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あれもこれも興味はあるが無趣味

私ははっきり趣味と言える何かがない。

音楽やってる人、というより多分ピアノ弾く人あるあるなのかも?と思うのだけど、ピアノの練習は気力体力やる気さえあれば何時間でもやれるものだし、弾いてなくても昔はよくCD聴いていたし、今なら例えば好きな、気になる演奏会、コンサート、コンクールに至るまでちょっと検索したら無限に面白いものが次々出てくるので時間はいくらあっても足りないくらいだ。

全く音楽とは関係ない仕事していたら、そうか、好きでやってる事になって音楽が趣味になるのだろうけど、今の私の状態では仕事と趣味の境界線が物凄く曖昧なのだ。仕事で弾く曲を聴いてるうちに、別のソリストの、別の指揮者の録音も聴こう、とかやってると終わりがなくなる。ちょっと先のコンサートのプログラムを考えるのに録音聴いていたら、そのまま全然関係ないビデオをつい見てしまったり。さらにそこから派生して、練習してる曲に関わりがある歴史について読み始めたり、その曲の作曲時にインスピレーションを与えた文学や美術などについて調べ始めたらもう本当に時間なんてあっという間に過ぎていく。


子供の頃からそんな生活なので、他の人、それが好きな人でも一緒に暮らすのって大変そうと若い頃は思っていたし実際面倒くさいなあと思う事はあったのだけど、夫とは割とストレスが少なく生活している(彼が実際どう思っているかは今置いておいて笑)。

例えば今日は日曜日でいつもなら近所に住む夫の両親と弟家族とランチなのだけど、私達以外みんなコロナで隔離生活になってしまったので2人で普通に家でご飯を食べた。午前中はそれぞれが少し掃除とか家事をした後に私はピアノを弾き、夫はいつも通りパソコンの前に座った。彼は働いてない時間は仕事に関する勉強か、仕事とも関係がなくはない分野について調べたり、説明してもらっても理解できない何か数字や文字がドバーっと並ぶ謎の画面にコードを打ち込んでいる。

食後もすぐに彼はパソコン前に戻り、私は未だに数ヶ月前に終わったショパンコンクールのビデオを見ながらこれを書いていて、もう少ししたらまたピアノに戻ろうと思っている。

土曜日の昨日は久々に出かけて外食もしたし、たまには散歩に行くこともある。ただコロナ以降、夫はずーっとリモートワークで平日どちらもが家に居る事は多くても夜まで別行動だし、しようと思えば私達はそのまま寝る時間まで自分の世界に籠もったままになりやすいので、特別な理由がなければ夜は一緒にドラマか映画を見る事にしている。ただ、趣味がかなり違うのでどちらもがハマれる作品が見つからないと難しいのだけど、ここのところ上手いことそれが習慣になっている。

ちなみに夫は前はマラソンが趣味だった。結構色んな国の大会にも参加していたのだけど、近年はたまにしか走っていない。時々ピアノに対して、半年先にあるコンサートに向けて何で今からカリカリして練習するんだ?みたいな事を彼が言い出した時に、あなたはマラソン大会に行くのに10日前に練習を始めるのか?ボロボロで最下位でとりあえずゴールしたらそれで満足なのか?などと疑問を投げ掛けると、ちょっと理解度が上がるようだ。

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