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もどってきたアミ〜小さな宇宙人〜 序章:アミの思い出

「アミ 小さな宇宙人」シリーズ3部作の2冊目、「もどってきたアミ 小さな宇宙人」を読み解いて行きたいと思います。
一週間に一章、くらいのペースで読書ログを上げていきたいと思っています。

なお、私のログは途中で、余談と称して度々脱線します。
自分なりにこの本を解釈をする上で、実際に自分に起こったエピソードや読んだことのある本の一節、見たことのある映画のワンシーンや好きな曲の歌詞だったり、そういう影響を受けたもの達とビビッと繋がったりすることが度々起こります。

そういう自分の体験と繋げてログを書くことで
この本の内容を自分の中により強く留められたら、という思いがあります。
独断と偏見の混じった読書感想文的なログとなっております。
悪しからずご了承ください。

では、「アミ 小さな宇宙人」シリーズ第二弾、「もどってきたアミ」の始まりです!

アミの思い出

「アミ 小さな宇宙人」という本を書いたペドロ。
正確には彼が話した事を小説家志望のイトコのビクトルが筆記したという形で、とても人気の本になった。ペドロはまだ小学生。

ペドロは「もどってきたアミ」を書く前に、こんな事を”おさらい”としてまとめて書いてくれている。

アミはこんな宇宙人
・僕の考えている事を全部見抜くことができる
・空を飛ぶこともできるし、大人に催眠術もかけられる
・小さい10歳くらいの子供に見えるけど、UFOの操縦や難しい機会を組み立てることができる
・自分の事を「教師か使者のようなもの」と言っていた
・ほんとは大人だけど子供の身体と心を持っている
・動物達が可哀想だから肉は食べない

アミとの旅
空飛ぶ円盤で「オフィル」という名前の進歩した星へ連れて行ってくれた。
このオフィルは、これから”地球が向かうべき進歩を遂げた星”。

オフィルのような進歩した文明には「宇宙親交」というものが形成されている。

宇宙親交とは、

・お金という物が存在せず、必要なものを必要に応じて自由に持って行ったり与えたりする(所有の概念がない)

・不正を働いたり嘘をつく人がいないので警察もドアに鍵をつける必要もないし面倒な書類もない(この書類とは契約書とか、規約、禁止事項を書いたいような類のものであると思われる)

・星全体が一つの国で兄弟のように皆仲がいいから戦争もない、兄弟を出し抜こうとするような野心もない。
いくつもの宗教によってその考え方の違いから対立することもない。(世界は一つ、というような考え方)

・人はいつも善い事をするように心がけていて、自分が少しでもより進歩できるように努力して生きている。

・毎日をとても健康的に精一杯楽しんで生きている。
全てが自由であり強制されたり人に強制したりすることがない。

このような宇宙親交による文明に地球が近づく為には、
旅を通してアミが教えてくれた
「愛が宇宙の基本法であるということ」を知る必要がある。

今地球は、この宇宙の基本法である愛の水準よりも、科学の水準の方が上回ってしまっている。
科学・テクノロジーなどの開発や使用は、本来まず愛が先にあるべき。
地球はその順番、バランスが逆になり科学が間違った方向(戦争や破壊行為、エゴを正当化する為)に使われている。
こういう状態にある星は自滅の道をたどることになる。

このような状態の未開で野蛮な文明を救う為に宇宙には「救済計画」というのがあり、アミはその計画の一環でペドロの元へやってきた。

ペドロはその救済計画によって選ばれた子供であり、その救済計画にのっとって
「子供の心を持った人にだけ届くおとぎ話の形で本にするように」とアミに告げられる。
そのアミの言葉どおり、ファンタジーとして一冊の小説「アミ 小さな宇宙人」を書き上げたのだった。

それから、バラ色の世界の事。
そこにはずっと昔からペドロのことを待っている女の子がいた。
青い肌の日本人のような風貌で、二人はとても愛し合っているように感じた。
手を握ろうとすると全ては消え去り、もう一度会いたい!というペドロにアミは言った。
「何度も生まれては死んで、を繰り返した後、成長を遂げた君の世界をほんの一瞬だけ見たんだよ。
死んだら終わり、という考えを捨てる為に見る必要があったんだ」と。

ここまでが「もどっててきたアミ」の序章で、
前作「アミ 小さな宇宙人」の大まかなまとめが書かれています。

前作でのこの宇宙の基本法と宇宙親交、地球が向かっていくべき理想的なビジョン、輪廻?についても印象的だったけど、個人的に最も印象深かったのが、

宇宙の基本法は”愛”で、愛が至上。愛のことを”神”と呼び、神の名が「愛」であるという事。
その愛(神)は、全ての人の胸に確かに在る”存在”である。
という事でした。

自分の中に愛(神)という存在がある。

昔の人はそれを当たり前のように既に知っていたのだろうな、と思うような出来事に
神社の祭壇に鏡が置かれている事」があります。
この事はまるで、己の中に在る神(愛)との対話を促されているように思えるし、
その神の前で、常に自分がその胸の愛に従って生きているかを問われているようで。
このアミの話「神とは誰の胸の中にも在る愛の事である」が繋がって鳥肌が立ちました。

私達”人間”は、知らず知らず、この神(一人一人の胸の愛)に背く行為、
つまり、やりたくもない事を仕方なくしたり、し続けたり、
むやみに執着したり、
エゴイズムや慢心する事で、
どんどん”愛(神)”から遠ざかって行く。

アミのいう”宇宙の基本法が愛だと知る”ということはとても単純でシンプルな事で、
一人一人が自分の胸の愛(神)に従い、囚われのない自由な愛を羽ばたかせる事で「自分自身」に帰って(なって)ゆく。
それこそが、愛(神)に近づくという事であり、もがきながらそれを学んでゆくことが”人生”であり、”修行”であり、”仕事”なのだという事。

これはスペイン語版の原著「アミ小さな宇宙人」の表紙。
翼の生えたハートは”囚われのない愛”を示している。
アミの胸にはこのマークのバッチがついていた。

若く才能豊かで、この数年で一躍時の人となったシンガーソングライターの藤井風さんの「帰ろう」「旅路」という曲に、正にこの事が歌われています。

あなたは弱音を吐いて
私は未練こぼして
最後くらい神様でいさせて
だって これじゃ人間だ

『帰ろう』藤井風


あの日の事は 忘れてね
幼すぎて知らなかった
恥ずかしくて消えたいけど
もう大丈夫 旅路は続く

あの日のことは 忘れるね
みんなだって彷徨ってた
この宇宙が教室なら 
隣同士 学びは続く

『旅路』藤井風

『アミ 小さな宇宙人』を読んで、彼の歌う歌詞の意味が「そういう意味だったのか」と思うことが良くあって。
まるで彼の書く曲は、セント・メトロ(魂や愛の水準、成熟度を計る為にアミが使う機械)みたいだな、と思います。


次回、もどってきたアミ、本編スタートです。
第1章では、
ペドロがアミとの再会を望みながらも、イトコにあれこれ吹き込まれて、
アミの存在を疑い始めてしまうところから始まります…….

どんな新たなメッセージを受け取ることができるのでしょうか。

前作「アミ小さな宇宙人」のログはこちらのマガジンからお読みいただけます。


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