見出し画像

モテ子が語る、良質なモテとは

私の友人に、会う人会う人を幸せにする、でもちょっとクセのある、そんな素敵な人がいる。仮にモテ子としておこう。

モテ子は、恋愛市場でも好成績をおさめ、常に素敵な恋人がいる。アセクシュアルの私とは、世界の捉え方が全然違って、でも根底では通じるところがあって、面白い。

そんなモテ子から教わった恋愛市場の掟が面白かったので書いてみる。


①「自分磨き」は上質なモテを招かない

爪先まで綺麗に整えること、髪の先をくるんとカールさせること、料理教室に通うこと、こういうことを「自分磨き」と称する人々をモテ子は軽蔑する。これらは上質な毛づくろいにすぎず、いくら頑張って毛づくろいしたところで、上質なモテは手に入らないらしい。(質の悪いモテは手に入るらしいが、そんなモテは人生のマイナス要素だという)

モテ子曰く「浅はかな自分磨きなんてしない、魂を磨くのだ」

これを聞いたとき、私はプラトンかよ(ソクラテスかよの方が適当?)って思った。

魂を磨くって何? この問いに向き合うことこそ、第一歩らしい。

「自分磨き」というのは、利己的な人が、自分に満足するために行うことらしい。真のモテは、利他的な態度からしか生まれないと。なるほど。


②恋愛市場では「いい人」というのは「どうでもいい人」

「いい人」というのは恋愛市場以外では誉め言葉だ。だけど、恋愛市場で「いい人だよね」「いい子だよね」と言われたら、まず脈はないと思った方が良いらしい。

恋愛市場で人が誰かを「いい人」と言うとき、それはイコール「特徴がない」ということだという。良い特徴でも、悪い特徴でも、何らかの特徴があれば、それは恋愛に発展する可能性がある。それが恋愛の特殊なところ。

「いい人」というのは、つまり「どうでもいい人」

「好きの反対は嫌いではなくて、無関心だってことよ」ってモテ子は言ってた。ほー。

ちなみに、性格が良いことを特徴にしてモテたかったら、「ずば抜けた人格者になればいい」らしい。修行僧かよ。


③損得で考える人は、結局のところモテない

「人間関係を損か得かで判断する人は、モテない」とモテ子は言う。損得で人間関係を構築する人なんているか?って思ったけど、冷静に自分の人間関係を見つめ直してみると、結構損得感情で動いてしまった場面が見つかった。反省。

損得というのは単純なお金の話だけじゃない。一人でいる寂しさよりも、この人といる方がいいや、とか。この人の考え方に賛成できないけど、見目麗しいくて一緒にいるとちょっと誇らしいからメリットの方が大きいなって考えてしまうとか。

誰しも、ちょっとはそういう考え方で動いてしまう場面もある。それは仕方がないけれど、そればっかりになっている人はモテない、とモテ子はばっさり斬っていた。

この人と一緒にいる時間がただただ好き

大人になったのに、そういう人間関係を一つも築けないような人間は、表面的にはモテるけれど、究極のところでは選んでもらえない、らしい。私、ちょっとグサッときたよ?


④人間関係は、変化する。それを恐れるな

「死がふたりを分かつまで、ぜーったい一緒にいようね」という呪縛は、思考停止にすぎない。

人は日々、変化する。他者との関係も日々、変化する。

その変化を楽しんだり、時にぶつかって喧嘩をしたり、そういう営みに自信がない人は、その自身のなさがにじみ出て、モテないのだとモテ子は言う。

恋愛とは、自分でも思ってもみないような感情に向き合ったり、普通だったら知らずに済んだような相手の一面に出会うことだという。「思考停止して、自分のコントロールできる枠内で収まって、小さく生活している人は、良い恋愛ができないのよっ」とモテ子は息巻いていた。


モテ子の掟はだいたいこんな感じだったのだが、恋愛市場独特のものもあれば、恋愛市場に限らない人間関係一般に当てはまる部分もあって面白い。

この掟?アドバイス?がどれほど有効か分からないけど、モテ子の言うような良い恋愛ができる社会は素敵だね、って私も思う。そんな社会では、こわい思いをしたり、「被害」としか言いようのないような目にあったりする人も今よりも少ないんじゃないかなと思った。



サポート頂けたら踊って喜びます 学費に充てます