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モノが持つ二つの価値・・・あなたはジュエリーにどんな価値を求めていますか?

「水とダイヤモンドのパラドックス」
というお話、知っていますか?

水は生命維持にかけがえのないものであるのに対して、
ダイヤモンドは不可欠とは言えない。

ダイヤモンドやジュエリーは単純に、人間の生活に不可欠ではないですよね。なくとも死ぬとか日常生活に差し障りが出ることはない。

なのにダイヤモンドの方が高価であり、
水は安価であるという不思議。

じゃあ、水とダイヤモンドってどっちの方が価値があるの?

これを現代の経済学で説明してくれてます。

使用価値と交換価値

「経済学の父」アダム・スミス(1723〜1790年)は
彼の著書『国富論』で、使用価値と交換価値という考え方を述べています。

あるものがどこまで役立つか(どこまで効用があるか)を意味する
「使用価値」と、あるものを持っていることで他のものをどれだけ買えるかを意味する「交換価値」。この二つの価値に対し、スミスは次のような疑問を投げ掛けています。使用価値がきわめて高いが、交換価値はほとんどないものも少なくない。

逆に、交換価値がきわめて高いが、使用価値がほとんどないものも少なくない。水ほど役立つものはないが、水と交換して得られるものはほとんどない。これに対してダイヤモンドは、ほとんど何の役にも立たないが、それと交換してきわめて大量のものを得られることが多い。

アダム・スミス『国富論』第三項 ー 日本式論「使用価値と交換価値」


限界効用と限界費用

モノが持つ価値には二つの面があり、その交換価値と使用価値は必ずしも一致しないという一見矛盾に感じることを、さらに限界効用限界費用を用いて現代経済では説明されています。

手に入りにくいものは、それを手に入れたときの主観的な満足=限界効用が大きく、逆に、手にはいりやすいものは限界効用が小さい。

商品の交換価値は、そのような限界効用の大小によって決定される。

ということですね。


価格は何で決まる?

経済学で価格の話をするとき、それは「交換価値」を意味します。
そしてモノの「交換価値」を決めるのは希少性。

先の述べたように、限界効用が大きくなるからです。

その需要と供給のバランスにより価格が決定されます。


あなたはジュエリーにどんな価値を求めていますか?

一般的に価値の話をしている時は、

それが「使用価値」のことを指しているのか、「交換価値」のことを指しているのか、はっきりさせる必要があります。

また、あるモノが価値を持つためには「希少性」と「限界効用=満足度」を満たす必要があるということ。

ダイヤモンド然り、それを含む宝石や貴金属を使ったジュエリーはそれらの条件により価格がつきます。

ではなぜ、人はジュエリーが欲しいと思うのでしょうか。


恋人や家族など大切な人から贈られた時、
頑張ったご褒美として自分で購入した時、
ジュエリーを身につけて輝く自分に出会った時、

など、

ジュエリーを手にした時の喜び、みなさん経験ありますか?


商品やサービス全般にも言えることですが、
「モノの価値=使用価値・交換価値」以外に、

ジュエリーには「心の価値」があると思っています。


あなたはそのジュエリーに、心がときめいていますか?

ジュエリーを手にするときに一番大切にして欲しいのは、
値段の高い安いではなく、あなたの心に響くかどうか。

「心の価値」を大切にしてみてください。

これは限界効用でもあり、使用価値でもあると言えます。

自分が良いと思うもの、自分が気に入ったもの、それを身につければ自分がより美しくなると思えるジュエリーを手にすれば良いのです。

意志や思いが宿ったジュエリーは、ずっと持ち主に寄り添ってくれますよ。


“貴金属のジュエリーは、年月が経つにつれて 物質的価値だけでなく、情緒的な価値も持つ”




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