Asako Watanabe 渡邉 麻子

ピアニスト。東京出身、ミラノの隣の県Monza e della Brianza在住。 …

Asako Watanabe 渡邉 麻子

ピアニスト。東京出身、ミラノの隣の県Monza e della Brianza在住。 過去の演奏活動のブログ : https://asakowatanabe-pianoforte.hatenadiary.com 趣味は創作料理と数独。シチリアンファミリーに囲まれてます。

最近の記事

あれもこれも興味はあるが無趣味

私ははっきり趣味と言える何かがない。 音楽やってる人、というより多分ピアノ弾く人あるあるなのかも?と思うのだけど、ピアノの練習は気力体力やる気さえあれば何時間でもやれるものだし、弾いてなくても昔はよくCD聴いていたし、今なら例えば好きな、気になる演奏会、コンサート、コンクールに至るまでちょっと検索したら無限に面白いものが次々出てくるので時間はいくらあっても足りないくらいだ。 全く音楽とは関係ない仕事していたら、そうか、好きでやってる事になって音楽が趣味になるのだろうけど、

    • レコードを選ぶ楽しみ

      今これをレコードを聴きながら書いている。リヒテルが弾くチャイコフスキーのピアノ協奏曲だ。 実はうちには沢山クラシック音楽のレコードがあり、それと同じくらいCDもあるのだけど、レコードプレーヤーしかない。後はタブレットでSpotifyを使っている。この新旧どっちもを同じアンプに繋いで音楽を聴く生活になってから1年半(仕事であの曲...とすぐ聴く必要がある時はスマホで聴いてしまうけれども)。 元々東京で子供の時から買い集めたCDは、イタリアに住む事になった時に泣く泣く厳選して

      • こだわりとは

        子供の頃、幼稚園や学校で聞かれたり提出させられる「大きくなったら何になりたい?」という質問が大の苦手だった。今でも覚えている、5歳でそれを先生に聞かれて、「スーパーのレジで働いてみたいけれど、多分それいったらうちのお母さん嫌がりそう。」と思った私は心にもなく「ピアノの先生」と言ってピアノを弾く絵まで描いて提出したのだ。そこまで思ったという事を母が知っていたのかどうかは知らないし、我ながら可愛くない五歳児だったんだなと思う。更に、段々大きくなっていくと周りの友達の多くが何かのフ

        • かからない、その後〜アルファベットを電話で伝える〜

          お客様相談室のフリーダイヤルによくあるかけてもかけても繋がらない、から、繋がった?と思わせて録音が、オペレーターはみんな通話中ですがこのまま切らずにお待ちください、と言うので繋げたまま時が過ぎていく。 繋げたまま別の事をしているといつの間にか30分以上が経っていた。 そして煩わしかった音楽がふっと消え、女性の声がした。グリーンパス取得の為のパスコードが欲しいのですが、と伝えるとまず1回目のワクチンは済んでますか?それはいつですか?と聞かれる。 イタリアでは様々な場面でC

        あれもこれも興味はあるが無趣味

          かからない

          朝からずっとある番号に電話し続けている。 マスクがお供となった2度目の夏。8月頭からグリーンパスと呼ばれる証明書がないと、いくつかの施設への入場ができなくなると言う。私は先月1回目のワクチン接種をして、現在2回目を待っているところ。グリーンパスの取得について調べると、1回目のワクチン接種から15日経っていればオッケーだと言うので条件は満たしている。しかし、取得に必要なパスコードがSMSかメールで送られているはずがそんなものを手にした覚えが全くない。夫も同じ日にワクチン接種を

          1つ終わるとまたすぐ別の何か

          先週、以前記事にも書いた滞在許可証の更新が無事に完了した。念願の無期限のものになったので、学生時代から何度もやってきた更新は今回で最後となった。まあ、細かいこと言うと、10年ごとのパスポート更新によって変わってしまうパスポート番号を警察に届けないとならないので完全に終わった訳ではないのだけれども、10年おきであれば全く苦ではない。 ところが滞在許可証の期限と連動している国民保険証が切れてしまった。保険証のカードそのものの期限というのがあって(クレジットカードみたいな感じ)普

          1つ終わるとまたすぐ別の何か

          ある日森で

          数年前の大晦日、友人カップルに別荘へ招待された。 別荘、と言うと凄くお金持ちなイメージがあるけれど、イタリアは山や海に家族みんなで使う別荘を持ってる人というのがかなり多くて、大富豪じゃなくても週末や長めの休みに気軽にその別荘で過ごすのだ。 招待された別荘は友人(女性)の家族のもので、観光地のある大きな湖からそんなに遠くない山の奥深くにポツンと建っていた。うちからは観光地まで高速道路で行き、最後に山の中を分け入るように登っていくのだが、あと少しで着くと言う最後の最後の部分の

          滞在許可証を語る

          イタリアで滞在許可証を取得した事のある人ならば、みんな1つや2つ逸話があるだろうと思う。取得までにぶつかる困難のレベルは様々だとしても、毎回何で?!な事が必ず起こる。 私は労働者の為の滞在許可証(と言っても様々な種類があるのだが)を取った事がないので、多分私が経験した事は困難と言うのはちょいとおこがましくないかい?なのかもしれないけれど。 記念すべき(?)最初の滞在許可証は2004年春、ヴェネツィアにて学生の為の滞在許可証。まずここで言わなくてはならないのは、滞在許可証の

