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道すがら絵描きの目にも曼珠沙華

アルバムの母の笑顔や曼珠沙華

青墨の書す「彼岸花」父の筆

道すがら絵描きの目にも曼珠沙華

アスファルト絵描きに二輪彼岸花

曼珠沙華消えゆくさまも凛として


道すがら地味な灰色のアスファルトの向こうに、二輪の寄り添う彼岸花を見つけました。
電車の時間ギリギリなので、急いでシャッターを切りました。
お彼岸だなぁ。

今は無き実家の前には川が流れていて、この時期になると、突然一斉に彼岸花のカドミウムレッドで川岸が埋め尽くされました。
母はその花を曼珠沙華と呼んで、
「不思議よね〜、お彼岸と共に咲いてお彼岸が終わると姿を消すのよ、パタッて」
と毎年のように言っていたのを憶えています。
そんな母が長年の難病闘病の末に鬼籍に入ったあと、書家であった父は少しずつ一人暮らしに慣れ、たくさんの作品を残していきました。その愛すべき作品達も家と共になくなりました。
その父も、憎むべきある事件に巻き込まれて、その心因性ストレスから向こう側へ行ってしまいました。
今では二人仲良く寄り添っているだろうか、と、その二輪の彼岸花を目にした時、胸が苦しくなって、変な顔で電車に乗りました(マスクしてるけどっ)。


そんな心境の中浮かんできて、忘れぬうちに、急いで書き留めた句を、恥ずかしげもなく、投稿してみました。

俳人の方々、また、俳句に興味のある方、宜しかったら添削やご感想を下さい。
よろしくお願いします。

絵描きが俳句を描いてみた〜





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