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柵から眺める小さな社会〜私のコーヒー時間〜オランダバナシ#20

こんにちは、オランダのアスナです。
文章を書くことと人間観察が
すごく好きなので、
#オランダバナシ  で生活の一コマを
書いてみることにしました。    
いつまで続くか分からないけど、
読んでもらえたら嬉しいです。

外へと続く狭い空間

春夏、私のコーヒー時間はベランダになる。

狭いベランダだけど、
小さなテーブルと椅子を置けば、
コーヒー時間がワクワクする。

照りつける太陽が眩しく、
目が細まるが、長いロックダウンと
寒い冬を乗り越えた後に浴びる太陽は特別で、その暖かさで心が緩み、
太陽に「頑張ったな」と
誉められている感じさえする。

変わらないけど変わること

3階のアパートのベランダから見える景色にも
2年も住めば慣れてきた。

今日も1階のおじさんの猫が
木陰で身体を縦に伸ばして寝ている。

おじさんの右隣に住むおばさんの庭には、
小池があり本物そっくりの鴨のおもちゃが
ぷかぷかと浮くが、無風だから全く動かない。その小池の隣に置いてある
バスケットの中にはタオルが敷いてあり、
黒猫が丸くなって寝ている。

おじさんの左隣りのおばさんの庭には
晴れた日、必ず大きなシーツが干してある。
今日は晴れているからもちろん干してある。

ワンワン良く吠えるダックスフンドは、
おばさんが椅子に腰掛け、
読書している様子を伺い、
構って欲しそうにたまに小回りをする。

このダックスフンドがいる庭のさらに隣には、
バーベキューファミリーが住んでいる。

私が昼のコーヒー時間を
ベランダで楽しんでいる時は、
その家のブロンド坊やが
トランポリンで跳ねてきゃーきゃー言う声や
ビニールプールで水をパシャパシャする音が
聞こえる。

私が夜のコーヒー時間を
ベランダで楽しんでいるときは、
ブロンド坊やの父さんが肉を焼く
BBQのいい香りが良く漂ってくる。

揺れるコーヒーカップとうたた寝

コーヒーを片手にベランダから見えてくるのは数年慣れ親しんだ景色だけど、
そこには、
いつも違う音や香りや動きのある
小さな世界が広がっている。


3階のベランダは
私のお気に入りのカフェのような場所…。

オランダは、まだ6月だというのに
25度を超える気温が続くから、
ベランダには頻繁に
パラソルをさすようにもなった。

パラソルによって
ちょうど良く遮られた太陽の光は心地よく、
椅子にクッションなんかを置いたら、
カフェインを摂取しながらでも
ウトウトと眠くなり、壁に頭を預ける。

パラソルから漏れた光が
足の甲に当たり続け、
暖かさが暑さへと変わったら、
ベランダの柵の間から
ひょこっと足を空中へ差し出す。
少しひんやりとした風が
足裏に心地よく当たり、また優しく目を瞑る。

いつまでもここにいれるような気がして、
いつまでも変わらない景色な気がするけど、
そんなことはないよね。

毎日同じ味、同じ香りのコーヒーだけど、
ベランダから見える変化を楽しみながら、
自分の日々の変化にも気づいてあげていたいと思うのであった。


それでは、最後までお読みいただき
ありがとうございました。

❤️くださるととっても嬉しいです‼️

オランダの一コマ、
これからもお楽しみに。

Doei!

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