![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/100726637/rectangle_large_type_2_faac8cebd04a19e8afd727dde704b02a.png?width=800)
トラウマが織りなす夫婦の葛藤にどう向き合うか?
夫婦関係に悩む方のお話を聞いていると、夫婦問題の背景になにかしらのトラウマ体験があることに気がつきました。
幼少期のDVや性被害のトラウマが癒やされないまま大人となり、結婚生活を困難にさせている。
もしくは、パートナーがそういった被害を受けてきたというケースもあります。
身近な例で言うと、産後クライシスがきっかけで夫を恨むようになったり。
そういったトラウマが、人とのコミュニケーションを難しくさせ、夫婦関係に立ち向かうことを難しくさせているようです。
正直なところ、ぼくは夫婦の問題を軽く考えすぎていたのかもしれません。
自分の気持ちを掘り起こし、言語化し、相手に伝える。
お互いにその行為を繰り返すなかで、夫婦は絆を取り戻せる。
そう思っていたんです。
それはそれで合っているとは思うのですが、問題は「他者に心を開くことが難しすぎるケースがある」ということです。
そして、その背景には強烈なトラウマ体験があるんです。
◇
「カウンセリングには行かれたんですか?」
こういったトラウマを抱えた方にぼくは何度か尋ねましたが、多くの方は一度行っただけか、一度も行ったことがない方がほとんどでした。
なぜ、彼ら彼女らは、カウンセリングに行かないのか?
それは、医師やカウンセラーに対する不信感、傷つくことへの恐れが原因でした。
医師やカウンセラーの対応が悪すぎたというより、相性が悪かったのかなと感じています。
一度でも嫌な思いをしたら、もう二度と心を開きたくなくなりますので、ちょっとした出来事がきっかけで、心療内科や精神科やカウンセリングに行かなくなってしまうのだと思います。
色々なケースの方からお話をお聞きしましたが、(これを人に話すのはきっと勇気が要るだろうな)と感じるお話がたくさんありました。
言葉にするだけで涙が出るほど辛いのですから、それを受け止めてもらえないと感じたならば、きっと立ち上げれないほどのショックを受けたはずです。
多くの方は自分でなんとかしようとされていました。専門書籍を読み、勉強を重ね、自分で自分を癒していくんです。
それがうまくいくケースもあるようですが、パートナーとのコミュニケーションの中でトラウマが蘇り、通常のコミュニケーションが難しくなる場合もあります。
おそらくですが、多くの方は、自分に起こった出来事を話すことをとても恐れているんだと思います。
自分の中でも整理ができていなかったり、それを忘れることで前に進むことができていたりするからです。
今、ここで、強烈なトラウマ体験を思い出すことは、当時の大変だった時にタイムスリップすることと同じなんです。
それに、目の前の人間が自分を理解してくれるという保証はどこにもない。
そうなると、自分の内側へとこもっていくんです。
パートナーにトラウマのことを話しても、それですべてが解決するわけではありません。
寄り添ってくれるパートナーもいるけれど、専門家でもない普通の人が扱うにはあまりに重すぎる話題です。
繰り返し発生するパートナーの症状(意思とは関係なく起こるフラッシュバック、悪夢、不安や緊張)に向き合い続けることは、容易ではなかったと思います。
パートナーにどう対応したらいいかわからない困惑は、相手から見た場合、見放されたような絶望感を感じさせることもあります。
こういった場合、すぐに専門家に相談するようにぼくは伝えています。
ふたりで背負うにはあまりに重すぎるんです。
自分が抱えるトラウマをパートナーが理解してくれないこと、その苦しみを一緒に背負えってくれないことを、無意識のうちに責めてしまうことだってあります。
わかってくれない夫が悪いわけじゃないんです。
わかってくれない妻が悪いわけじゃないんです。
自分たちだけでなんとかできる課題じゃないんです。
自分たちだけでなんとかしようとしてもできないために、夫婦問題がよりこじれてしまうんです。
もし、こういった課題を抱えている場合、自分たちだけでなんとかしようとせず、ぜひ専門家の力を借りるようにしてください。
ぼくが以前インタビューをした矢野さん(トラウマ専門の臨床心理士)は、浮気問題に限らずトラウマのケアをおこなっています。
他にもトラウマ治療をされている心理士さんはいますので、自分たちだけでなんかしようとせず、迷わずこういった方たちの力を借りてください。
それから、臨床心理士さんなど対人支援に関わっている方には、ぜひポッドキャストやYouTubeなど、音声での情報発信をしていただきたいなと思っています。
相手が心理のプロだとわかっていても(この人に傷つけられたらどうしよう……。)という迷いが、心に傷を負った人にはあるんです。
そのときに、声での情報発信をされていれば事前にどういった人かがわかるので、相談する側としてはとっても安心するんです。
ぼくが相談者の方に臨床心理士さんをおすすめするときに、下の記事の放送を聞いてもらっているんですが、事前に心理士さんの声を聞いておくと、やっぱり安心して相談ができるようです。
ブログでの情報発信が多いけれど、その人の人柄が伝わる音声での配信が効果的なんじゃないのかなって思っています。
少しでも参考になれば幸いです。
夫婦関係に悩む女性向けに無料でZOOM相談を行っています。こちらのフォームからどうぞ。
お話から得られた気づきを、noteやポッドキャストで発信させていただくのでお金はいただいていません。
友人に相談するような気軽な気持ちでご連絡ください。
詳しい内容はこちらの記事をどうぞ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?