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造形する脚本家

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脚本家ですが、造形もしているため、具体的に作ったものを紹介していきます。表紙はJOJOの石仮面です。
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2020年5月の記事一覧

生まれも育ちも

生まれも育ちも

 80年代当時、小学生のぼくにとって、プラモデルを作るということは「あきらめ」の体験を積み重ねることだった。

 プラモデルとは、未完成の「キット」を買って自分の手で完成させるホビーのことだ。バラバラのパーツ(部品)を組み立てて、自分の手で完成品を作り上げる感覚は、他の何物にも替え難い魅力がある。

 だけど、当時のぼくには、プラモデルを作る友達がいなかった。専門誌に書かれている言葉は高尚で難しく

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大人になったら

大人になったら

 あの頃。30年前のガンプラブーム、雑誌には華麗な改造作例が並び「君も簡単に!」なんて言葉が躍っていたあの頃。ぼくも多分にもれずガンプラ少年として近所の玩具屋でガンプラを買っていた。まともに作って塗装して仕上げればいいものを、針金用のニッパーやカッターナイフで切り刻み、タミヤパテを盛っては「なんか、違う」と諦めて箱にしまう。

 モヤモヤした気持ちは晴れないまま、最近のガンプラを組んでは「やっぱあ

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こういうのはタイミングだから

こういうのはタイミングだから

『アリスインデッドリースクール 永遠』が、COVID-19の感染拡大の状況を鑑みての公演中止になってから、だいたい一ヶ月が経った。

 10年間、再演を続けた脚本作品を自分の手で演出する、しかもアリスインでの演出も10年ぶりだ。思い入れもあったし、たくさんの人に演者たちの姿を見て欲しかった。今でも思い出すとまだ辛い。辛かった。一ヶ月経って話せるようになるかなと思ったけど、まだ全然無理だった。

 

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不用意に光らせようぜ(ガンプラを)

不用意に光らせようぜ(ガンプラを)

 プラモ、改造とかすると永遠にプラバンのくっついたよく分からない物体に変わってしまうので、最近はさささっとスミ入れして(専用の塗料とかあるのよ)棚に飾ってるんですけど。

真ん中のガルスJが「改造するぞ〜、うーん、疲れてきた、君ちょっと休んどいて」状態。その奥のヘルムヴィーゲ・リンカーは塗装して腹部のパイピング増やしたので、きっと健康状態が良かった時に作ったやつ。そのさらに奥で偉そうに浮かんでるハ

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