理想の検索~心に浮かんだ言葉で直感的に検索~
日経電子版の記事【カフェからトイレ、好みの場所を一発検索 マチタグ】でリポートされている『ハッシュタグ検索による場所探し』は、大きなポテンシャルを感じさせます。
まず、記事などからこのサービスの特徴を拾ってみると――
▶『ハッシュタグ検索による場所探し』の特徴
①『ネットワーク効果』・・・利用者・店舗(施設等)・ハッシュタグの
3つの相互作用によってネットワーク効果が起き、ユーザー増加⇨
ユーザーの投稿するハッシュタグ増加⇨サービス価値向上⇨
ユーザー増加の好循環が生まれる。
②『近い順表示』・・・場所とハッシュタグで検索することで、探している
場所を近い順に表示。
③『具体的な利用シーンを指定』・・・ハッシュタグ検索なので、普通の
検索サイトでは探すのが難しい具体的な利用シーンを指定できる。
④『AND検索』・・・複数の条件から検索可能。
⑤『タグのおすすめ順表示』・・・ユーザーの使用履歴・時間帯・季節に
合わせておすすめ順にタグ表示。何度もキーワードを打ち込む手間が
省ける。
⑥『レコメンド』・・・タグがレコメンドされることのさらに重要なUXは、
一つには、自分ではスルーしていたかも知れない場所の気付きであり、
二つには、自分ではうまく言葉で表現できなかったニーズとの出会い。
⑦『ソーシャルな意見』・・・人によって意見が分かれそうな場所も、
ハッシュタグというソーシャルな意見で検索できる。
このような数々のメリットがもたらされるのは、そのサービスの根幹にある検索が『ハッシュタグ検索』であるからに違いありません。一般的にハッシュタグ検索の特徴としては――
▶『ハッシュタグ検索』の特徴
①『ユーザーが作るキーワード』・・・何よりも重要な事は、対象物を探す
ためのキーワードが、ユーザー自身によって対象物に紐付けられた
ハッシュタグである、という点です。
②『思いのままに対象物のイメージを言語化』・・・したがって、ハッシュ
タグ検索におけるキーワードは、普通の検索におけるキーワードと
違って、ユーザーによって自由に言語化されたイメージです。
③『口コミ検索』・・・つまり、ユーザーが対象物である店舗などを細分化
して分析した、具体的・感性的・個性的な評価=口コミこそが、
ハッシュタグの本質だと言えます。ハッシュタグ検索とは、口コミ検索
なのです。
④『レコメンドが必須』・・・このように、ハッシュタグは個性的な表現
となりますから、どんなに刺さる言葉のタグがあっても、ユーザーが
それを知らなければ検索のしようがありません。人気タグの
レコメンド機能のようなものは必須と考えられます。
⑤『感性的な検索』・・・ハッシュタグ検索は、普通の検索エンジンでは
見付けにくい、よりユーザーに根差した感性的・直感的な基準による
検索だと言えそうです。
⑥『AIによる類推と自動生成』・・・将来的な課題としては、一つには、
個性的なハッシュタグと、ユーザーの入力したキーワードとの類似性を
推定して表示する機能、二つには、まだタグのついてない店舗の
ハッシュタグをAIに自動生成させるような機能などが考えられ
そうです。
ハッシュタグ検索は、AIによる類推と自動生成が前提ですが、対象物を検索する方法としては、最もユーザーに寄り添った『人間らしさドリブン』な検索方法であり、そのポテンシャルは大きいと思います。心に浮かんだ言葉で、探しているモノを、直感的・感性的に検索できるなら、それは理想的な検索ではないでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?