          今日の雑談

          久しぶりに歌の人と仕事をした。ゴリッゴリ(?)のベルカント、オーディションに向けて今日はベッリーニのレチタティーヴォ、アリア、カバレッタを3曲ほどみっちり練習。コロナ以前も、コンクールやオーディションで一次がビデオ審査と言うのはあったけれど、今はもう何もかもがとりあえずビデオ審査でやるので去年から録音、録画に何件も関わってきた。誰もが生演奏との違いを嫌というほどわかっている。でも前以上にそうではないやり方の存在を無視できなくなってしまった。 練習後、それぞれが次の仕事へ向か

          普段の食事のはなし

          普段どんな食事をしてるの?旦那さん、和食食べられるの? この質問、イタリアの親類からも友達からも結構頻繁にされます。うちの夫は納豆以外何でも食べます。時間がなくてどんなに簡素な食事であろうと、腕によりをかけて台所に籠ってご馳走を作っても、「どう?」と聞けば「うん、おいしいよ。」くらいのテンションな事がほとんどです。 7対3くらいの比率でイタリアン/和食の食事かなと思います。とは言っても、日本の食卓って結構色んなテイストをちょっとずつ食べたりするところありませんか?うちの母

          普段の食事のはなし

          私の成人式

          (以前別の場所で書いたものを再掲しています) 成人式をやるやらないで話題になっていますね。 成人の日が1月15日で固定だった時代を知っている世代としては、もう自分に関係ないイベントだとしても毎年色んな日に成人の日になってしまうことに一向に慣れないまま、恐ろしい程の年月があっという間に通り過ぎていき。 私は成人式には行きませんでした。 当時の自分の言い分としては、会場が地味に遠いから、ということ。実家のある区は区内の交通の便が微妙に悪い。区役所に行くのに、他の2つくらい

          クリスマスプレゼント

          (以前別の場所で書いたものを再掲しています) 年末年始の外出規制をいいことに、親類へのクリスマスプレゼントが今回はかなり省略となり、それは楽であった。毎年、今年は子供だけにプレゼントを用意して終わりにしようという話が出るのだけれど、必ず裏切り者(いい意味で)が出てくる。まず、隣の国にいる義弟夫婦が来る場合、頻繁に会わないからという理由で彼らが大量にプレゼントを持ってやって来る。それを知ってる為に何となくこちらも用意しようかという空気になる。そして、羽振りのいい叔父さんと言う

          クリスマスプレゼント

          クリスマスをなめんな

          (以前別の場所で書いたものをそのまま再掲しています) 攻撃的なタイトルになってしまったけれど、毎年この時期思ってる事。 (2019年のクリスマス前のEatalyの飾り付け。みんな血眼になってプレゼント探しをしていた) 本来ならミラノのドゥオモ前のクリスマス市場が始まり、まだ時間あると思いつつもそろそろクリスマスプレゼント探しに本腰入れていかないと最後に泣く事になるなと気合を入れ始める頃なのだけど、今年は現状住んでる街から理由なく出られないので、姪たちのプレゼントを既にネ

          クリスマスをなめんな

          かぼちゃとゴルゴンゾーラのリゾット

          (以前別の場所で書いたものを再掲しています) 寒くなってくるとリゾットが食べたくなる。 分量は大体3~4人分。 玉ねぎ小1つ カボチャ(種も皮も取ったもの)500g リゾット用の米 300g(日本米に比べると粒が大きくてしっかりしてる) ゴルゴンゾーラ 120g (ここはお好みで) 3リットル程野菜スープが必要なので、私は大きめの鍋に玉ねぎ大1、人参2,3本、セロリ2本(葉も)、イタリアンパセリを少々、全てを大きめに切って鍋半分くらいの水で1時間程煮ました。途中

          かぼちゃとゴルゴンゾーラのリゾット

          魔女の一撃

          (以前別の場所で書いたものを再掲しています。なので今は元気です。) イタリア語でぎっくり腰の事を「魔女の一撃」という。 前から腰が痛いことは結構年中なのだけど、ここ数日同じ姿勢を長くとるのがきつい、すごく前のめりになってくるなと感じていたのだが、昨日の午後あまりに痛いので横になったらもう動けない。痛み止めを塗り、しばらく横になっていると動けるところまで行ったが昨日はもうそのままなるべく静かにしていた。 去年はまさに魔女の一撃、掃除中に勢いよく屈んだらドゥンッ!!!と自分

          指先問題

          (以前別の場所で書いたものを再掲しています) 驚くほど手先が不器用だ。 子供の頃から、ハサミとかナイフとか、あ、最もダメなのはお裁縫の針を手にすると急に脳みそから指先への指令がストップしてるんじゃないかという感じがしてきて全然動かなくなる。指先の神経が死んでいるんじゃないかと不安になる。 でも一応私これでもピアニストなんだよな。あれだけ複雑な動きができるのに何で急に指先への指令がストップするのか本当にわからないけれど、まあそれでも毎日料理はできてるし、お裁縫はもう諦めて