口コミvs.AI~『好み』を発見するAIのポテンシャル~
日経電子版の記事【飲食店選びはAIに丸投げ、個人に合わせおすすめ】は、自分で口コミから『好み』の店を見付けるスタイルから、AIによるレコメンドへと変わり出した潮流を見事にあぶりだしていると思います。
まず、記事などから、口コミの問題点とそこにAIを介在させることによる効果を対比してみると――
▶口コミvs.AI
(1)口コミの問題点
① たとえ口コミに信用できる高評価が投稿されていたとしても、
その投稿者と自分の嗜好が同じでなく違っていては意味がない。
② 口コミの信用度以前に、人は皆嗜好が違うという問題がある。
③ レビューの点数、星の数は、あくまで投稿者の視点であり、
自分が同じように感じるとは限らない。
④ 常にサクラの可能性を疑わなくてはならない。
⑤ あれこれ口コミの内容を検討すること自体がストレス。
⑥ 口コミを信じて失敗した時の後味の悪さ。
⑦ 口コミが多く互いに食い違っていると判断に困る。
⑧ 多くの人が良いと言っても、それが自分に合うとは限らない。
(2)AIを介在させる効果
① AIによって口コミを分析・厳選できる。
1. 極端な低評価を検出。
2. サクラを自動で検出。
3. 過去の口コミの傾向を分析。
4. 大きく外れる意見ばかりを出すユーザーの信頼度を下げる。など
② 自分の投稿をAIが学習して、自分の嗜好に合ったレコメンドを
してくれる。
③ 自分の『好み』を学習させるためにこまめに投稿する人が
増えれば、全体としてレビューの信頼性が増す。
確かに、一昔前までは、何もないより口コミがあった方が判断の基準になったかも知れません。しかし、口コミには、そもそもそれが信用できるのかという問題、そして、嗜好には個人差があるという2つの大きな問題が内包されており、口コミを評価するという作業自体が大きなストレスとなっています。信用出来て、自分の嗜好とも合っている、本当の価値が見えなくなっているのです。
そこにAIが介在することで、レビューの信頼性が担保され、本当の価値=『好み』を見付けてくれる、というのは非常に大きなベネフィットに違いありません。
▶『口コミ』✖『AI』=『好み』の発見
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