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「俺もできたから大丈夫」の罠

 誰かに励まされたときに「俺もできたから大丈夫!」と言われたことはないでしょうか?
 僕もこれを言われてやってみたところ、上手くいかず滅茶苦茶凹んだことがありました。

 それもそのはずで、「あの人にできるなら、自分にもできるはず」という前提が崩れ、できるという気持ちが崩れ去ったからです。

 自己効力感(できるという気持ち)について簡単に図で表したものが以下の通りです。

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 「あの人ができるなら自分のできるだろう」が、
上の表のとおり『代理的体験』というものになります。

 この代理的体験は、その人自身が実際の成功体験に触れる前に挑戦する動機づけとして使われることを、学生時代に学びリハの現場でも意識をしていた内容でした。

 ただ、もし代理的体験に失敗し、その人の自己効力感や自己肯定感が低下した場合にどうフォローしたら良いかも悩みの種でした。僕も代理的体験に失敗したときは、承認欲求をこじらせて、かなり落ち込んだ経験もあります。

 そんな疑問を漠然と抱いてた時に、たまたまTwitterでこの言葉に出会いました。

「成功はアート、失敗はサイエンス」

田中社長は起業家が日々実践すべきことに、「失敗を研究すること」を第一に挙げる。その理由として「成功はいわばアートのようなもので再現性はない。一方で失敗はサイエンスに近く、研究することに意味がある」と答えた。


 これまで、色々な人の成功体験を聞かされていたのですが、どうも腑に落ちないことが多く、ようやく「成功はアートのようなもので再現性がない」ということを知り、自分の疑問のパズルがつながったなと感じました。

 友人やマウンター、インフルエンサーさんが話す成功体験には、自分にとって再現性があるのかが重要なのだと思います。そういった意味でも、人の成功体験には距離をとり、自分に再現性があるのだろうか?を問うと、そのまま人の言うことを鵜呑みにすることなく、自分なりに内容をかみ砕くことができるのではと思います。

 そして、もう一つ重要なことに「失敗はサイエンスに近く研究することに意味がある」を見落とすのも非常にもったいないと思います。

 今までは失敗体験に対して、どうポジティブに切り替えるかに注力していたのですが、僕の中では研究して共通項を抽出するということまでには頭が回りませんでした。

 むしろ、失敗を研究して共通項を抽出しまとめて、人と共有することが、チームとしても結果的に成功に近づけるのではと思うようになりました。

 人にアドバイスするときも、成功体験をガンガン伝えるより、失敗例の共通項を伝える方が、言われた方も実践しやすいような気がします。

 余談ですが、僕は自分からアドバイスは決してしません。

 そんな訳でまとめると、「俺もできたから大丈夫」は案外罠で、「○○する(していない)と失敗する人が多いね~」と伝えた方が、言われる側としては実践的なのかなといった話でした。

 最後まで読んで頂きありがとうございます!

 また、お会いしましょう(^^)/


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