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【藤井風さん】から考える人生の目的と死生観

こんにちは。Atcoach(あつこーち)です。ライフ&キャリアコーチをしています。今日は藤井風さんにスポットを当て、考える人生の目的や死生観についてお話しします。

1.コーチングによる人生の目的の探求

私が提供しているコーアクティブコーチングでは、コーチングの時間の中で、人生の目的について探求する場面があります。

人生の目的とはであり、目的地ではありません。そうではなく、常に自分の中にある軸のようなものを指しています。

コーチングにおいて人がもっともエネルギーを発するのは自らの価値観につながっている時と捉えています。人生の目的を明らかにし、それを宣言することで、自分の人生で進むべき方向についてはっきりとした感覚を持つことが出来ます。

他の言葉では、この様な表現も出来ます。

○自分の価値観にそって人生を生きるための指針
○自分らしい人生を生きるための「羅針盤」

この観点でいくと、藤井風さんの人生の目的は、ファーストアルバム名そのものではないかと思います。

HELP EVER HURT NEVER
(常に助け 消して傷つけない)

藤井風さんは、ニュース番組のインタビューでこの様に語っています。

誰かがちょっといい気分で人生を送れたりするために、音楽をやっとるようなものなんで
もう、それがわしにとってすべて
もう、それだけで生きていけます

「人生の目的」を明確にするためには、以下の問いに答えることがヒントになります。

① 何でもできるとしたら、何がやりたいか?
② どんな影響も与えられるとしたら、どの様な影響を与えたいのか?
③ 自分が死ぬときに、周りの人にどんな言葉をかけてもらいたいか?
④ どんな影響でも与えられるとしたら、周りの人たちにどうなってほしいか?
⑤ 自分が喜びを感じるのは、どんな場面か?

先ほどの藤井さんのインタビューは、短い中に、上記の要素が沢山盛り込まれています。

人生の目的は、すぐに分からないという方も多いと思います。もちろん、それで大丈夫です!私もはじめてコーチングのセッションの中で作ってから何回も作り直しています。先ずは仮置きでも良いから置いてみる。そこから、より自分にフィットするものをブラッシュアップしていけば良いのです。

2.HELP EVER HURT NEVER

さて、ファーストアルバムのタイトル「HELP EVER HURT NEVER」について話を移しましょう。この言葉は、お父様から藤井さんが小さい頃から何度も言われていた言葉ですが、大元を辿るインドの聖人サティヤ・サイババさんの言葉のから引用されているものです。サイババの言葉はこちらです。

Love all. Serve all. Help ever. Hurt never.

全てを愛す 全てに奉仕する いつでも助ける 決して傷つけない

この『HELP EVER HURT NEVER』という言葉はアヒンサの思想に基づいています。アヒンサとは非暴力という意味でヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教における重要な教義です。そのアヒムサの学びを深める段階を現代語訳したものがNVC(非暴力コミュニケーション)※です。

※NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)とは、1970年代に、アメリカの臨床心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ博士によって体系化され、提唱された、自分の内と外に平和をつくるプロセスです。

NVCについては、また別の機会に纏めたいと思いますが、藤井風さんのあり方は、まさに非暴力の優しさだと感じます。そして曲そのものに、ご自身の人生の目的、あり方がまさに体現されています。

3.「帰ろう」の歌詞から考える死生観

次に、アルバム最後の1曲「帰ろう」から考える死生観の観点です。

死生観とは、文字通り「死」と「生」についての考え方のことです。死は誰にでもいつか必ず訪れるという前提で、自分がどの様に生きるかを考えることです。インタビューの中で藤井さんはこの様に答えています。

死ぬ時のことを考えるのは全然ネガティブな話とか怖い話じゃなくて、死ぬっていうか帰るときのことを考えることが、じゃあ今どうやって生きていけばええかを考えるきっかけになるし、より良い今をみんな生きていけるんじゃないかと思う

「帰ろう」の歌詞を読んだ時、私は、老子の『無為自然』を思い出しました。

ああ 全て忘れて帰ろう
ああ 全て流して帰ろう
あの傷は疼けど この渇き癒えねど
もうどうでもいいの 吹き飛ばそう
さわやかな風と帰ろう
やさしく降る雨と帰ろう
憎みあいの果てに何が生まれるの
わたし、わたしが先に 忘れよう

老子は、人間は道という根源から生まれ出てきて、亡くなるとまたその道に帰ると説いています。道とは何かといえば、郷里の母のような存在、つまり、死とは決して恐怖の対象ではなく、母親の温かい懐に帰ることだと説きました。

『無為自然』とは、老子の説く人間の生き方です。この宇宙に貫徹している原理原則に添った生き方をするということで、その原理原則を「道」TAOと呼びました。

人間も宇宙の一部、天地自然の一部としてこの世に生み出されたものであると考え、人間もその自然の一部であると捉えています。

無為自然に生きるということは、何もせずに努力もせずに、ただ流れにまかせて生きることという無気力な生き方ではありません。努力は精一杯するけれど、その先の最後の結果は天に任せる という生き方です。藤井さんから溢れ出す優しさや柔らかさからは、そんな自然の中での循環の一部としてのあり方を感じます。

4.全体性の中で生きる

最後に。藤井さんの歌詞の中で、「全て」という言葉が良く登場します。(アルバムのタイトルにも繋がっているサイババの言葉もAllがついてますね!)最新作の「旅路」のサビの部分もそうです。

あーあ
僕らはまだ先の長い旅の中で
誰かを愛したり 忘れたり
色々あるけど
あーあ
いつの間にかこの日さえも懐かしんで
全てを笑うだろう
全てを愛すだろう

まるッと全部!感がある、全体性(Wholeness)を藤井風さんから感じるのは、私だけじゃないはず。

今後、藤井さんが藤井さんらしくますます多くの人の心に響く音楽を届けることが、楽しみで仕方ありません。心から尊敬と応援をしています。

あなたは今日をどのように生きますか?


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