見出し画像

世界遺産の大学に通いたい

皆様こんにちは。
本田拓郎(Takuro Honda)と申します。
この記事へお越しくださいまして、ありがとうございます。

 このnoteでは、今現在観光業に就いている私が、私の目線で、「観光・旅行・歴史・文化・教育」について、知識や新たな発見の提供、その他自論を展開し、「勉強になった!」や「こんな考え方もできるなぁ」という、古代ギリシャでいう、「アゴラ」のような場所を目指します。
 私が勉強していることを皆様とも一緒に学ぶというスタイルで、記事を創っていきます。

 さて、私は今、国家資格の勉強と並行して、世界遺産検定1級の勉強をしています。やっぱり旅行って楽しいですよねぇ。私は大学生の頃、教職課程とバイトで忙しく、一人暮らしでお金も無かったので、海外旅行に行くことも出来なけりゃ、留学もしていません。
 そんな私が今思うことは、「あ、世界遺産になってる大学に通いたいなぁ」ってこと。何を言っとるんやと思う方が多いと思いますが、「俺、世界遺産の大学に通ってたんだぜ」って、めっちゃかっこよくないですか?笑

 というわけで、今回の記事は世界遺産になっている大学6件のうち、3件の大学を紹介します。「どこに留学しようかなぁ」って悩んでる大学生、「どこの大学受けようかな」って悩んでる高校生、そんなお子さんをお持ちの親御さんもぜひ、ご一読ください。

拙い文章力と乏しい考察力ではありますが、
最後までお付き合い、お願いいたします。

1. メキシコ国立自治大学(UNAM)中央大学都市キャンパス

 まずは、中央アメリア屈指の超名門校、メキシコ国立自治大学。その中の中央大学都市キャンパスは、2007年に世界文化遺産に登録されました。1942年~1952年にかけて、メキシコの近代化運動が盛んな時期に建てられたキャンパスには、文化センター、博物館、オリンピック・スタジアムといった文化施設だけでなく、スーパーや映画館、放送局といった娯楽施設もあり、1つの街"シウダ・ウニベルシタリア"としての機能も持ちます。

 前身を含むと歴史も古く、1551年にスペイン王フェリペ1世が開学。メキシコ革命後の1929年に自治権を獲得し、現在に至ります。

 メキシコ壁画運動をリードしたアーティストたちが計画したキャンパスは、先住民の文化や芸術と、20世紀以降のモダニズム建築工学や景観設計を融合させた、美しい景観も持ち併せています。特に中央図書館には、雨の神トロラック文明の神ケツァルコアトルが描かれており、壮観です。老朽化の懸念もありますが、大学が独自の管理プログラムを施行し、美しい景観を維持するのに努めています。

 学術面でも大きな功績を残しており、アルフォンソ・ガルシア・ロブレスオクタビオ・パスマリオ・モリ―ナといった、3名のノーベル賞受賞者を輩出。それも順に、平和賞文学賞化学賞と、文理問わず輩出しているのが凄いところですね。さらに、歴代のメキシコ大統領を6名コスタリカ大統領を1名グアテマラ大統領を1名を輩出してます。

 この背景には、メキシコ国立自治大学が、メキシコ国内におけるエリート養成機関として、政府から潤沢な財政援助を受けていることが挙げられます。そのため、授業料はほぼゼロ!さらに、メキシコの経済格差問題から、貧困層への支援も手厚く、奨学金制度だけでなく、夜間授業や、食堂の補助金まで、至れり尽くせりですね。その代わり、超勉強しないと入学できませんからね笑

 また、環太平洋大学協会という、先進的研究大学連合のメンバーであり、中国の北京大学、韓国のソウル大学校、アメリカのカリフォルニア州立大学バークレー校、シンガポールのシンガポール国立大学など、超名門校と肩を並べる存在です。日本の大学は入ってるかって?日本からは、東京大学大阪大学名古屋大学東北大学の旧帝大国立4校と、慶應義塾大学、そして我らが早稲田大学の私大二雄が加盟しています。いよっ!!!

2. サラマンカの旧市街

 続いては、スペイン最古の大学である超名門校、サラマンカ大学です。サラマンカは、首都マドリードの西に位置する都市で、古代ローマの時代から続く、長い歴史を有する街です。バロック様式の広場の中でも最高傑作とも称される、マヨール広場があり、1988年に世界文化遺産に登録されました。

 サラマンカ大学は、1218年に当時イベリア半島を治めていた王国の1つ、レオン国王のアルフォンソ9世が創設しました。1218年!?日本はまだ鎌倉時代。恐るべし、ヨーロッパ。。。フランスのパリ、イタリアのボローニャ、イギリスのオックスフォードと、世界四大大学の1つに数えられています。

 サラマンカ大学が出来たことで、サラマンカの街は学術都市として大きく発展していきます。街の中には校舎が点在しており、その中でも、学問院"オスピタル・デル・エストゥディオ"は、街のバロック様式とは異なる、ロマネスク様式基調のプラテレスコ様式の傑作と言われています。

 「知識を欲する者はサラマンカへ行け」と言われるほど、高学力が求められる大学としても知られるサラマンカ大学は、マドリードの空港の渾名で知られる元首相のアドルフォ・スアレスを輩出したことで有名です。現在は語学教育に注力しており、スペイン語留学生用のコースが用意されているほど。7~8月には日本語翻訳のカリキュラムも設けられており、日本からの留学生もかなり多いようです。私の大学の同級生も、サラマンカ大学へ留学していました。語学だけでなく、文化・歴史・経済学を中心とした総合大学として、世界中から注目されています。

 また、1985年には、現上皇・上皇后夫妻がサラマンカ大学を訪問しており、それを記念する碑文が学内に建てられています。日本との繋がりも強く、留学を希望する学生さんに人気が高そうです!

