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アベラール

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12世紀の神学者・哲学者・修道者のアベラールについて
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#アベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道院における修道の核心その9 沈黙2/3(戒律・会則・司牧論) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道院における修道の核心その9 沈黙2/3(戒律・会則・司牧論) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

前回のアベラールの沈黙について、戒律から背景を探る。

戒律にあらわれる沈黙戒律について概論はこちらの後半にまとめてあります。

沈黙についてはディダケー、ポンティコスには見出せなかった。もしくは気が付かなかった。

アウグスティヌスの修道院規則 

序「⑨無益な会話をしてはならない。」とあるが続けて「早朝からそれぞれの仕事のために座に着いているべきである。 三時課の祈りの後も、同様に、それぞれの

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中世キリスト教修道院における修道の核心その8 沈黙1/3(アベラール) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道院における修道の核心その8 沈黙1/3(アベラール) ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世における修道の核心 その8からは「沈黙もしくは無駄な言葉( silentio maxime studeatur=otiosum verbum.)」である。

 映画「グランド・シャルトルーズ修道院」という修道院を描いた映画では沈黙がひとつのテーマであった。

 早速「沈黙」についてアベラールの書いた第8書簡のラテン語とChatGPT訳のを見ていこう。「言葉の制御」「学び」「魂論」について抜粋し

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中世キリスト教修道生活の核心その5 すべてを捨てる・自己放棄1 ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道生活の核心その5 すべてを捨てる・自己放棄1 ChatGPTでアベラールとエロイーズ

今回は「すべてを捨てる sine proprietate vivatur=omnibus renuntiare」

自己の放棄の復習

アベラールとエロイーズにおいて「自己放棄」はどのような意味合いか、まずは第8書簡の3つの核心の提示から復習:

所有物を持たず、すべてを捨てる。
引用元のルカ伝14:33

修道院のメンバーになるには全てを捨てることが用件になっていたようである。ではすべてを捨てる

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中世キリスト教修道生活の核心その2 序論 2ー禁欲・自己放棄・沈黙ー ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道生活の核心その2 序論 2ー禁欲・自己放棄・沈黙ー ChatGPTでアベラールとエロイーズ

前回からの続きです:

ルカ伝14の33:無所有=すべてを捨てる

31,32ときて33になる話の流れが見えないが、下記のようにキーワードは順番が違うが出てくる。この差がなんなのか私にはわからないがChatGPTでは差がない。
renuntiat omnibus(聖書)→omnibus renuntiare(アベラール)
格が読めれば問題ない倒置なのかも。
 このように無所有は本当に全て自分の財産

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