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メンタルやられてドラマを見たが

昨夜20:00のゼロ打ちでやられたメンタルをすこしでも回復すべく、「ブラックペアン2」を見た。
シーズン1は、面白かったという印象がある。
主人公が1とは別人の設定ということで、いくぶんの不安もあったが、期待値が上回る。

しかし。
開始して15分で、飽きてしまった。
これは、そもそも私の精神状態が不安定なせいなのか。
「精神災害」によって崩れた地盤の上に、いくら堅固な建造物を建てても、安心した暮らしはできないという証明なのか。

いまの私にできることは「諦めずに」希望を見出していくことだけ。
無関心こそ身を亡ぼすもの。

なんとかドラマに没頭しようと試みて気づいた。
海外ドラマは、配信サイトに料金を払うほど好きだが、韓国ドラマを最後に見たのはNHKの「チャングムの誓い」。
その前は「冬ソナ」だ。
いずれも夫と見ていた。

「ブラックペアン2」では、チェ・ジウもお母さん役かぁという感慨と懐かしさはあったが、ただそれだけである。
息子役の俳優さんは、全然知らないが、どうやら有名な人のようだ。

二人とも、外国語である日本語を努力して習得されたのだろう。
けれども、単語や文法が合っていればいいというものではない。
通じればいいというものでもない。
これはドラマなのだから、セリフとしてそこから感情が伝わらなければ意味がない。

ははぁ、ドラマに入り込めない理由はこれかと思い当たった。
場面がたどたどしい日本語になるたびに、盛り上がった感情の波が引いてしまうのだ。

ところどころチェ・ジウさんが母国語で話す場面もある。
どうやらそれでも、主人公の天城さん(ニノ)には通じているようなのである。
なら、彼らの会話は全部韓国語にして字幕を付ければ良かったのではないか。
世良さん(竹内涼真)には通じないなら、みんな英語にしてやはり字幕を付ければいいのだ。

いやいや、そもそも韓国人である必然性がわからない。
日本人設定であれば、普通に日本語で話せるのに。
そして、視聴者も字幕に目を凝らす必要もない。
なんとなく雰囲気に「VIVANT」味を感じたのも楽しめなかった理由のひとつ。

世界的に高名な医者ってことが言いたいの?
世界中から手術や講演の依頼が殺到するような。
「世界、世界」とこだわるところが、ちまちました日本の性分を逆に表してしまっているのよなぁ。
海外で評価されないと、自国の文化芸術の価値にさえ気づけない日本。
「ゴジラー1.0」を見てからは、この作品にアカデミー賞を与えたのは実は日本をバカにするためかもとさえ疑っている。

ということで、「なぜ?」「どうして?」の種はかなり蒔かれたと思うが、回収や回答に、あまりワクワクしない。
主人公は、シーズン1とは別の役だが、双子だったとか記憶喪失だったとかはやめてね。

それはさておき。
都知事選で石丸さんに入れたのは、若い男性が多かったらしい。
きっと小池さんも蓮舫さんも嫌だったのだろう。
メディアはまともな政策討論会も報じなかったのに、「女王対決」みたいな形だけは煽った。
ことさら「女性」同志の戦いだと印象付けたことに、女性である私も違和感を抱いた。
男性、特に若い男性はなおさらではないかと想像する。

有名なヤバそうなおばさんと怖そうなおばさん(実像はそうでなくても)の戦いみたいな雰囲気で、名前も実績もよく知らないけれど、若くて怖そうじゃない、一見普通の人っぽい男性に「無難」を求めたのではないか。
現実に彼が勝ったら「無難」とはいかないだろうけれど、そこまで思想や背景を考慮する人も少なかったと思う。

そして、そこを突くように、SNSなどをうまく使った。
対面で熱意を伝えることで支持を訴えることは大事だし、効果もあるだろうけれども、逆にそこにうっとおしさを感じる人もいると思う。
過干渉の母親のうっとおしさ、世話焼きのおばさんの暑苦しさみたいなもの。
特に若い有権者は、ここ数年オンラインでの交流に慣れきっている。
手を振って、握手して票が取れる時代ではないのだ。

選挙はある意味イメージ戦略。
組織票という大前提はあるにせよ、これがたとえばゾエタクやコニタンのような、熱意が暑苦しさにならないタイプの若手・中堅の男性が政党を離れて出馬していたら、若い男性有権者も抵抗なく投票できたかもと思う。

女性進出をもてはやせばもてはやすだけ、私はどこか違和感を抱かずにいられない。
大事なのは、女性が活躍することではなくて、活躍できる機会を与えられるときに性別での判断を持ち出さないこと。
でも、メディアは「女性初の」とか「女性対決」とか冠付けるの好きだよね。

是非はともかく、このところの各国の選挙では与野党逆転が多い。
日本人は、「変わらない」ことに安心感を覚えるのよな。
流れない水は澱むのに。



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