『天使の翼』第12章(81)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
……すべては、アドリブだ!
わたしは、右足をサッと上げて、エリザの首をまたぎ、彼女の左側にジャンプするように降り立った――SSIPのコートを翻しながら、長い(?)足を見せつけるように――
やおら制帽を脱ぎ、住民の輪の中に投げ入れた。
住人は、嫌なものが飛んできたとばかりサッと避け、誰も受け取ろうとしない。ぽっかり空いた空間に、制帽は虚しく転がった。
次いで、コートを脱ぐ――カッコよく(?)肩をくねらせながら――
ポイと足元に落として、ブーツで踏みつけた。
「このコートと帽子、墜落したSSIPのエアカーの傍らに落ちてたの。空を飛ぶとき寒くないようにと拝借したけど、もうこんなの用済みだわ!」
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