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中小企業がDXに失敗する3つの理由

「中小企業はなぜDXに失敗するのか?」

お客様からDXのご相談をお受けすることが増えてきましたので、私なりに考えるようになりました。

中小企業がDX化できない理由は主に下記の3つ。

①DX化のGOALを設定していない
②課題だらけでどこから手を付けていいかわからない
③社長(社内)のITリテラシーが低い

これらの理由により、なかなか中小企業はDX化が進まないのです。


そして、それでも何とかDX化を進めたい社長が陥るDX化の失敗あるあるがこちら。

・番頭さんが協力してくれずDX導入が進まない
・DXによりラクになるはずが、むしろ忙しくなってしまった
・ベンダーの言いなりで、頭でっかちなシステムが入り使いこなせない


このような失敗パターンに陥る中小企業がとても多い中で、DX化を成功させるポイントはここではないかと考えています。

①DX化のGOALを経営情報の集約に絞る
②バックオフィス業務から始める
③専属の担当者を配置する

実際に弊社のお客様は、この手法でDX化が進み業務が圧倒的に改善され、残業時間が年間480時間削減され、売上が3.5倍になった事例もあります。


今回はDX化を中心に業務改善のポイントをお話ししていこうと思います。

詳しく知りたい方はこちらの資料を無料でダウンロードできますのでご確認ください。


2025年問題とは?

経産省の『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』の中で警告された「2025年問題」をご存知でしょうか?

ここでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みの重要性に言及し、もしDXが進まなければ「2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある」と警告しています。

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こういった背景から、今DXが急速に求められるようになりました。


中小企業がDX化に失敗する3つの理由と改善ポイント

中小企業がDX化に失敗する理由は多々ありますが、集約するとおおむね下記の3つだと考えています。

①DX化のGOALを設定していない
②課題だらけでどこから手を付けていいかわからない
③社長(社内)のITリテラシーが低い

この3つのポイントを改善していくことで、中小企業においてもDX化を成功させることは十分に可能です。

失敗理由① DX化のGOALを設定していない

まず1番大事なことが①DX化のゴールを設定していないということです。

これは中小企業に限った話ではありませんが、DX化は「手段」であって「目的」ではありません

ここをはき違えて「何だかカッコよさそうだから」「何だかやらなきゃいけないといわれたから」という理由でDX化を進めようとする経営者の方が少なからずいらっしゃる。

あなたは何のためにDXを進めたいのですか?

それは業務を効率化・標準化して経営にスピードを乗せるためではないですか?

DX化が成功している企業はGOALをここに設定しています。

このような目的を設定することで、経営スピードに影響しないDXは排除するといった判断ができるようになり、余計なシステムに手を出さなくて済むようになります。

結果として、冒頭に説明したように、残業時間年間480時間を削減できたり、売上が3.5倍になったりするわけです。


よくある失敗事例が、DXの目的をスタッフの仕事を楽にするというゴールにしてしまうことです。

DXの導入が進んでも、空いた時間で新たな付加価値業務に取り組んでくれることはなく、自然とまた無駄な作業を増やし、企業の経営は改善していかないことがよくあるパターンです。

スタッフは現状維持を好むことを覚えておきましょう。

主語をスタッフにしたDXは残念ながら失敗します。


失敗理由② 課題だらけでどこから手を付けていいかわからない

中小企業の課題は、DX化だけではなく売上や人材不足の問題から資金繰りの問題まで多岐にわたります。

そのため、多くの経営者が「どこから手を付けたらいいかわからない」症候群に陥ります。


会社の業務のどの部分からDX化したらいいかという相談を良くお受けします。

会社の主な機能を区分けすると、①生産機能、②販売機能、③事務機能の3つです。

「ZAC」HPより

このうち、どこから手を付けていくべきかと言えば③事務機能でしょう。

事務機能のことを一般的にバックオフィス業務と呼びます。

なぜバックオフィス業務からDX化を進めるべきかと言えば、一番ローリスクだからです。

バックオフィス業務は、あらゆる業種においてもおおむね同一のフローとなります。

例えば企業のバックオフィス業務のうち売上というサイクルを見てみても、「見積もり→請求→債権管理→会計処理」という流れが一般的です。

他にも経費サイクルを見てみても、「(稟議)→購入→支払→会計処理」という流れは、おおむねどんな業種においても一緒なのではないでしょうか。

このように、バックオフィス業務はあらゆる業種において、おおむね同一のフローとなるためパターン化しやすく、DX導入の観点から見ても失敗リスクは低いのです。

他の①生産機能や②販売機能は、業種によりフローは様々で、なおかつ事業の根本部分の機能となるため失敗した時のリスクが大きすぎる。

こういった理由でDX化はバックオフィス業務から手を付け始めると成功しやすいと言えます。

何事もそうですが、成功体験を共有することが組織を変えていく中でとても大事な要素となります。


失敗理由③ 社長(社内)のITリテラシーが低い

こちらも、とても大きい理由の1つです。

やはりDX化にはITリテラシーが必須となります。

そのため、ただでさえ人材不足の中小企業においてはITリテラシーに長けている人材を確保できるか否かは、ほぼ運みたいなところもあると思います。

しかし一方で、DX化にはやはり専属でコーディネートしてくれる人材が必要です。

なぜならDX化はシステムや仕組みを導入してすぐに改善効果が見込めるものではないため、長期的なモニタリングも含めた効果測定が必要だからです。

例えばペーパーレス1つとっても、今まで紙でやっていたものをデジタルに移行しようとするのですから、社内の反発も多いことが一般的です。

従業員は現状維持を好みます。

会社や事業の発展よりも今の安定を望むのが従業員です。

その従業員を説得して、未来を見せてあげることがDX化の必要条件となります。

このようにして考えてみると、経営者かまたは専属の担当者が根強く社内の改善のために働きかけていくことが必要となるのです。

よくあるDX化の挫折事例が、「番頭さんやお局さんの反発にあい導入が見送られる」です。

会社の空気をも握っていらっしゃる番頭さんやお局さんが「今まではこうやってうまくやってきたの私たちは」という空気で、DX化を邪魔します。

この時に経営者や専属担当者が、どのように説得できるか否かがポイントです。


このように考えていくと、DX化のポイントは下記の3つにまとめられました。

①DX化のGOALを経営情報の集約に絞る
②バックオフィス業務から始める
③専属の担当者を配置する

ぜひ御社のDX化の際の参考にしてみてください。

実際にDXを検討されている方については、導入時に活用できるチェックリストや他社事例をご紹介しているこちらの資料は無料でダウンロードできますので確認ください。


経営お役立ちコンテンツ「となりのブレイン」

いかがでしたでしょうか?

今回は中小企業がDX化にあたり直面する問題について解説いたしました。

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今回は、事業の飛躍に必要な3つの要素のうち、業務管理の中からDX
化についてお話ししました。

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