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散文

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シルバー

精肉工場、それは厳しくて冷たい場所
聖歌隊は鳥より早く起き、イエスに向け鳴く。

徹底された温度管理により肉は魂を覆っているまま

目玉はギョロりとし氷がちらつく床を見つめ、転がる

冷凍庫の中で息をすう。
かつて皮膚だったもの、かつて筋だったもの
鼻の奥に脂がへばりつく。

家畜は冷やされ、人間は燃やされる

事務仕事は大体が暇で待機時間が多いからかサボりがちだ。減給対象となる。

時計を見あげ

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傷

21/3/1 20:00
帰路に着く。
ふいに緑のものが食べたくなり、
駅に降りて歩き、ちいさな閉店間際のスーパーに寄る。
ふと見るとアボカドが売れ残っていた。
96円という少し値引きされたいくつかのものから柔らかいものを揉んで選び、
片手に納豆を持ち会計に行く。
アボカド丼に決まったと少しわくわくしながら小銭を受け取り、肉用の薄いビニールを手に歩いた。
川沿いのアパートまで駅まで徒歩11分。

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目

視線がこわい。
人に見られるのは構わないが、初対面からはじめましてのその目から自分が推測する他人の予想が嫌いだ。
考えすぎるのは良くない。と思いつつも

ああ、この人はいま私を見てこう思った
だったらこうしたらギャップになるだろうか

だとか
こういう反応をしたら喜ぶだろうな、だったら私はこのスタンスでいこうか

という予行演習をする。

それは、相手も同じようなことを思っていると考えると

今、

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カラー

個性にならなかった時には無難でしょうと紛らわせて押し込む
混ぜようとしても無駄になってしまった色
一色一色が同じ成分でできている
レンズに映し出すことで際立った存在、
瞼を伏せれば黒になる
混ぜ合わせればグレーに変わる

美術室での掃除を任された私は
机に張り付いた絵の具を剥がして
舌の上に乗せた
多分、その色を体に入れたら
少し元気になれるかなとか思ったから

薄い橙色

自分で使うことは無かっ

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正しさと勝ち負けは違う。

分断・勝ち負けという思想自体を止め、立場・関係や主張の違いの尊重する時代になるのが理想的である現代
=
立場や思想が全然違っても相手を尊重できるのが知性や理性(お前の考えには反対だがお前のそれを考える権利は全力で守る)

閉まっているドアも、叩けば開く。
全ての可能性は自分がどう動くか次第。
自分が変われば、何かが変わる。
運命も、必然も因縁も一瞬の出来事で溶かして再形成される。

右半身

右半身が重く、
特に脚と手が痛い。

右半身を酷使しているわけでもないが、動かすとギイギイと音が鳴る。

右半身にまつわるスピリチュアルな話を小耳に挟んだので覚書程度に書くことにする。

右半身と左半身では
体からのメッセージの方向性の違いがある。

右半身は
「これから先の未来」
左半身は
「これまでの過去」
へのメッセージであるそうだ。

右半身が痛いというと、
これから先の未来に不安を感じ

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現実と戦う戦士だからこそ、救いを芸術に求める。
それは自分の理想であり、価値観の照らし合わせ、気づきである。

お金があれば人生を楽に生きられる。
いわば、お金は人生の楽さの指標だ。
だから皆お金持ちになりたいのだ
お金持ちになりたくない人々はどうなのか
それは人生を楽に生きようとしない人であり
人生を大多数の人とは違ってしまった
自分の価値観で生きている人々だ。

‪方角が幾多あっても足りない。‬
‪ただ皆これだというものは進めるようなパワーがあります。それを聞かせて。‬

ドラマになりたいな、1クール終わってそれで終わり。長すぎるよ人生

もう耳を塞いでも、目を塞いでも四肢が分裂しても自分という物体が残ってしまうならば、生まれたことが、生を受けてしまったことに自責をしてしまう。どう償えば良いのでしょうか

備忘録ver.1

備忘録ver.1

罪→犯してしまったと自分が思う

ポリシーに反してしまった人
罰が欲しい子供
罪と思い込み自分に罰を下す人
罪を肩代わりする女
罪を共有する二人
罰を与えたい大人

心地よいということ

自分が鎖を作り、自分を捕らえてゆく。それはとても心地よいことです。ただ、36度の少し冷たくて緩い中で過ごしてゆくまま死んでゆくことを望めればどんなに幸福か考え続けております。それこそが自分の鎖だと気付かないまま