見出し画像

企業を成長させる3人の役者たち

「組織に必要な要素は次のうちどれでしょうか?」

「直感」「経験」「理論」どれでしょう?

正解はどれもです。

前回の記事では、「経営に必要な要素は次のうちどれでしょうか?」という質問に対して、「直感」の重要性を説きました。

今回は「経営」ではなく「組織」です。


事業が軌道に乗って成長を続けている企業は、会社内に「直感」「経験」「理論」が備わっているところが多い。

これをきいても、あまりピンとこない方が多いと思いますが、このように言い換えるとどうでしょうか?

事業が軌道に乗って成長を続けている企業は、会社内に「CEO」「COO」「CFO」が存在しているところが多い。


こう聞くと「ああ、なるほど」と思われた方は少なくないはずです。

企業というのは、どんなに優れたビジネスモデルがあろうとも、どんなに優れた仕組みがあっても、それを回していける役割としての人材が揃わないと成長できないようになっています。

この意味で、この3人が社内に揃うと企業は初めて成長していくのです。

それほど企業において「役割」が重要だというお話を今回していこうと思います。


企業に必要な3つの要素と3つの役割

これら3つの要素を、組織における役割に落とし込むとどうなるか見てみましょう?

直感=CEO

アーティスティックに「直感」で考えるの部分は起業家=経営者。

「こうあるべきではないか?」という疑問をビジョン化して直感で判断していくCEO(最高経営責任者)の役割が直感を司るのが適任でしょう。

経験=COO

「経験」は、経営者が立てたビジョンを達成するために、実際に実務を実行していく力を有するCOO(最高執行責任者)が担います。

営業を始めとして実務の中で経験とノウハウを多く有する役割となります。

多くの企業では、社内のナンバー2となる人物がこのCOOを担うことが多いです。

理論=CFO

最後に「理論」は、過去のデータや財務状態、分析数値から合理的な判断を補佐するCFO(最高財務責任者)が担います。

CEOの経営ビジョンから生み出される仮定を、過去の統計から正しいか参考情報を提供していくことが求められます。


このように、企業の成長には3人の役者が存在することにより、CEOがプラン(アイデア)を出し、COOが実行して行動実績を作り、その結果をCFOが過去の統計や数値情報をもとに判断する情報を提供することで、PDCAを回していくことが可能となるのです。

こうやって企業は成長していく土台を作っていく。


会社のステージごとに必要な役者がいる

次に、この3人の役者が常に会社にいないと事業が成長できないかと言えばそうでもない。

企業の事業ステージごとに重要なポジションが異なってきます。

ここからはこのお話をしましょう。

神田昌典さんの「成功者の告白」(講談社+α文庫)という本をご存知でしょうか?
2006年に初版された古い本ですが、鳥肌が立つほど素晴らしい本ですので、こちらの内容をご紹介しましょう。

(創業期~成長期)

プラスαカリキュラム (2) (1)ddd

事業はCEOが生み出すアイデアだけではスタートできない。

アイデアを具現化していく人が必要となり、これがCOOの役割となります。

COOは商品の仕入れ先を決めたり、配送システムを作り上げたり、お客様の問い合わせに対応する体制を構築したりして、短期的視野の仕事、つまり日常業務を効果的に回す人となる。

創業当初は起業家であるCEOが自分でCEOとCOOの役割を担うことが多いですが、それでも事業がそれなりになってくると業務を回してくれる人材が必要となります。

ビジネスは、アイデアや仕組みが良ければ成功すると考えるのは間違いで、それに加えて必要な人材が集まらないと離陸できない。

(成長期~成熟期)

