自動運転でアメリカ大陸横断~知名度をアップするには~
日経電子版の記事【中国系、自動運転で米横断】は、「(記事より)中国で大型貨物トラックの自動運転技術を手掛ける智加科技が、米国で東西横断輸送に成功した」事を伝える、ごく短いですが示唆に富んだ内容だと思います。
そもそも、研究開発の為に資金を調達したり、プロダクトを売り込むためには、そのコトを知ってもらう必要があります。どうやって知名度を上げ(名前を知ってもらう)、認知度を上げれば(中身を知ってもらう)いいのか、記事の事例は商用化の難関に挑んだ研究開発ですが、プロモーションの観点からも格好のケーススタディーではないでしょうか。
――自動運転の大型トラックが、冷蔵コンテナに生鮮貨物を満載して、悪天候の時も含めて約4500キロを走破した、というのは強烈なインパクトがあります。今まで「智加科技」の事を全く知らなかった人が、その存在を知るようになり、「ああ、アメリカ大陸横断の智加科技ね」となる訳です。
卓越したプロモーションの事例としては、たった2本の乾電池を背負ったロボットが、グランドキャニオンの断崖絶壁で、東京タワーの約1.6倍の長さのロープを登り切った有名な例や、2010年上海万博で、日本のトイレへの関心を高めるべく、パビリオン「日本産業館」に出展された「黄金のトイレ」など、数々ありますが、それらから、知名度アップのエッセンスを抽出してみると――
▶知名度をアップするには……
① 分かり易い
② インパクトがある(たった2本の乾電池でグランドキャニオンを登る、
など)
③ とにかく目立つ(黄金のトイレ、など)
④ 誰が見ても困難なコトを成し遂げる(自動運転で大陸横断、など)
⑤ 万人の憧れ(好き)を活用する(黄金のトイレ、など)
⑥ 世界一
⑦ 一番乗り
など
自社が自信をもって開発したプロダクト(モノ・サービス)を売り込むべく知名度・認知度をアップさせるには、プロモーションそのものにも、抜群の印象を残すパワーが必要で、その為には知恵と努力が欠かせない、と言えそうです。
(付記:「黄金のトイレ」、目立つためのプロモーションについては、下記の拙稿でも考察しています。)
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