3. コインブラ大学:アルタとソフィア

 最後は、同じくヨーロッパイベリア半島、ポルトガルにある超名門校、コインブラ大学です。コインブラは、およそ15万の人口を抱える、モンデゴ川右岸に広がる都市です。

 コインブラ大学は、1290年にポルトガル王のディニス1世が設立した大学です。イグナティウス・ロヨラが設立し、フランシスコ・ザビエルなどの宣教師で有名な、イエズス会による最初のキリスト教大学としても機能していました。ポルトガルの文教や芸術の中心として君臨し、16世紀に建てられた各学部棟などが、2013年に世界文化遺産に登録されました。

 ツッコミませんでしたが、コインブラ大学が創設された1290年も、日本では鎌倉時代。。。ヨーロッパでは神聖ローマ帝国が絶大な権力を持ち、ローマ教皇絶対みたいな時代。コインブラ大学は、教皇のいるヴァティカンから、ストゥディウム・ゲネラーレとして認定された大学でもあります。何それ?って感じだと思いますが、ストゥディウム・ゲネラーレとは、神聖ローマ帝国が世界各国から著名な研究者を集めた組織を表しています。そんなに古くから、超名門校としての地位を築いていたんですね。

 そして、ヨーロッパにも、環太平洋大学協会のような、超名門校が集まる大学連合が存在します。その名も、「コインブラ・グループ」。そう、コインブラ大学がその盟主なのです。まぁ、本部はベルギーにあるのですが笑 

 コインブラ・グループには、コインブラ大学を始め、イングランドのオックスフォード大学ケンブリッジ大学、スコットランドのエディンバラ大学、イタリアのボローニャ大学シエナ大学、チェコのプラハ・カレル大学、そして前章で紹介した、スペインのサラマンカ大学も加盟しています。超名門校揃い。。。これらの大学の共通点は、長い歴史を持ち、研究成果を大きく残しているということ。ヨーロッパ内の大学権威があるということですね。

4. キャンパスライフの中の留学

 紹介した3件以外で、世界遺産になっている大学は、ベネズエラの世界遺産「カラカスの大学都市」に含まれるベネズエラ中央大学、アメリカ合衆国にある、3代大統領トマス・ジェファソンが創設したヴァージニア大学、スペインにある、スペイン語圏の文学賞のセルバンテス賞を発表するアルカラ大学の3件です。これらの大学も超名門校です。

 世界遺産6校の内、ヴァージニア大学、アルカラ大学、サラマンカ大学、コインブラ大学は、早稲田大学の協定校であり、国際教養学部に入学すると、卒業に必須な1年間留学の対象校になっています。

 早稲田だけでなく、日本の各大学、海外提携校があり、多くの国へ留学生を送り出すカリキュラムが揃っています。それぞれ、大学の強みや注力している学問分野は異なるので、学生諸君は、学校の名前だけでなく、自分が何を勉強したいか、しっかり吟味して大学を選んでほしいと思います。

 例えば、慶應義塾大学は、創設者福沢諭吉が経済学者であったので、経済界に強い、早稲田大学は創設者大隈重信が政治家であったので、政界に強いなど、学校の背景を知るのも大事。もちろん、高校の面白い先生が卒業した大学について調べて受けるのもアリ。

 でも、大学に入って、目指すものが変わることなんてザラです。僕は、高2の頃の世界史の先生が、とっても面白い授業をする方で、大いに影響を受け、自分も同じような教員になりたいと思い、早稲田大学文学部の西洋史コースに進みましたが、今では旅行業界に努める普通のサラリーマンですからね笑 でもまだ教員になるという選択肢を諦めていないというのはここだけの話。

 大学にいる間は、しっかりと勉強し、自分の将来のために知識を貯金することが大事だと考えています。そうすることで、視野は自ずと広くなり、自分の中の選択肢も増えていくと思います。海外留学も視野を広くする手段に過ぎないです。でも、その経験は間違いなく社会で強みになると私は感じています。業界・分野問わず。今やインターネットの社会となり、世界は物理的には遠いですが、社会的にはものすごく近い。海外で学びの機会を得ることは、それを肌で感じることが出来る貴重なチャンスです。経験することほど大きな学びはないですからね。

 でも、ただ留学するだけでなく、そこで何を学んで、何を持ち帰るかが大事です。好きなことでも何でも良いから、しっかりと有益なものを持ち帰るように、勉強しに行くという気持ちを忘れずに。

 その中で、世界遺産の大学で学べる機会を得ることが出来る日本の大学は多くないです。大学選びの1つとして考えてみても良いんじゃないでしょうか。

今回も最後まで読んでくださいまして、誠にありがとうございます。
また次回お会いしましょう。
Ciao...

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?