3. 2. Week 1②:講義 "Openness"
瞑想と一緒に、Opennessに関する講義も行われています。
<講義の概要>
・体のほとんどは空間である
・自分の体を超えて広がりを感じることで、世界の美しさや調和を感じることができる
・意識を肉体の中に留めておくと、新しい可能性を開くことはできない
・自分の立場や信念で物事を見ることで、「正しい」「間違っている」という二極化した視点で世界を見ることになる
・私たちは自分のポジション(視点)に固執するという特性を持っている
・ポジションを持つことが間違っているというわけではない、それぞれの人がそれぞれのポジションを持っている
・相反する考え方を自分の中で持つことができるということは、様々な物の見方を理解できる可能性の始まりである
4. Opennessに関するミニワーク(思考実験)
講義の中では、限界や境界を持つものの見方を超えていくための思考実験も紹介されています。
<Opennessに関するミニワーク(思考実験)>
①世界で起こっている問題について、自分が正しいと信じている考え方を思い浮かべる
②その反対の見方を考えてみる
③反対の見方を、それに対する判断や議論をすることなく、自分の中に保ち続けてみる
④正しいと思うことと、反対の見方の両方を同時に保ち続けてみる
「両方を感じる」というのは、とても不快なことです。二項対立的に物事を捉えることは自然なことでもあります。
しかし、それが現在の二極化した世界を生み出しているとも言えます。
自分の物の見方を否定する必要はありません。ただ、それとは違う考え方で物事を捉えてみると、また世界が違ったものに見えていくのではないでしょうか。
最後に、講義の最後に出てきた言葉を紹介します。
Everybody thinks they're right. We need to find out what they're looking at. Also, everybody's view is limited. So the more we open up, the more we'll get a holistic view of what's happening.
それぞれの人が「自分が正しい」と思っています。
私たちは、それぞれの人が何を見ているのかを知ることが必要です。
そして、それぞれの人の物の見方には限界があります。だから、心を開くほどに、起こっていることについての全体的な視点を手に入れることができます。
-Diamond Approach Spirituality in a Fractured World
Module2 Karen Johnsonの講義より
5. 今後の記事の公開予定と取り組みのご紹介
「自分以外の人や考え方、文化を受け入れる在り方」や「限界や境界のない在り方」であるOpennessを手に入れるための瞑想や考え方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
自分自身の在り方自体を成長させていくことに取り組んでいる方に、少しでも役立てていただけると嬉しいです。
次回は、Module 2の後半の実践内容(Practice)をご紹介する予定です。
また、私は現在コーチとして意識の枠組み自体の成長と全体性の発揮をテーマとした「Holistic Coaching」を提供しています。
Diamond Approach をセッションの中でシェアし、活用することもできますので、ご興味がある方はお気軽にお知らせください。(私はDiamond Approachのティーチャーではないので、直接的に教えたり指導することはできません)
Integral Human Science Lab では、本来持っている力を発揮することに関連した取り組み等をご紹介していますので、よかったらこちらも活用ください。
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