プラスαカリキュラム (2) (1)tttt

CEOとCOOが出会うと(要はCOOが入社すると)、事故らずに成長期に入ることが許されます。

成長期は黙っていてもお客様が増える。

自分の実力以上に押し上げられるように売上が上がっていく時期です。

そうすると会社のマネジメント力を越えて売上があがるので品質低下、配送上の問題、売掛金の貸倒等の様々な問題が生じるようになります。

この段階から会社をさらに成長さていくためにはCFOの存在が必要となってきます。

COOはCFOと手を組んで、日常業務をシステム化していかなければならない。

CFOはルールを決めたり、日常業務をルーチン化してりして短期的な効率を重視します。

そこから成長期後半に入ると、社内に様々な問題が発生しシステム化が必要となり、ここでCOOとCFOが手を組み社内をシステム化することで成熟期まで引っ張っていく。

このシナリオを経営者が知らずに、常に主役として立ち回ってしまうと会社は成長できないのです。


役者の立場をわきまえずに失敗する2つの典型例

ここを理解せずに会社が崩壊してしまうパターンとしては2つです。

(パターン1)社長の権力が強すぎる

CEOの力が強すぎると、社内でCEOに意見できる人が出てこないためCOOやCFOが登場しない。

創業当初は、起業家であるCEO(経営者)が影響力を持ってワンマンで突っ走るパターンがむしろ正解と思います。

ですが、成長期となると経営者一人の力だけでは事業が前に進まなくなります。

COOがいないために、事業が拡大していかない。

またはCOOがいたとしても、成長期から成熟期に入る時期にCFOがいないことにより会社はシステム化が成功せずに崩壊していく。

こういった企業を何社も見てきました。

中小企業においてとても多いパターンです。

(パターン2)CEOが弱すぎる

逆に言えばCOOとCFOの力が強すぎるということです。

この2人が強すぎると規則が厳格になりすぎたりで組織が硬直していく。

組織も生き物です。

あまりに多くのルールや規則は、社内を硬直化させてしまいます。

新しいイノベーションはこういった組織の中では生まれてきません。

結果として、新しい改革が出てこないため徐々に衰退していく。

こういった企業も業歴の長い中堅企業でとても多いです。


このお話は私が以前に書いた下記の記事も合わせて読むと理解が深まるかもしれません。


CEOサポートとCFOサポートの役割を担うサービス

私たちのサポートは、実際にこの役割の仕組みを企業に浸透させることを主目的としています。

私たち「となりのブレイン」では、

①CEOの経営ビジョンやビジネスモデルのベクトル(方向性)をご一緒にブラッシュアップすること
②CFOが育つまでその役割を弊社のバックオフィスアウトソーシングによりカバーすること

で、CEOとCFOが成長するまでをサポートしていきます。

GOALは、CEOやCFOが私たちの手から離れて羽ばたいていくことだと考えております。

一方で、残念ながらCOOの役割は外部の弊社では役不足です。

このCOOの役割だけは、絶対に社内で作り上げていく以外ないと思っています。

このCOOを育てられるのはCEOだけだと考えているからです。

COOの役割は、CEOの描いたデザインを具現化していく役割だと言いました。

そのため、COOは基本的にCEOに惚れ込んでいないと成り立たないのです。

こういった理由で私たちはCOOだけは外部のサポートの力を使っても育てていくことが難しいと思っています。

一方、このCOOを手に入れた企業は強いです。

ぜひ御社には御社だけのCOOが見つかるはずです。

探し方?

それは、経営者のあなたの描くビジョンを常に世に発信していくしかない。

すると、あなたのビジョンに惚れ込んだ方が御社の扉を叩くはずです。

「自分をそのビジョンを達成する仲間にしてくれ」と。


経営お役立ちコンテンツ「となりのブレイン」

いかがでしたでしょうか?

となりのブレインでは、中小企業の事業を飛躍させる仕組みづくりに特化したメソッドを体系的に無料公開しております。

今回は、事業の飛躍に必要な要素のうち、組織戦略についてご説明させていただきました。

画像3

今後も色々な角度から事業を飛躍させる仕組みについてお話していきますので、よろしけばフォローをお願いします!

下記コンテンツでも事業を飛躍させる仕組みについて公開しています!

となブレFacebook

となブレチャンネル(YouTube)

となブレMagazine(note)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?