サンス大公国の秘密警察機関SSIPのデビルハンター捜査に巻き込まれたデイテ、シャルル、ローラの一行は、指揮官クラレンス少佐の計らいでハイアンコーナまでパトロールエアカーに同乗させ…
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#エアカー
『天使の翼』第12章(6)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
他に人工物、人影は見当たらない。空を見渡す。何も飛んでない……
わたしは、もうしばらく待ってから、矢も楯もたまらず、エアカーに向かって走り出していた。わたしは、狭まった視界の中で、全身、自分自身の荒い息遣いと地面を蹴る靴音に包まれた。
わたしは、どうかしていた。死を連想させる不安がパニックを起こしたのか……。わたしがシャルルに助けられたのだとしたら、あの沈みかけたエアカーにシャルルが乗ってる
『天使の翼』第12章(2)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
わたしが最初に考えたのは、近くに誰かいないかということ――敵であるSSIP,シャルル、ローラ……そしてデビル・ハンター……
わたしのいる低木の茂み――半径3標準メートル程のごく小さいもの――は、砂地の窪地にあった。窪地のふちは、風化した砂岩で……つまり、わたしは、あそこまで這い出していかなくては、周囲を観察することはできない。少なくとも今見える範囲には誰もいないし、倒れてもいない……エアカーの