アートとビジネスの同質性
NIKKEI STYLEの記事【仕事に生きる能力を鍛える アート鑑賞ワークショップ】は、改めて、ビジネスにおけるアート思考の有意性を考えさせてくれます。
例えば、アートと科学・技術の間には共通する基盤、ベースとなるものがあるのではないか?
――そんな事を思い起こさせてくれる存在の一人が、レオナルド・ダ・
ヴィンチです。レオナルドの偉業の数々を見た時に、芸術的な業績と、科学・技術的な業績とで、それを成し遂げた人間が別人格であった訳ではありません。
――一人の偉大な人間の洞察力が、芸術的な分野にも、また、科学的な分野にも等しく振り向けられ、その結果として、幾多の作品・知見が生み出されたのです。
それでは、その洞察力とはいかなるものだったのか?
――すべては歴史の彼方に忘れ去られてしまいましたが、今回の記事には、見事なまでにそのヒントとなる分析が提示されています。その部分を引用してみると――
(記事より)
アート鑑賞で得られるメリット
1.観る力を鍛える
2.感じる力を鍛える
3.言葉にする力を鍛える
4.多様性を受け入れる力を鍛える
5.美意識を鍛える
この一覧を若干改変すると、それは、アート鑑賞の力、アートの洞察力であると同時に、自然観察の力、科学的な洞察力でもある事が分かるのです。
▶『洞察力』の要素
① 観察力
② 感受性
③ 言語化(造形化)するスキル
④ 多様性への寛容性(柔軟性)=柔軟な精神
⑤ 美意識(整合性・法則性などを見い出し、再構築する力)
クリエイターが自身のアイデアを追求する『アート』と、ビジネスパーソンが人間(つまり消費者)のインサイトを追求する『ビジネス』との間には、そのために必要な『洞察力』という一点において同質性が認められるのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?