じいちゃんばあちゃんと野球と自分

自分はものすごい泣き虫だ。
自分でも嫌になる程、すぐに泣く。
特に小中高大の学生時代、試合の度に泣いていたんじゃないかと思う。

スポ少で野球をやっていた頃、じいちゃんとばあちゃんが毎週末応援に来てくれていた。
自分はじいちゃんばあちゃんっ子で、家にいるよりじいちゃんばあちゃんの家にいる方が好きだった。
とても優しく特に三兄弟の長男ということで特別可愛がってくれていたと思う。

そんなじいちゃんばあちゃんが試合を観に来てくれる度、何とか良いところを見せようと張り切っていたのを覚えている。
スポ少時代は4番キャッチャーで、正直結構打っていたと自分でも思う。

そんな自分にはルーティーンがあって、ネクストバッターズサークルに入って打順を待っている時、試合を観に来ているじいちゃんとばあちゃんをキョロキョロと探すことが大切なルーティーンだった。
「どこにいるかな?」「ちゃんと観ててくれるかな?」
そんなことを考えながら自分の打席を待っていた。(試合に集中しろ!笑)

そんな中かっこよく全打席ヒットを打てれば最高だけど、現実はそんなにうまくいかない。
2打席に1回はヒットを打っていたと思うけど、半分はアウトになる。

三振なんかしたら涙が出てくる。ベンチに戻るまでにボロボロ出てくる。
そしてゴロやフライを打ってしまっても、一塁まで走りながら涙がボロボロ出てくる。
アウトになるのがとにかく嫌だった。

ぽっちゃりしていて足も遅い。守備も微妙な自分は唯一バッティングの時だけは輝けていた。
そのバッティングがダメな日は自分がどこにも居てはいけない気がしてた。
だからこそヒットを打った時には思いっきりガッツポーズをしてた。
ヒットを打った時に喜んでいる顔を見るのが当時一番嬉しかった!

打てない時、悔しいのはもちろんだったけど、「せっかく来てくれたのに...」
「遠くから自分のために来てくれたのに...」
アウトになる度、じいちゃんばあちゃんに本当に申し訳なくなって涙が止まらなくなった。

小学生ながら自分の居場所を見つけるために必死にプレーをしていたんだと思う。

「波の数だけ強くなれるよ。アスファルトに咲く花のように。」
って誰か歌っていたけど、本当にその通りだと思う。
悔しいけど一発殴られてその痛みを知って、初めてもう嫌だと実感できる。
これは誰かに言われてじゃなく、自分が失敗して自分で実感することでもう嫌だから練習しようと思えるようになる。

中高大と時が経つにつれて、移動距離とか野球の雰囲気とかで見に来てくれる回数が減って、そのせいか自分も泣く回数は減っていった。それでも他のチームメートに比べたら格段に泣いてだと思う!

今でもじいちゃんばあちゃんに会う度に「他の子は打順を待っている時に相手ピッチャーに集中してるのに、ノブはいつもスタンドをキョロキョロ見てたね!」
と毎回言われる。

それほどキョロキョロしてたんだと思う。

でも、なぜネクストバッターズサークルでスタンドをキョロキョロ見ていたかはまだ教えていない。

これは秘密にしていたい。
でもそのおかげで成長できたし、ここまで野球を続けてこられたんだと思う。

何書いてるか分からなくなってきたけど、本当にじいちゃんばあちゃん、ありがとう!
試合を観に来てくれてありがとう!
悔しさを教えてくれてありがとう!
喜んでくれてありがとう!

久々に試合観に来てもらおうかな!

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