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僕が、亀倉雄策さんに勝てること。ベストnote4選&闘うカード。

私が講師をつとめる、デザイン専門学校の“先生・講師のみ”の忘年会。そこに参加した。この学校は、自分の出身校でもある。となりの席に、当時、学生だった私の卒業制作担当だったT先生がすわっていた。

T先生は30年以上講師をつとめている。近況やらなんやらの後、こんな話しを聞いた。

「永井くんね。この前、ADC賞(アートディレクターの技術・能力を競う賞)みてきたの。そしたらさ、賞とっている作品の中に『○○』ってのがあって、20年前の『□□さんの作品“表現”』となんも変わってないの」

「当時、アナログやっていたのをデジタルでやっているだけな気がして……。長い年月かけて、業界が成長できたことはなんだっただろうか……。なんだか、ちょっと残念な気持ちになったよ」

知らんがな! とは言わず、こう返した。

『“表現”のみ』という点では、今後どんなデザイナーで出てきても、私も含め、やはり、亀倉雄策さんや田中一光さんに勝つのはむずかしい……と思います。なぜなら、彼らは『先駆者・開拓者』だからです」

「『デザイン』という言葉が世の中であいまいだった、ゼロベースの時代に、デザイン“表現”から起こる、価値を築き上げた。想像もつかないほど、大変だったと感じます」

「じゃあ、この時代に生きる自分たちがどうすればいいか、っていうと。アナログからデジタルに移行して、確保できた時間を、『今の時代だからこそ、求められること』に当てる。“表現”と重ねる。デザインの『新たな価値』を築き上げる

「勝手な想像ですが、『先駆者・開拓者』のご本人たちも、“表現”のみで闘いを挑まれることを望んでいないと思います」


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亀倉雄策とは、デザイン界でいう、北野武である。北野武さんは、お笑い界・芸能界でのトップに君臨しながら、その大元は「“笑い”という価値を世の中に築いた」ことが大きい。

同じく、亀倉雄策さんも「“デザイン”という価値を世の中に築いた」。この事実、初動、貢献度合いは、自分がいくら努力しても越えることはできない。

なぜなら、「その背中を見て、育ってきているから」だ。同じ土俵、同じ手法で闘うことは、二番煎じ以下。味も濃さも薄まる。

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じゃあ、どうやっても勝つことはできないのか? 否。(そもそも、“勝ち・負け”って判断がおかしいんだけど。ここはあえて……)

勝つ方法。「闘い方」。

・ 相手が開拓した分野、得意とする分野“のみ”で闘わないこと。
・ 闘う相手を「1対1」にせず、「1対“世”」にすること。
・ 「自分が勝てる土俵」を築くこと。
・ 「今の時代に生きる、今の年齢」だからこそ、できる闘い方をすること。

これらのカードを使う。ご本人の時代、頭の中では絶対に出てこなかったカードたち。

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そもそも、「勝つ」とはなんだろう?

儲け? 名誉? ノンノン。

「(その時代の)世の中に対する、貢献度合い」である。

亀倉雄策さんは、「50年以上前」に日本に対し、真面目に「デザインの価値」を築きあげた。

「現在」、愚直に「デザイナーではない人に『デザインの良さ・意味』を伝える(= 価値)」のが私の使命である。

そして、伝え方 = 闘い方は、デザイン“表現のみ”ではいけない。別のものと掛け合わせる。それが「笑い」である。

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本年、M-1グランプリにアマチュアとして参戦して、改めて気づいた。自分は「笑い」に関して、圧倒的に“素人”なのだ。“プロ”の方々と比べ。

デザイン × 笑い」というカードで闘おうとしている自分。「デザイン」は“プロ”。「笑い」はどうだ?

やはり、「笑い」も“プロ”の領域にしないと、絶対に勝てないだろう。

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……と、いうことで、「笑い」を“プロ”にするための準備を着々と進めています! 2019年の春より、本格的にスタートします。

2018年。振り返ると、上記に書いた「気づき」と「次につなげる動き」が大きかった。

やはり、“強み”にしようとしている部分が、“弱い”って実感している状態はどうもイカン。鍛えて、闘う! 必須。

もちろん、デザイン仕事は平行して、しっかりと続けます。「デザイン × 笑い」の2軸があって、はじめて、「自分らしく、世にデザインを伝える」の1軸が成り立つ。これが私の生きる道。

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むかし、日テレでやってた「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」だっけな。番組内のあるコーナーで、ヤンキーが大仁田厚さんに質問したんだ。

「大仁田さんって、めちゃくちゃ強いじゃないですかぁ〜? 『強さ』の秘訣ってなんすか??」

ヤンキーは、ゴリゴリの「男らしい」回答を期待している様子。大仁田さんは答える。

本当に『強い』ヤツってのは、『負けを知ってる』ヤツだね。勝ち続けてるヤツは弱いよ。“勝てる相手”としか闘ってないから。

「『負け』を素直に認めた後、どう鍛えて、どう闘うか。それが、本当の『強さ』につながるんだよ」


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さて、2018年も締めに入る。振り返り、次につなげる意味で。みなさんからの反応も良かった、下記4つ、ベストnoteを紹介しよう。

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■ 001. 透明性の時代。ロゴの制作フロー。ボクサーパンツブランド「One Nova」。
現役大学生からのデザイン依頼。ダサいとこ、ダメなとこも隠さない。なにもかも、「むき出す」ことで「共感」につなげる。逆に、教わったことが多かったプロジェクト。

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■ 002. 現代における、“心豊か”な「収入スタイル」。デザイナーを続けるために。
“デザイン1本で食べていく”という既成概念をすて、現代にあう、「自分らしいデザイナー」としてのワークスタイル提唱。

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■ 003. 包茎手術をしてきた、デザイナーのお話し。平成最後の夏、だから。
「むき出す」つながりで、皮をカットした実話体験。人の轍を通らず、どのような形で貢献するか。「自分が本当に知りたかったこと」こそ、真のニーズがあるんだろう。

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■ 004. 「M-1敗退、そして、財布は盗まれた」の巻。気づき。仮説と検証。
こちらも実話。リアルな経験から、気づきを得て、大きく人生がシフトされる。そして、物語はまだまだ続く。力強く。


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これらのnote。リアルタイムでのリアルなnote。2019年も現在進行形の動きと気づきがあるだろう。まさに、「人生」というデザイン。

広義では、みな、人生のディレクターであり、デザイナー。

人生の方向性を見極めるのが「ディレクション」。見極めた方向性を形づくるのが「デザイン」。

それもこれも、素直で、愚直で、人間くさい「デザイン」なんだ。

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本年も私のnoteを読んでいただき、ありがとうございました。画面の前のあなたさま、大好きです! いつもありがとうございます。本当に、感謝しています。無数の意味で、励みになります。

この感謝、世の中に還元します。自分の闘い方、伝え方で。

みなさんも実り多き2019年になること、心より願っています。来年も、そして、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!

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最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!!

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