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ハラハラした




兄が歩道橋から飛び降りる?落とされそうになる
場面を見てしまう。


なんで?!と思い、私の相棒とともに
真相に迫うことにする。
なにかに追われているのか?逃げている兄を探す。

黒い上着に黒いズボン、赤いビーニーの兄を
血眼になり探し続けて公共バスに乗り込む姿を
目撃。
やっと見つけた兄を逃すまいと
バスも怖がる強風の中、バスの前にたちはだかる
相棒、ありがとう。
私も追いつき、一緒にバスの前へ。

バスが風で勝手に進むのを、バスの前で、人力で必死に阻止しようと頑張っている運転手さん2名に
謝りながら。計4人が強風の中、バスの前に
立っている異常な光景。

今までで1番近くで兄を見ることが出来た私は
一生懸命伝えたいことを伝える。

「ママが、ママがはなしたいことがあるって!」


それを伝えるだけで、兄は走っていなくなる。
私はしっかり、目を見て伝えることが出来た。
結局1人で帰ることになった家に到着。


高層階のマンションに、ママと2人で住んでいる。
夜景が綺麗だから、夜でもカーテンはしないよ。
家に着くと、ママとママの彼氏であり私の上司の
2人がいた。関係は良好。
さらりと結婚することを知らされる。
さらりとおめでとうと喜ぶ。めでたい。

帰っていった上司に仕事のことで電話する。
うん、と、おやすみ、しか言わない上司。
緊張してたんだね、結婚報告。
ママに聞くと、ママも知らなかった結婚だったらしい。私への結婚報告と同時のプロポーズ。
そりゃ疲れたよね、おつかれさん。おめでと。


お風呂に入って、タオルで髪の毛拭きながら

リビングにいるママに今日あったことを話そうと
思った私。

玄関のドアがガチャっとなる。


ん?と目を合わせる私とママ。
びっくり兄の登場です。
赤いビーニーを脱ぎ、髪をくしゃくしゃさせながら


「でー?ママが話があるってなんの話ー?」


て携帯見ながら普通みたいに。
普通に、いつも家にいる人みたいに話してる。



ママも私も声が出ない。
バスを引き止めてまで会いたかった兄が目の前に
いるんだもん、そりゃそうだ。

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